吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

怒れるドーター

2009年02月27日 | 家族
はっきり言ってうちの娘、りーちゃんは感情の起伏が激しいです。
虫の居所が悪いと大声でいろいろわめくそうです。
伝聞形なのは、僕の前ではしないからで、いずれ隠れて彼女のシャウトを聞いてみたいと思っています。

どうも女性一般に当てはまるようですが、彼女も怒ると古い出来事を引っ張り出します。
あるとき、兄のとんさんに対していわれなき怒りを持ったようで(よくある)、家内に向かって
「にいに(兄)が意地悪した」
と訴えたそうです。
そのとき家内もその場にいて、それらしい様子が無かったので、
「いつ?」
と聞くと
「保育園のとき!」
それって少なくても2年以上前のことです。

これが噂に聞く、女性が口論の際、とんでもない過去の話を持ち出す(10年前の浮気とか。あ、ワタシのことじゃないですよ。念のため)という現象の原型ですね。

今回、僕が東京に出かけている間に、また爆発、それもかつてない大爆発があったそうです。
学校でイヤなことがあったらしく、帰宅後不機嫌だったようですが、家内が子供達に、一種のパズルの問題を出したのがそのきっかけになりました。
答えがわからない娘はみるみる怒り出したといいます。
「こんなのわからない!ママだってわからないでしょっ」
「わかったよ」
「にいにもわからないでしょっ」
「わかった」
「もうヤダっ!!」
かなり大声を出したそうです。
「こんなうち出て行くっ」
「どこいくの?」
「どこでもいいっ!」
「どこか言ってくれないと連れて行ってあげられないよ」
そう、うちから歩いて行ける距離には、友達の家はありません。
「じゃあ、子供110番に電話してやるっ」
「電話番号は?]
「ママが書いてあった紙捨てたでしょっ」
「知らないよ」
子供110番というのは、学校付近で子供に危険があった時に、いつでも逃げ込める場として自宅を提供しているボランティアです。
「そこで、ママが悪いって言いつけてやるっ」
「ママはそこと知り合いだからよろしく言っておくよ」
「もういい!寝るっ」

書くに書けないいろいろなやりとりがあったようですが、娘がフテ寝することで大抵は収束するようです。
まあ、疲れているんでしょうね。

そのあとは恒例で、家内ととんさんのくつろぎタイムとなるそうです。
ふたりでお茶を飲みながら、
「今日はりーちゃん、一段とすごかったねえ」
「そうだねえ」
という具合に。

とんさんはこのような激情の妹にすっかり慣らされて、女さばきがうまいらしい。
「学校の女子も似たようなもんだよ。怒ってしゃべり出すと止まんないの」
そうかもね。
「そういうときはね、ちょっと面白いこととか、その子の関心のあることとかの話を振るとね、話がそれるの。それで少しその話に付き合うと大丈夫」
いや、なかなか冷静ですな。

僕は弟ひとりの男兄弟で、大抵のことは直接武力対決だったので、女子と揉めたときも真っ向対決だったのです。
口は立つ方だったので、口喧嘩で勝つことも多かったのですが、女性に口で勝ってもそれは恨みを買うだけだと気付くのはずっと後のことでした。
とんさんの対女性戦術のエレガントなことは、二十歳頃の僕に勝ります。

りーちゃんは内弁慶で、学校では結構おとなしいのです。
とんさんはそんな妹の二面性を冷静に観察しているのです。
鍛えられてるねえ。
彼は、女性に対して幻想を抱くことは出来ないかも知れない。
それはちょっと気の毒なような。

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4 コメント

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気付いて欲しいわっ (ぼーさん)
2009-02-28 09:12:32
こんにちは。

>口は立つ方だったので、口喧嘩で勝つことも多かったのですが、女性に口で勝ってもそれは恨みを買うだけだと気付く
ぎゃはは!
ウチの人も、そろそろ気付いてもらいたいもんです。

私の場合、家族を月・年単位で見、どうにも反論のしようのないタイミングと行動パターンを起こすまで待ってました。
私の父には、3ヶ月ほど
私の兄には、2年ほど
相方には・・・(多くを語らず)
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勝利の姿 (ひろにゃん@風琴屋)
2009-02-28 16:13:31
ぼーさん、ようこそ!

あなたの勝利の姿のイメージはどんな感じですか?

みんなの笑顔の中でフヌケているのが、僕の勝利の姿です。

それぞれの勝利の姿を目指してGOGOよ!
返信する
勝利のすがたぁ~? (ぼーさん)
2009-03-01 19:47:06
こんにちは。

勝利のすがたぁ~?
そういうモノを初めて考えました。

「ナンカオカシイ」と思った時に「ナンカオカシイ」と言える・・・っていうのが今の理想なんですけど。これは勝利の姿?
今のところ、もやもやからナンカオカシイまで平均1日かかってます。

あ、だから反論されると後が続かないっていうんで、反論できない時を待ってたのか(苦笑)
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マイ ゴール (ひろにゃん@風琴屋)
2009-03-02 23:49:03
ぼーさん、またまたようこそ!

喧嘩は試合ではありません。スポーツマン・シップに則って、負けたら潔く勝者を称える義務などありません。
男女を問わず、敗者は勝者を深く恨んで、無視する、避ける、ひどい場合は復讐するというのが当たり前と思っておいた方が良いでしょう。

僕が、勝者の姿と言ったのは、最終目的を達成した時のイメージです。
そこに至るためにはどうすれば良いのかと考えて戦略、つまり長期的な作戦を立てるのです。
それなくしては、たとえ目先の戦いに全勝したところで、失うことばかりになりかねません。
まあ、僕のように敗北ばかりの人生もどうかと思いますけどね。

もっと遠くにマイ・ゴールを置いてみるのも良いと思いますよ。

機会があれば、山か焚き火の前でお話しましょ
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