2001年の日本人会の餅つきのこと。
僕達は日本人会主催の新年会で、餅つきのイベントのボランティアをすることになっていたのです。
しかし、その後、僕らはアメリカから撤退することになり、9月に帰国して日本での居場所を確保してから、11月に引っ越し片付けのため再渡米というスケジュールで、本当は日本人会のボランティアをするゆとりなどなかったのですが、一度やると言ったからにはなんとかしたかったですし、それに、アメリカで最後に一花咲かせたい気持ちもあったので、決行することにしたのです。
12月の初め、ニューヨークの日本総領事館に、臼と杵を借りに行きました。
その一年前に買った新品で、まだアクが強くて餅が茶色く苦くなってしまったそうでした。
たしかに、南洋材とおぼしきその臼は、まだ新しい木の匂いがしていました。
それから連日、臼と杵を落ち着かせるため、餅の試しづきとアク抜きが続きました。
僕らの家は幸いバスタブがあったので、そこに湯を張って臼と杵を漬けて置きました。
始めの頃は湯が茶色になるほどでしたが、徐々に落ち着いて来ました。
臼と杵は使い込んだ古いものの方が良いですね。
餅米は日本のものが手に入らなくはなかったのですが、高価だったので、コリアンスーパーや、チャイナタウンでいくつかの銘柄を選んで試しました。
餅米は「スイート・ライス」というのもその時知りました、これは、アジア商人の用語のようで、辞書的には違う言葉です、そういった「生きた言葉」は現地へ行ってみないとなかなかわからないものです。
在米日本人はたいてい炊飯器を持っています。
新しいマイコン制御のものには、ちゃんと餅米モードがあるのですが、ほとんどの人はそれを使ったことがないので、その機能と使い方を知りません。
そこで、協力してくれる人達をうちに呼んで、実際に餅米モードのテストをしてみて、水加減などの具合を確認したりもしました。
連日の試しづきで、2000年末は、かつてないほど餅を食べました。
缶詰の小豆あん、冷凍枝豆を潰して作った「ずんだ」、それときなこ、大根おろしでからみ餅の四種を用意しました。
そして新年会当日、餅つきの番が回って来る直前に、大幅な時間短縮を告げられたのでした。
どうやら例年失敗続きのため、そういうことになったらしいです。
しかし、僕らもその場でついた餅だけで振る舞えるわけがないことは予測していたので、待ち時間の間にほとんどつき上げていたのです。そして、会場でちょっと形だけお客さん達についてもらおうと考えていたので、急な予定変更もほとんど影響しませんでした。
うちの家内は田舎育ちで餅つきの経験は豊富ですし、僕も数週間にわたる臼と杵のセットアップで段取りは十分心得ていましたからね。
かくて餅つきのイベントは、主催者が驚く大盛況に終わり、僕達は無事役目を果たしたのでした。
アメリカ人のゲストのみならず、日本人でもつきたての餅は初めてという人が結構いました。
また、古い会員の方にもとてもよろこんでもらえました。
なにしろ例年失敗続きだったわけですから。
意外だったのは、アメリカ人を含むお客に一番人気だったのは、からみ餅だったことでした。
そして、そのあとしばらくして、様々な想いを胸に僕らはアメリカを発ったのでした。
僕達は日本人会主催の新年会で、餅つきのイベントのボランティアをすることになっていたのです。
しかし、その後、僕らはアメリカから撤退することになり、9月に帰国して日本での居場所を確保してから、11月に引っ越し片付けのため再渡米というスケジュールで、本当は日本人会のボランティアをするゆとりなどなかったのですが、一度やると言ったからにはなんとかしたかったですし、それに、アメリカで最後に一花咲かせたい気持ちもあったので、決行することにしたのです。
12月の初め、ニューヨークの日本総領事館に、臼と杵を借りに行きました。
その一年前に買った新品で、まだアクが強くて餅が茶色く苦くなってしまったそうでした。
たしかに、南洋材とおぼしきその臼は、まだ新しい木の匂いがしていました。
それから連日、臼と杵を落ち着かせるため、餅の試しづきとアク抜きが続きました。
僕らの家は幸いバスタブがあったので、そこに湯を張って臼と杵を漬けて置きました。
始めの頃は湯が茶色になるほどでしたが、徐々に落ち着いて来ました。
臼と杵は使い込んだ古いものの方が良いですね。
餅米は日本のものが手に入らなくはなかったのですが、高価だったので、コリアンスーパーや、チャイナタウンでいくつかの銘柄を選んで試しました。
餅米は「スイート・ライス」というのもその時知りました、これは、アジア商人の用語のようで、辞書的には違う言葉です、そういった「生きた言葉」は現地へ行ってみないとなかなかわからないものです。
在米日本人はたいてい炊飯器を持っています。
新しいマイコン制御のものには、ちゃんと餅米モードがあるのですが、ほとんどの人はそれを使ったことがないので、その機能と使い方を知りません。
そこで、協力してくれる人達をうちに呼んで、実際に餅米モードのテストをしてみて、水加減などの具合を確認したりもしました。
連日の試しづきで、2000年末は、かつてないほど餅を食べました。
缶詰の小豆あん、冷凍枝豆を潰して作った「ずんだ」、それときなこ、大根おろしでからみ餅の四種を用意しました。
そして新年会当日、餅つきの番が回って来る直前に、大幅な時間短縮を告げられたのでした。
どうやら例年失敗続きのため、そういうことになったらしいです。
しかし、僕らもその場でついた餅だけで振る舞えるわけがないことは予測していたので、待ち時間の間にほとんどつき上げていたのです。そして、会場でちょっと形だけお客さん達についてもらおうと考えていたので、急な予定変更もほとんど影響しませんでした。
うちの家内は田舎育ちで餅つきの経験は豊富ですし、僕も数週間にわたる臼と杵のセットアップで段取りは十分心得ていましたからね。
かくて餅つきのイベントは、主催者が驚く大盛況に終わり、僕達は無事役目を果たしたのでした。
アメリカ人のゲストのみならず、日本人でもつきたての餅は初めてという人が結構いました。
また、古い会員の方にもとてもよろこんでもらえました。
なにしろ例年失敗続きだったわけですから。
意外だったのは、アメリカ人を含むお客に一番人気だったのは、からみ餅だったことでした。
そして、そのあとしばらくして、様々な想いを胸に僕らはアメリカを発ったのでした。
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