吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

続編

2010年01月07日 | オルガン
今回の仕事は以前の仕事のいわば続編です。
ホールの建て替えに伴ってオルガンを解体搬出したのを再組み立てするのです。

この作業の主体はマナオルゲルバウの二代目です。
日本のパイプオルガン製作者は皆初代です。
岐阜の製作家も、日本のパイプオルガン製作のパイオニアだったのですが、残念な
がら後継者に恵まれず工房を閉じることになりました。
マナオルゲルバウは日本のオルガン工房で後継者問題を越えた最初の例かもしれま
せん。

マナの二代目達(マとナの2トップ体制なのです)はそれぞれルクセンブルク、ドイ
ツで経験を積んでいてオルガンビルダーとしてのノウハウの蓄積は僕に勝るのです。
僕に一日の長があるとすれば、トラブル対応、イレギュラーな環境での作業や現場
作業の場数、重作業能力くらいでしょうかね。

とにかく、二代目の采配がうまくいくようにバックアップするのが今回の僕の任
務ってところです。

建築会社やドイツのオルガンの製造元から来た職人とのやりとり、次々に現れるで
あろう問題の数々…、さて二代目はどう戦い抜くかな。

なんて高見の見物を決め込める立場じゃないんですけど。
何かあった時には真っ先に最前線に出るのが傭兵の運命なのよ。

どうか平和にコトが進みますように!

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