堅実といい加減

熱はわりとすぐ下がったのですが、感染性があるとマズいのでなるべく人に会わないようにしてきました。

その間にジープＪ２６のエンジン積み替えを完了しました。
今度のエンジンは以前のよりも新しい年式で程度はかなり良いようです。
この車のエンジンは三菱の4G53というガソリンエンジンです。丁度排ガス規制が厳しくなる頃のエンジンで、
排ガス対策で試行錯誤をしていて、同じ型式（かたしき）でも時期によって随分と違うのです。
まあ、はっきり言ってこの型自体「ハズレ」のエンジンです。迷いとブレの時代の産物なのです。
シリンダーヘッド内に排ガス再循環のための穴や2次エアのための穴や溝が掘り込んであるせいかヘッドが
割れ易いのです。
これは、ジープという車、何よりも信頼性を第一とする車にとって致命的な欠点です。
ちなみに自衛隊ではディーゼルエンジンを使用するので、この4G～系のガソリンエンジンは採用されておりません。
今回、うまく直ったところでデリケートなエンジンに気を使いながら使わなければならないことに変わりはありません。
やれやれ……
今週中には車検を取る予定です。

現在では当たり前のことですが、自動車を含む工業製品の精度って素晴らしい！
エンジンの乗せ換えだって、基本的にはネジの付け外しで済むのです。
別のエンジンから部品を移植するにしても、互換性に問題がない限りは、いちいちヤスリで修正したり、ネジ穴を
掘り直したりということは必要ありません。

僕が仕事で付き合う機械、つまりオルガンは木を主体にした構造体なので、実にいい加減というか適当な精度なのです。
百年以上の前のものなどは特に。
金属製部品では、構成全体の精度を上げるには個々の部品の精度を上げるという極めてオーソドックスな手段が有効なのです。
ところが、主に湿度で大きく寸法が変化する木では、精度を上げすぎると寸法が変化した時に動かなくなってしまうことがあるので、
基本的にはルーズに作ります。しかし、キメるところはキメなければならないのですね。
まあ、たとえていうなら、ひとつひとつの細かい事柄を完璧にこなす堅実タイプの生き方と、いい加減でもツボを押さえた生き方の違い
みたいなものでしょうか。
根がいい加減なワタクシとしましては後者の生き方を目指す方が精神衛生上良いのです。

気付けばもう結婚記念日を迎えていましたよ。
17年目だって！
いやいや恐れ入ります。
いつまでもいい加減ってわけにもいきませんな！