吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

狩人2

2008年09月13日 | 自分のこと
ハーチ時ちょうどのぉ…ってまたいうか!

なにしろ相手はスズメバチですから、こちらも大げさではなく命がけです。
万全の体制で臨まねばなりません。
今回の巣は小さくて収穫が少なそうなので、今後も使える道具をと考えてみました。
製作とテストで2時間弱、ふむ、何とか使い物になりそうかな。
あとは実戦を繰り返して改良することにしましょう。

いにしえの狩人や戦士がその武器や道具を擬人化した例は枚挙にいとまがありません。
命がけの場面で自分とともにある仲間のようなものですから。
まして自作の道具は、自分の分身のようなものです。

さて、その新兵器を引っさげて出陣です。
これでもって
巣を入れたらきゅっと

柄は、状況に応じて使い分けられるように、道具とは別になっています。
今回は畑で使う支柱を付けてあります。
現場で雨具を着込んで、地面を這って巣に近付きます。
茂みに隠れるようにしてそこから動かないようにします。
そして道具を伸ばして、まずは巣の下へ。ハチが警戒して出てきたらじっとして沈静化を待ちます。
この、「待つ」ということも狩りでは非常に大事な要素です。
「先に動いた方が負ける!」
とまでは言いませんが、あせって動くと失敗します。
心に浮かぶ様々な思い、迷いに耐えながら、ただただ一瞬のチャンスを待つのです。

何度も想像したイメージが現実に重なった時!
ハチの巣は袋の中に入っていました。
袋の口の絞りに注意しつつ、道具から外します。
そして、そこに少量のスピリタス(ポーランド産、アルコール度96%のウォッカ)を流し込んで密封すると、程なくハチは動かなくなります。
そいつらを箸でつまんでスピリタス入りの密閉ビンへ。
捕獲時の逃亡者なし。完全勝利です。
成虫10匹程度の小さい巣でしたが、大きな巣でも出入り口は同じくひとつで、見張りバチの数も変わらないので、攻略の段取り自体は変わりません。
ただし、失敗した時の反撃はものすごいでしょうけど。
2匹、外出していたハチが戻ってきたのを捕まえて(電撃ラケット使用)、後は幼虫をつまみながら観察タイムです。

女王っぽいのが見当たりません。女王が早くに死んでしまったため巣が育たなかったのか?
1匹オスがいて、そいつには「スズメバチネジレバネ」という寄生虫が憑いていました。
これが憑くとそのハチは仕事をしなくなるそうです。そして、通常は女王以外は冬には死ぬのですが、これに寄生されたハチは越冬することが出来て翌春まで生き延びるそうです。それからその寄生虫の子供が出るそうな。
僕の新デジカメの拡大マクロモードは素晴らしく、この寄生虫の姿を実によく撮れたのですが、その写真の公開は止めておきましょう。ちょっとグロいかも。
まあ、web上にもありますからそちらを見ていただければ。
どうしてもというリクエストがありましたらアップしますけどね。

もうひとつのガレージの屋根下の巣については保留となりました。
狩りのための下見で、あきひこさんがハチに対して情がわいてしまったのです。
前回書いたとおり、真剣に観察した結果です。
こういうことはよくあります。
まして人一倍の虫好きとあっては無理からぬところです。

初戦を完全勝利で飾ったひろなんですが、すでに次のターゲットが待っています。
明日、その下見です。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どうしても(笑) (しまりす)
2008-09-15 05:06:00
寄生虫の姿 見たいなぁ・・・
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よっしゃ! (ひろなん@風琴屋)
2008-09-15 19:22:40
しまりすさん、ようこそ!

よっしゃ!つぎは寄生虫の話で行きましょう。
画像付きでね。
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