吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

マナスル300復活!前編

2017年02月23日 | モノ

愛用の道具の復活!

復活というからには死んでいたのか?

そうです。壊れていました。

まずは3つある五徳(3本腕なのに五徳とはこれ如何に)のうちひとつの溶接が剥がれてしまったのです。
それは直したのですが、続いて肝心かなめのバーナーヘッドが壊れてしまったのです。
そこは最も過酷な環境にあるので、いずれは壊れるだろうと思ってはいたのですが。

覚悟はあったとは言え、意外なほどに心のダメージが大きかったので何とかすることにしたのです。

バーナーヘッド部分を交換すれば済む話なのですが、すでに生産メーカーが無くなって久しく、しかもあまり売れていなかったようで、ジャンクを探すのも難しかったのです。

このマナスル300というのは、前にも書きましたが米軍のクッキングストーブM1950、その民間型のコールマン536、538(568の方が近い)のコピーです。

そうです。コピー元を部品取りにしようという算段です。
M1950はその名の通り1950頃から80年代末期まで作られていたそうで、流通数は非常に多く、しかも新品部品も手に入るらしい。

ただし。

予測される問題があって二の足を踏んでいたのです。

それは「ネジ」。

オリジナルは間違いなくインチ規格で、国産コピーはメートル規格です。
つまり、ネジで結合する部分はまずそのまま使えないと予測できたのです。

だが我に策あり。

そして遂に決行と相成ったのでした。

続く 


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