吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

パンクの周辺

2016年09月17日 | 

先日、パンクで苦戦したわけですが。

思い返して見るに、パンクってやつは大抵アウェイで、時間的、地理的、あるいはその両方の制約が大きい時に起きるものです。

ずっと昔の思い出では、丹沢あたりのダートの林道の下りをパンクした自転車で疾走したことがありました。
当時、チューブラータイヤという競技者が使うを愛用していて、それは普通のタイヤ(WOタイヤ、HEタイヤ、最近はクリンチャーとか言うようです)よりも幾分パンクには強いのですが、そのパンク修理は非情に面倒なのです。

でもそれがまた良かった。

チューブラータイヤがパンクした場合、とりあえずスペアタイヤに交換して、パンク修理は後でします。
時間と手間が掛かるので!

その作業は通称「お針子」と言われました。
まず、パンクの穴の位置を特定した後、その付近の裏側の接着されている布テープを剥がします。
そう簡単には剥がれません。

剥がすとそこにはタイヤの裏側の縫い目があります。
その糸を切って必要最低限の区間を開き、そこからチューブを引き出しパンク箇所にパッチを当てて修理します。
その後、チューブをタイヤに収めて、タイヤの裏側の開いた部分を再び糸で縫い合わせます。
この時、針でチューブを貫いてしまったら、またやり直しです。
縫い合わせた後、剥がした布テープを再接着します。

ね、面倒でしょ。
でもそれを夜のテントのろうそくの明かりの下でやるのは良いものよ。

さてその時は、スペアタイヤが間に合わずに、パンクしたままの自転車でダートのダウンヒルとなりました。
前後輪ともパンクしてそのまま。

ガタガタキツい!でも結構走れる!後輪が流れる!前輪も流れる!2輪ドリフト!
最初は恐る恐る走っていたものの徐々にハイになってスピードアップ。
ガードレール無しのダートをズルズルの自転車で下る快感!

まあしかし、今になって思うと、あれって未だ未開拓の競技形態になるんじゃない?
サス無し、タイヤ無しの車輪で未舗装路を下るの。
フルサス付き、ソフトなタイヤ装備のダウンヒルMTBよりもテクニカルでエキサイティングよ?
ソリッドホイール・ダウンヒルとか言って。いっそ駆動系無しの「ドライジーネ」でも良いかもね。

ヨシ!競技団体を設立だ! 目指せオリンピック!?

ま、それはともかく、空気タイヤにはパンクというトラブルが宿命的に付き纏います。
4輪2輪を問わず、その問題に対する完全な解決策は出ていません。
それだけ空気入りタイヤが優れているということではあるのですが、ケミカル関係が発達した現在でさえ!

で、続く。


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