酸いも甘いも・・・


酸いも甘いも、もっと経験してから、鈍行各駅停車の汽車でゆっくり
行きましょうか・・・

何故か・・2000円なのね・・

2023-04-11 10:55:28 | 日記
何時の頃だったかも、忘れてしまった程の古いお話です。

確か・・その頃はまだ70歳になった頃で元気でしたので、好きな歌を歌いに
頻繁に出かけていました。

乗る電車の最寄り駅近くには競輪場がありますので、開催日には駅はごった返すほど、人で溢れていました。

そんなある日の事・・
改札口に入ろうとしていた私に二人の土方さんみたいな感じの二人組が声を掛けてきました。

「奥さん"! 競輪をした帰りなのですが持ち金を二人共全部使い果たしてしまって、都内まで帰る電車賃がなくて困っています・・
2000円あれば二人とも帰れるのですが貸してください」と云うのです。

見も知らぬ労務者風情の身ぎれいでもない人に・・・と迷いましたが、
歩いては帰れまいと思いお財布を開き2000円渡しました。

とても有難そうではありましたが、私はこのお金は返ってはこないだろうと踏んでの事でした。

足早に立ち去ろうとしたら一人の方の人がノートの切れ端と鉛筆を私に向けて、郵送で送りますから住所と名前を書いて下さいと言った・・・

2000円返してもらう方が危険が伴いそうで戸惑いましたが、断る理由もないままにその紙切れに住所と氏名を書いたのです。

それから約1か月後くらいだったか・・郵便受けにクラフト紙の封書が届きました。

なんと・・なんと・・
2000円だけ同封の封書が届いたのです。
一筆を添える文もありませでしたが。。  


貸したお金が返ってきただけの当たり前の話なのですが、私は感動して喜びました。
何故か・・とても嬉しかった!
あの人たちはが真っ当な人であったのが嬉しかった!

そして極、最近の話になります。
この街に住み始めた頃から顔見知り程度のある男性がいます。

立派な持ち家を持つ公立の学校の先生上がりの方です。
私はその人の奥様と仲良くしていました。
そのY子さんは、知り合って数年で病気で亡くなられてしまいましたが・・
ですからそれだけの縁の男性なのです。

その男性が2週間くらい前に自宅に電話を掛けてきました。
何事かと驚きましたが、聞きたくないような四方山話から始まって、結論は
2000円ほどで良いので貸して欲しいと言いました・・・

財布と鍵を落として云々・・
合鍵で家に入れたが銀行通帳と登録印鑑をしまった場所を忘れてしまって、
お腹が空いているのに買い物にも行けないとの理由を述べました。

昔のお友達の旦那さんですし、学校の先生をしていらした方ですし、金額も僅か2000円でしたからお貸しました。
これが20000円だったらお断りしたと思います・・

でも・・それから・・投げの礫・・
音沙汰なし・・

2000円くらいで良かったと思います。
競輪場でスッテンカラリンの二人組より、たちが悪いみたいね・・
家があろうが、先生をしていようが、ダメ人間はいるのです。

亡くなられた私の友は素敵な女性でしたのに・・
天国で泣いていますよね・・