我々は、普段は何も考えず、当たり前に呼吸して生きています。なんの感謝もなく。呼吸できなくなると死んでしまうのにね。
呼吸の仕方によってストレスを軽減することができることを当ブログの「ストレスは万病のもと 項目10」に掲載していますが、この呼吸について、色んな事が分かり、驚いています。最近は驚いてばかりです。
まず、人の体には約37兆個の細胞がある。この一つひとつの細胞の中に細胞核とミトコンドリアが含まれている。
約46億年前に地球が誕生してから8億年過ぎた約38億年前に生物が誕生したとされているが、その頃の生物は、原核生物や真核生物(約20億年前)だった。最初の原核生物が誕生してからしばらくして、酸素を用いて呼吸する原核生物(好気性細菌ともいう)が現れる。この細菌のうちのあるものは、原核生物の中に潜り込み共生するようになり、いつしかその細胞の一部となりミトコンドリアと呼ばれるようになった。
ミトコンドリアは、呼吸の場。呼吸に関する酵素を含み、有機物を分解してエネルギーを取り出す場になっている。ミトコンドリアの栄養源はブドウ糖と脂肪酸だ。
この栄養源と酸素(呼吸)をうまく完全燃焼させ、エネルギーを生み出していくことが大切だ。
だから、呼吸の仕方が重要になってくる。
1 1分間に15回以下の呼吸。
落ち着いた安定した呼吸をする。不安や恐れ、ストレスがあると呼吸が早く乱れる。
2 ピラティス
深くてゆっくりした呼吸をストレッチの動きに連動させたピラティスが今話題になっているようだ。
3 エクササイズ例
・ 鼻から息を吸いながら両手を組んで頭の後ろへ。⇒口から息を吐きながら両手を組んだまま上に上げる。⇒両手を頭の後ろに戻し、鼻から息を吸って口から吐く。
・ 両手を胸に重ね、息を鼻から吸って口から吐く。⇒鼻から息を吸いながら両手を組んで腕を少しづつ前に伸ばし、背中を丸めていく。(大きなボールを抱えるイメージ)⇒口から吐きながら元に戻す。
4 マインドフルネス
一点に意識を傾ける。呼吸や感覚をそのまま受容する。上記3のエクササイズも含めて、一つひとつの感覚と動作を大切にゆっくりと体験する。それを自分自身の心の中で実況中継する。
ほぼ、ストレスを和らげるときの呼吸法と同じだ。
人間は、過去の悪いことや将来の不安が絶えず心にあふれてきやすい。ピラティスだのマインドフルネスだの横文字で難しそうだが、要は集中して、呼吸を整え、すべての負の要素を取り払い、脳を整理・安定(すっきり)することだ。
参考
NHKのテレビ番組から
生物の基礎「東進ブックス」