青空ーすべてはバランス

2型自然リンパ球とアトピー性皮膚炎との関係

2024年5月27日(月)蒸し暑く晴れから曇りへと変わり、風が時折強く吹いた。半袖着たり長袖に戻ったり、今日はまた半袖に戻った。忙しい天候だ。体調に気を付けなければね。
台風1号がこれから線状降水帯を引き起こす可能性があるらしい。残念ながら今年も始まった。


きのう書いた記事を思い出す。
「私が過去に書いた記事における免疫は、獲得免疫が自己細胞を攻撃しているというものだが、今回自然免疫の個別の具体的な免疫細胞がさらにアレルギーにかかわっていることが分かった。
こんなにも免疫がアレルギーに深くかかわっているんだと驚愕する。」

これはすごく重要なことで、アトピー性皮膚炎の治療が対症療法しかなかったことを考えると、原因を制御する方法へと変わる大きな発見なのだ!!!

自然免疫 2型自然リンパ球

理化学研究所 統合生命医科学研究センターは、ILC2(2型自然リンパ球)を抑制するサイトカインを探した。
そして、その結果、インターフェロン(IFN)とインターロイキン-27(IL-27)と呼ばれる2つのサイトカインがILC2の増殖・機能を抑制することを発見しました。
マウスによる実験でもこの二つのサイトカインがILC2の増殖・機能を抑制している。IL-33誘導性の喘息のモデルマウスでは喘息が改善している。 

IFNあるいはIL-27のどちらのサイトカインもSTAT1と呼ばれる転写因子に依存的にILC2を抑制することから、これらのサイトカインまたはSTAT1経路が障害されるような場合には、IL-33-ILC2sを介したアレルギー疾患が悪化することが考えられます。 


ILC2は、皮膚や腸管、肺など、アレルギー疾患と関わりの深い部位に存在することから、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、喘息など、多様なアレルギー性疾患に関わっていると考えられます。これまで見過ごされてきた、自然アレルギーという概念を考慮することで、今後、アレルギーの発症・増悪メカニズムの解明や新しい治療法の開発が可能になると期待されます。

このように、今後の治療方法の確立が期待される素晴らしい研究成果です。よくぞ解明してくれましたね。
 
引用論文
Kazuyo Moro, Hiroki Kabata, Masanobu Tanabe, Satoshi Koga, Natsuki Takeno, Miho Mochizuki, Koichi Fukunaga, Koichiro Asano, Tomoko Betsuyaku, and Shigeo Koyasu, "Interferon and IL-27 antagonize ILC2 function and type 2 innate immune responses", Nature Immunology, doi: 10.1038/ni.3309

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