ゴーゴーカレーのレトルトをはじめて食べた。すると急に小学生の時の記憶がよみがえってきた。
私の親父は地方の通信部の新聞記者だった。家は普通の家を会社が借り上げて、仕事場兼住居としていた。大家さんは和菓子屋さんをしていた。家の奥はこの和菓子屋さんの裏とつながっていて、いつもいい匂いがしていた。ところが、学校から帰って玄関を入ると、いつも缶入りピースの煙草の煙と匂いが充満していた。そう、親父の仕事場だからだ。夕方の原稿締め切りの時間が迫って、いらいらしながら４Ｂの鉛筆で記事を書いていた。おまけにまあよく吠えるスピッツもいて、にぎやかな玄関だった。
原稿は、近くのバスターミナルまでバイクに乗って持っていく。当時はバスの運転手に支局のある町まで原稿を託していたのだ。バスの時間に間に合わなければ、バイクに乗って自分で持っていかなくてはならない。私はたまに取材とかこの原稿を持っていくときにバイクの後ろに乗せてもらっていた。多分原稿が間に合わなかった時だっただろうか。高松（四国）までバイクで原稿を持っていき、その帰り、商店街の洋食屋さんに入り、カレーを食べた。小学生の私には辛かったけど、卵の黄身が落としてあり、少しマイルドになる。それが本当においしかった。このゴーゴーカレーと同じ濃厚なこげ茶のカレーだったから、記憶が突如よみがえった。
ゴーゴーカレーについて知らなかったのだけど、社長は金沢の人だ。ツアーコンダクターをしていたが、松井がヤンキースに移籍して活躍していて、開幕戦でホームランを打ったことに刺激され、事業を起こす決意をしたそうだ。（もちろん、ずっと前から考えていたのでしょうが、きっかけとなったという事でしょう。）金沢より東京の方が従業員も客も集まりやすいという助言により、まずは東京の新宿で１号店を出している。３０歳の時だ。それから１２年。今は４２歳になっているようだ。チャレンジ精神旺盛の素晴らしい社長だね。ニューヨークにも出店してるし、国内では東京都と石川県が多いけど、富山県、関西、九州、東北にも出店してるよ。カツカレーがうまいらしい！（北陸新幹線が開通したけど、金沢駅構内に金沢駅総本山がある。）
