2022年7月9日(土)晴れ。雲が多いけどまずまず良い天気だ。
日本がこれからおかしくならないように祈りたい。
水溶性食物繊維は腸に到達して、腸内の善玉細菌のエサになる
ということはすでに日本中に知れ渡っていると思う。
前回「アレルギー⑮」で抗生物質の多用が腸内環境を悪化させるということの中で、水溶性食物繊維を含む食品をみてみた。
腸内環境の改善がアレルギー改善に結び付くと考えるなら、
食事療法による腸活が希望の光となる。
私は数年間、自分の体で試してみたところ、過敏性腸症候群らしき下痢の人生から脱却している。
外出先のトイレの確認をしておかないと外出できない、というくらいひどかった。でも今は1日に一度だけ、適度なお通じがある。下痢はなくなったと堂々と言えるくらいになった。
だから、食事の内容で腸の改善をすることはできる。
私はまた、アトピー性皮膚炎がなぜ発症するのかを追求してきた。多くの書物も読んだ。その中で、皮膚病を専門としている先生方は共通して言っている。
皮膚のトラブルがある患者は、腸内環境が悪いと。
アレルギー⑭で登場した小柳津広志東大名誉教授は微生物博士で腸内細菌学に精通している。
この方は、腸内環境がアレルギーの改善につながる!と断定している。
縄文時代から食べてきたものが体にいい!!!
縄文時代は確かに狩猟もしていた。でも安定的に食べることのできた魚や貝類が主だったと考えられている。
内陸部では淡水魚。海岸沿いでは海水魚。それぞれ豊富な種類の魚を食べていた。
重要なのが植物質の食べ物。
秋にとれる木の実類は主食といえるほど重要なもの。現在でも食べているクリ、クルミのほか、ドングリ類(ナラ、カシ、シイなどの実)やトチの実の殻(から)が縄文時代の遺跡から発見されている。
水でさらしてアク抜きをしていたとみられる施設と思われる遺跡も発見されている。さらにそれらを保存する場所もあった。
その他自生する植物も何十種類も食べていた。
カヤ、ヤマモモ、サンショウ、ヒシ、ノビル など・・・。遺跡から発見されるものもあれば、発見されていないものもある。
でも、多くの山菜・・・タラの芽、ウド、ワラビ、ゼンマイなどや、キノコ、根茎類・・・ヤマイモ、ユリの根、カタクリの根など。
豆類・・・小豆(野生種はヤブツルアズキ )、大豆(野生種はツルマメ )など。
多くの植物を食べていたと考えられている。
縄文時代の遺跡から、炭化していない栽培種のゴボウの種子が出土している。実は、はるか昔から食べていた根茎類の一つに古代のゴボウもあったと考えられる。あるいは貴重な薬として食べていたのだろうか?
さらに、日本にはもともと自生(じせい)しない栽培植物(リョクトウ、ヒョウタン、シソ、エゴマなど)が発見されている。農業といわないまでも、簡単な植物栽培をしていたことがわかっている。
縄文時代も生活が安定する暖かい気候になる頃の縄文前期は約7000年前。
戦後、食生活が一気に変わり、アレルギーを発症し始めたのが1960年代とすれば、わずか60年。圧倒的に長い間、私たちの腸は、縄文時代からの食べ物を分解してエネルギーとして栄養素としてきた。
そして、さまざまな細菌やウイルスと戦い、そして共生してきた人間の体は、腸内で善玉菌や悪玉菌が数多くバランスよく存在する道を選んでいる。
そんな腸内環境で免疫が活性化して安定して、免疫の暴走が起こりにくく制御が効き、体の健康が保てるようになっている。
こうしてみてみると、驚いたことに体にいいとされる食べ物ばかりだ。豆類、根菜類などは水溶性食物繊維の食物だ。
しかし、今はそれをひっくり返すほどの変化を腸に求めているということだ。
参考