幼き頃兄と家の裏にある九谷花坂陶石山でよく遊んだ。幾つもの洞窟があり、綺麗な水が溜まり、そこにはコウモリが生活している。父がよく私たちを連れていってくれた。何処に真白な石があるか興味深々に父の話を聞いていた。先代岩松さんも爺さん「栄作」を連れていったのだろうか、爺さんも父を連れていったのだろうか、爺さんは梯川の通称「お岩」という所で水車を廻して磁器土を製造していたという。そのお岩で夏になると泳いでいた。お岩の上に岩松さんの碑が建てられている。以前に父が二ッコーに出かけた時「貴方は岩松さんのお孫さんですか」と尋ねられたという。岩松さんは陶石の販売をされていたのだろうか、もう少し知りたい九谷花坂陶石であります