大道芸人の菊次は、盲目なのだけれども
おりんという女房を的にして包丁を投げてギリギリに当てるという
芸当をしていた。その際おりんは手に鈴を持ち鳴らす。
お互いの信頼があるからこそ出来る芸当である。
偶然座頭市は、二人と出会い仲良くなる。
しかし、座頭市に恨みをもつ寅吉という男も
二人に近づく。
気立ての良いおりんを、市も気に入り仲良くなる
……というか、おりんの方も夫と同じ盲目の市に世話を焼くのだった。
寅吉は、菊次が一人の時をねらって
女房がお前をうらぎっているよ
という事を、本当の事のように吹き込む。
最初は否定していた菊次だった。
だが、お金をおりんがくすねたという話しを聞いた後、おりんと市が
仲良くしている現場に立ち疑念を抱く。
そして寅吉が
市とおりんが肉体関係があるような事を遠回しに言う段階になると
もうそれしかないように菊次は思いこんでしまうのだ。
徐々に菊次は不機嫌になり、おりんが部屋に帰ると
「臭い!!OOい按摩の匂いがするぞ!」
と、おりんの身体の匂いを嗅ぎながらののしる。
おりんは市の世話もやいていたので、それはそうかもしれない。
はじめのうちは戸惑っていたおりん。
お金をくすねた、市と寝たという事を責められ
やっていないと言っても信じない夫の態度にショックをうけ
おりんは市の部屋に相談しに行く。
そこへ、大道芸の時に使う出刃包丁を
あるだけ持ち菊次が鬼のような表情で入ってくる。
むかし市に腕を切られた寅吉は恨みが深く、
自分が岡っ引き(正しくは目明し。現在でいう警察のような仕事をしている)なのに
賭博場の親分に交渉して市をやれと命令する。
ようするに市には勝てないという事が分かっているので
悪知恵を使って他人にやってもらおうというこずるい人間
なのですね。寅吉は。
新座頭市には時々こういう話しがあります。
市にとっては、切りたくもない人間が襲ってくるパターン。
今回は仲の良い夫婦だった旦那。
耳に放り込んだ(市いわく)
人間によって
鬼になってしまった男を切りたくないんですよ。
おりんも必死に市をかばって自分の持っている鈴を
泣きそうになりながら振りつづける。
それに向かって菊次は包丁を投げる。
ちょっと市も鈴の音が大きすぎて菊次の気配が分かりずらいんじゃ
ないかと、見ていて思うかなり緊迫したシーンでした。
昨日BSフジでやっていたドラマです。
この後どうなったのか、気になる人は探して観て下さい。
しかし、仲の良い人間なのにどうして
って思いますよね。
現実の話し。
先日逮捕されたママ友洗脳事件でも
ママ友にどうやってか夫の浮気の疑惑を信じさせ引きはなし
その母親の子供まで……ですからね。
人間どうなるか分からないし、怖いと思います。
😵本当は、5歳の男の子が餓死した哀しい事件であるのですが
その子供の母親も食事制限されているし、大金を搾取されているので
碇家が被害者だと私は思っています。北九州の監禁事件と似たようなものを
感じています。
た。
話しが横道にずれました
しかし、分かりました。
噓を吹き込み自分のコントロールにもっていく人って
その人が内心何を心配しているか、何を恐れているかが分かるんですよね?
菊次でしたら、大事な女房がいつかどこかにいくんじゃないか。
そうしたらどうしよう。男ができたら捨てるんじゃないか。
そんな事を本当は考えていたからこそ
ずる賢い男に騙されたのではないでしょうか。
そういう心理につけこむ寅吉のような人間は、本当に極悪人だと思います。
O加筆修正いたしました。