幼稚絵NJU

幼稚絵NJU(MONJU NO CHEST) ブログ

初恋の悪魔

2022-09-30 16:08:34 | レビュー

坂元裕二さん脚本でミステリー。
それは本当に解決するミステリーなんだろうかと思いながら観ていました。
「ANONE」という犯罪ものなど、視点が全然違いますからね。
あれなんかも本当に色々良かったドラマでした。

まぁ、鹿浜という刑事はどちらかというと犯罪者側に立っている
なので、推理が出来るという刑事。
子供の頃から「みんなと違って気持ち悪い」と言われる子供でした。
読書が好き。
そして犯罪者について考える時、なんかひとりじゃないという気がしていた。
「マーヤーのベールを剥ぎ取る」
のは鹿浜だけで出来そうな気がする。

何年も前から解決しているのに解決していないような気がする事件があった。
森園が引っ掛かっていた

俗にいう、まさに「腑に落ちない」事件。

死体が見つかり、容疑者はすぐさま逮捕される。
だが森園はおかしいと思っていた。

そして馬淵の兄(刑事)が死んだ。
その事件の真相を知っていそうな刑事摘木は、精神が
安定していなかった。

二重人格者
その病は「ジキルとハイド」という古典的なフィクションによって
人々の概念に「危ない人間」として固定された。
坂元裕二は、人々のその概念を見越おしてストーリーをミスリードする。

その病気は 精神不安定が強い人間が離人症のようになり、危機とともに
違う人格が現れる事があると聞く。(注意:私は素人です)

だから、二重人格だといってオセロの白と黒のように
善人と悪人が別れているわけでは無い。

視聴者はびっくりした。
摘木の別人格者は、
それはそれとして美しい女性と出会いやさしい思い出を
作っていたのだ。
それだけじゃなく、鹿浜という人間の孤独にもふれて
「大丈夫。ひとりでも生きていけるよ」
というメッセージを残す。
その別人格の星砂こそがもろい存在なのに。



⇩ここから結末を書きます観ていない人は注意
森園が腑に落ちないと思っていたその事件
それは雪松所長の息子がやっていたのだ。

最初は子供の頃、ボーイスカウトの仲間達とおもしろ半分にやっていたら
しんでしまった。お父さんは警察に勤めているのだしそれは言うだろう。
少年は父親に助けを求める。
しかしそこで父親は失敗をしてしまう。

事件をごまかすアドバイスをするのだ。

月日が経ち彼らのグループのうちひとりが秘密や罪悪感に耐えられなくなり
そして、雪松の息子がまたやってしまった。で、父親に連絡をする。
「どうしたら良い?おとうさん」
そういう事が連続して起こる。
(この時は中学生で被害者も中学生に成長していました。で、この時
の犯罪は未解決でしたが、ひとり暮らしの女の人がドラマの途中
容疑者になった。森園は疑っていたのだが、すでに病死している)

【雪松鳴人、何故あなたは犯罪をごまかすことばかり教えるの?
何故人をあやめちゃいけないという事を言わないの?】
と思うが、子供の頃のそのごまかしがバレちゃまずいんですよね。
父親が。だから息子がやっている事をどんどんごまかさなきゃ
ならなくなった。

おかげで何人か冤罪で捕まる人が出たのでした。

最初に父親のとった行動で、悪魔が育った。悪魔になった。
馬淵の兄が尊敬する雪松所長が悪魔という話しも出ますが、
父親は悩んでいますから一応人間という気がします。
息子はそうでは無い人間に育ちました。

鹿浜、摘木、馬淵の少し変わっている関係は…
数年後どうなっているのでしょうね。

漁港の肉子ちゃん

2022-09-25 18:34:51 | レビュー
漁港の肉子ちゃんは、興行的にはよく無かったそうである。
世界で賞をとりまくるアニメ会社がまた宝石のようなアニメを制作しました
とか、コピーにつけておけば良かったのにと思うが…
(世界がというと、重い腰をあげる人がいるので)
実際に今回も「スコットランド・ラブズ・アニメーション」という映画祭で
最高賞を受賞している。他にも国内で賞をとったらしい。
これからもこの作品で賞をとるのかもしれない。
監督はドラえもんの感動作他を作ったベテランの渡辺歩
原作はベストラー作家西加奈子
脚本は、凪のお暇等を書いた大島里美
作画監督はスタジオジブリ一期生小西賢
美術監督は鉄筋コンクリート等の木村真二
なので、駄作になるわけが無いのである。
これを見た人で、或るこだわりを隠せない人以外には好評である。
(こだわりが何なのか、観れば分かります)



声優陣。豪華です。キムタクさんの娘さんがオーディションなのに
なったという事で、穿った見方をする人間達に非難されたが、結局
平凡なようで繊細な声のCocomiさん起用は合っていた。

主人公は母親と船に住んでいる。
場所設定のイメージは宮城県、震災前の漁港らしい。
肉子ちゃんは朗らかだ。
「食べて寝ておならして…の毎日が良いんだよ。」
と言い、娘から顰蹙を買う。
*実は私は苦手なタイプなのですが、ドラえもんがおばさんになった
と思えば良いです…トトロ的でもありますが…
娘キクりんは学校で女子同志のこまかい争いに巻き込まれている。しかし
いじめっこグループと出かけたり、いじめられっこを気になったりする。
いじめられっこマリアとは友達だった事もあるのだ。
もうひとり気になる同級生がいる。
暗くて、口数の少ない二宮。
しかも彼はひとりの時に急に口をとがらせたり、変顔が止まらないのである。




ある日二宮がいじめられっこまりあの事をキクりんの前で
「かわいい」
と言うとキクりんはマリアの悪口を言い出す。
大きな理由は、二宮が褒めたからであろう。
そういうよくあるような態度をキクりんは学校でするのだが
一方複雑な身の上だった。
何故キクりんこと、「喜久子」という名前になったのか
観終わって想像出来る。
肉子ちゃんは過去に水商売もしていて、男にもだらしなかったりするのだが
この世界観の視点で観ればすべてが愛おしい日常に見えてくる。
性の部分も、そうだよねという気にさせてくれる。
肉子は大人になるまで喜久子を食事の面で飢えさせることなく、
愛情も、あふれるほど与えた。
そんな幸せな日常の映画である。

↓文化庁芸術祭受賞おめでとうございます。


*舞台が宮城県というのは、西加奈子さんの旅した時のイメージであって、
この映画の美術監督の意見を確かめてみたら「具体的にここだというモデルは無い」という事でした。
訂正致します🙇‍♀️
あと、Cocomiさんについての事は、誤解やデマがあるようですね。
オーディションの事も外部の人の勘違いや当て推量のようでした。
私も惑わされていました。申し訳ありません🙇‍♀️…

「竜とそばかすの姫」そして「美女と野獣」

2022-09-25 10:50:49 | レビュー
映画の中のキャラのような独り言(私のNoteからの添付です)

「竜とそばかすの姫」を昨日観ましたが、突っ込みどころ満載でしたね…
良かったのは…歌が良かったです。

あと、ストーリーは私が思いつきそうな
一般人は名無しだと、言いたい事を無責任に言う。せっかくのバーチャルの場でもそうだという事と
あとは正義の仮面の暴力者達の目を背けたくなるような描写。
しかし後者のは、ディズニー版で1度やっているので…
そして、バーチャルの世界は夢のような世界のようで
実はちゃんと管理をされているので、あんなに竜が自分勝手だと管理会社から追い出されるだろうと思うのです。
*多くのユーザーからの恨みをかっているので、普通であったら通報される。

ディズニー(ファンタジー)のようにやるのは無理があると思いました。
ベルこと、鈴は日頃からたくさんのおばちゃん達や友達がいるのにわりと引っ込み思案ですね。
鈴が小さな時…
人助けをしたために死んでしまった母親の事がずっと許せないでいる。
「私が行くなと言うのに他人を助けるの?」と言う
そんな鈴が人助けをするのですが…
家庭内暴力に立ち入るには、鈴の力では及ばない。
あの場では親権者が1度ひるんだのかもしれないけれど、
あれでは解決できないのですよ鈴。
ゲームとは違うのだから。
あの兄弟とはあれからも連絡をとって何かアクションをして欲しいのですが…高校生なのでどこまで出きるのか。
中途半端にじゃなくて、まさに自分の母親のようにやらなくてはならない。
みんなと歌っている場合ではない。
あの後鈴達が、何もかも終わったという感じだったのでひとこと言いたかったです。
しかし、無責任な人々の描写は…
今も「竜とそばかすの姫」に対する批判が示すように

映画の中のように、変わらない。
言いたい事をみんなで言って
そして、世の中は変わらない。

あの、歌に感動してベルのファンになるというゲームは…やはり歌が良いので
ベル(鈴)というバーチャルアイドルの
MVとして見れば良いのかな。

追記:ネタバレと更にこうすれば良かったんじゃないかなというひとりの意見。


Uの世界で反則ばかりしてユーザーを傷つける竜は、現実では弟を守るために傷つく者である。Uの世界で鬱憤を晴らしているのは確かだ。
ユーザー達が怒っているのだが、ベルの目には傷ついた野獣に見える。
美女と野獣のベルのキャラになったかのような鈴なので気がつく存在だ。
ただの悪いモンスターとは思わない。
そして中の人も苦しんでいるんじゃないかと胸騒ぎをする。
現実では、竜を苦しめる存在がいた事が分かる。
(弟キャラは、良かった。しかし弟キャラは普通の人間とは感性が違うようである。長年の家庭内暴力で病気になったのか生まれつきなのか分からないが、治療が絶対に必要である。兄もそうですが)
あと、Uの世界で弟キャラを薔薇にすれば良かったのではないかなと思った。
ところで現実では、多分あのままだと
親権者は兄弟からパソコンをもう二度と出来ないようにさせて、家族で姿をくらませるはずである。
なのであの後にリアル世界でもっと素早くおばさん達が行動をしなければならない。
だとしても兄弟は施設に行くだろう。

バーチャルの世界では暴れているのに「助けて欲しい、気づいて欲しい」と思っていた兄はリアルでは盾になるだけだったので…

あの後が本当に気になってしょうがないので、
もっと後日談をちゃんとやって欲しかった。
あと、鈴は母親が人助けをして命を落としている。その事で最後に母親の事をまた考えて

「お母さん、私は私を犠牲にしても人を助けたいという気持ちになりました。お母さん、分かったよ」というひとことを入れて欲しかった。

ようするに、
私は結構真剣にこのアニメを観ていたという事なのでこのような失礼な意見をお許し願いたいです…


↓所で、ディズニーの画像です。
ディズニーも、すでに存在している物語を改ざんしているので色々問題はありますが
映像としてこちらのものから細田監督はさらにCGを使い上書きをして
映画にしているので
映像的にはこちらがオリジナリティがある。
なので「竜とそばかすの姫」のファンは、この映画も観た方が良い。


ディズニーアニメーション「美女と野獣」MovieNEX/予告編

あと、私は小さなころからこの話しの元の本を持っていて、ボロボロに
なるほど読んでいました。(今は失っている)
グリム童話とアンデルセン物語はほとんど知っている中で
好きな話しなので色々言いたくなっています…。

美女と野獣の元ネタ
ベルの家族の父親は商人です。
ある日また遠くに行く事になった。
その時に娘たちに土産ものを持って帰るので何が欲しいのか聞く。
姉達は贅沢なものをリクエストするのだが、優しいベルだけは
父親の無事を願う(昔話でよくある現象で、姉達は傲慢で妹は無欲で優しい)
しかしベルをもっとも愛する父親は何か無いかと更に尋ねると
「では花を1本」と言う。
そして父親は姉達よりお金のかからない簡素なねだりものだったはずの
薔薇を、よりよって野獣の棲む大きな屋敷の庭から
手折ってしまったのだ。野獣にとってそれは許せない事だった。
  ~略~
父親の身が危ない事をベルは知り、自分が野獣に囚われる決心をする。
そして野獣とふたりで暮らす。
野獣はさほど怖い存在では無かった。
ベルが家の事が気になり帰りたいと言うと帰らせてくれた。
しかし土産に手鏡を持たされる。
家に帰り家族との再会を喜ぶベル。しかし夜、ベルが
鏡を見るとおどろく事に野獣が哀しむ姿が写し出された。
「あの人はたったひとりで苦しんでいます」
ベルは家を出て野獣の屋敷に、ひとり向かう。
野獣は薔薇を愛するひとりぼっちの呪いをかけられた王子だった。

原本では、野獣を排除しようとする人間は一人も出てこなかったという
記憶があります。もしかすると、これも若干違うかもしれないので、
気になる方は、原本もぜひ読んで下さい。

ところで
「竜とそばかすの姫」は、シンデレラも入っているのかな?
しかしその話しも入れると長くなるので省きます。

「風よあらしよ」の ドラマ版の感想

2022-09-19 17:33:40 | レビュー
*大杉栄とその子供摩子(永山栄太と加藤柚凪ちゃん)

↓私のインスタから貼りました。

 ふたりは短い人生とはいえ濃密な日々だった。
 他の脇役も、ちょっと出るための人間では無く、一般人とは違う人生を
 歩んだ。
 なのに、有名な話しを後日談と済ませてまでやりたかった事は、ドラマ
 最終回の特に半分あたりから。
 そう、関東大震災が起こってからの話しである。




関東大震災が起こって間もなくデマが飛んだ。
流言の内容はここでは書かないが日本人の命が危ないという事で
外国人(主に朝鮮人)狩りが普通の人々によって行われた。
文献によると、彼らは発音の悪い人間や天皇の名前を言えない人間を見つけては
虐殺をし、当時の警察に報告をして
「で、ご褒美はいかほどですか」という一般人が
溢れていたそうである(嘘だと思うなら確かな文献を調べて下さい)

被害者の中には田舎からきて、うまく発音を出来なかった者もいたという。
この件は、映画「もどり川」でもう少し長めに描いている。
主演は萩原健一さんです。
ドラマではそのシーンは数分あるのみですが、大杉一家以外にも
虐殺された人間は多くいたので、書き足しました。

今朝私は、この事について検索をしていました。
そしてその中から、これは相当調べているなと思う人の論文を見つけました。
当時の警察や役所の書類等から考察をしています。
気になった方は検索→ダウンロードをしてこの論文を読んでみて下さい。↓



そしてドラマは、大杉栄と野枝達が捕まってからスポットライトを浴
びたような作りになっていた。
野枝と小さい少年はふたりで、別部屋に連れていかれた大杉を待っていたのが
真実のようである。そこで確かに梨を最後に食べていたと。
野枝もきっとその時は何の罪も無い女子供まで暗殺されるなんて
不条理すぎて考えられなかったのだろう。
しかしその後、怒りぎみに甘粕に受け答えていたようである。

「淫売」
などと甘粕に言われればカッとなるだろう。
このようにドラマ版ではなっているのですが、野枝は世間的にも
実際そのように罵られていた。

その前にも野枝は大杉が公務執行妨害で捕まった時に内務大臣に何メートルもの長さの直訴状を書いている。
それは喧嘩腰だった。
多分その直訴状を元に野枝のあの問題の台詞を作り上げたのではないかと
思うのだが。
 ております。

後藤新平記念館
この資料は岩手県奥州市に在るそうです。

「吹けよ あれよ 風よ 嵐よ」
と井戸の中から死んでも野枝は呟く。
魂から発するような言葉は
何が来ても決して負けはしないという本来の決意表明の意味と重なり
視聴者の心に野枝の無念さをも伝えているようであった。

吉高由里子さんはまるで野枝にのりうつられたように演じていて
迫真の演技でした。
そして永山栄太さんも、最初は似てないと思いながら見てしまいましたが
アナーキズムのスターの風格を帯び、良かったかもと思いました。
稲垣吾郎さんも、私の推しの役を演じてくれてありがとうございました。
加藤柚凪さんもあどけない魔子の役、ご苦労様でした。

許せない事、許せる事

2022-08-30 14:45:12 | レビュー
皆さんの1番許せない事は何でしょう?
「凶悪」という映画で実行犯の男須藤順次(ポスター右側)は悪い事を
あらかたやった男です。

↑須藤順次のモデル。後藤良治は実在する。

その後も殺人を繰り返しやっていたが、多少は罪悪感があったらしい。

そんな彼の一番許せない事。それは自分への裏切りである。

須藤順治が出会い尊敬していた先生。(ポスター右から2番目)



↑先生のモデル 不動産ブローカー三上静男

この男も次々と土地を持っている人間を殺して
土地を自分の名義にして売り飛ばした。
他の犯罪もやっていたという疑いがある。
この男の最も許せない事。
それは自分が儲けられない事か。
この男はいわば凶悪犯を信用させマインドコントロールしていた
はい、この男は罪悪感がいっさい無いタイプです。

心が優しい人間はこの映画を観ない方が良いです。
かれらに命乞いをして泣き、震える人間を冷酷に抹殺する…映画なので。

実は私は以前に、この映画の元になった本を買いました。
「凶悪 ある死刑囚の告発」新潮文庫
です。これは新潮45の記者が死刑囚の告発を聞いてそれを元に
独自に取材をし、裏付けをとり警察を動かした記録です。
小説というより取材の内容ですね。
後藤は、先生が約束通り金を自分に送ってくれない事に腹を立て
先生にたいして復讐しようという気持ちになったという事が
この本で分かる。

藤井記者の許せない事
それは、悪い人間がのうのうと生きている事。

これは本では分かりずらく(普通ルポライターは感情的に書かない)
山田孝之が演じた藤井修一が、そのようになってくるのだ。
このふたりを死刑にしなくてはという執念で記者の表情の方が
怖くなってくる。
結果記者は、自身の家庭内の悲劇を
見てみぬふりをする事になる。というか考えられない。
*ここはフィクションのような気がします。

このふたりが生きているのがおかしいと思い
死刑囚が「キリスト教に入りました。ペン習字を習いました。
今生きている実感があります。
生きて罪を償います」とほほ笑んでいうと藤井記者は
「はァ?」
という怒りの感情が湧いてくる。
これは監督、脚本家の怒りでは無いかと思う。
この映画で、須藤順治は確かに凶悪犯罪者なのだが
その中で、
舎弟がいるのだが先生の操作で殺してしまっている所が哀れなんです。
「言いたくはないんだけどね。順次君を裏切って逃げようとしているんだよ。
金の無心に来た。勿論わたしは断ったよ」
と、先生から聞いた須藤。
須藤は「お前が裏切るなんて!」と泣きながら舎弟をハチの巣にする。
あんなに仲がよかったのに…

ママ友洗脳事件
そして映画の事件とは関係の無いのですが
「ママ友洗脳事件」の裁判が行われた事を
映画を観た後に知った。
赤堀の初めての意見陳述である。
「わたしは指示していません」
というものだった。そうなのだ。碇容疑者がいくらガリガリに痩せ細って
その息子が餓死しても、指示をしていたという確かな証拠が無ければ
今までの碇容疑者の告発は、通らない。

三上静男だってそうだったのだ。
もしかして憎さで作り話が入っているかもしれない。

新潮の記者さんの取材から見えたものは…なのですが。

碇容疑者は赤堀の忠告によって離婚をさせられた。
そして何でかなぁ、その時碇から赤堀はお金をせしめている。
その事はどうなるのだろうと思うが。

碇容疑者は犯罪者でありながら大事なものをすべて失った。

こういう事件を知るたびに思う。
その人間の大事にしているものを剥ぎ取ろうとする人間がこの世の中にいる。
私はそういう人間を特に許せないと思う。

地獄に→→→奈落に→→→→

そういう人間に呪いをかけたい。


映画『凶悪』の元ネタ→上申書殺人事件の実話が凶悪過ぎる【アンビリバボー】 | 女性のライフスタイルに関する情報メディア (cherish-media.jp)
より写真等。


追記:この映画を観て。
本当に悪かという事は、リアルな世界では実は分かりづらいものである。
須藤順次はもう
笑いながら近づいて、機嫌が良さそうだとしても、数日後は自分の命が無い
かもしれないという事が分かる人物像なのでそのままなのですが

先生役は、リリーフランキーの演技、演出が過剰に見える。
あのように歪んだ笑みで来られたら普通の人間であったら避けたくなる。
リリーフランキーさんはもうすでに普通とは違う雰囲気を持っているので
犯人役としては良いのだろうが。

一か所。死体を置く時に、まるで木材等を廃棄するような感じで日常的に
みんなに指示をしているシーンがあったが
おそらくそういう人間の態度は、最初から最後までそのような感じだったのだと思う。
だから須藤順次は、自分達は仕事をしているだけだし、言う通りにすれば
何も問題は無いと思い込んでいたのだろう。

映画として好きか好きじゃないかと聞かれれば好きでは無い。
本を読んだ方が、簡潔に伝わってくる。


ところで本物の記者の気持ちはどうなのだろうと考えると
隠された真実を自分の手で暴く事に、最も醍醐味を感じるのがルポライター
だと思う。
世界ではまだ知られていない珍しいものを見つけて歓喜する学者に近い気がする。
自分が見つけて自分が解明する。
これがしたいというのが一番なので
事件、悪、色々許せないものがあるだろうが

記者、ルポライターの最も許せない事
それは自分の書いたものを闇に葬りさられる事だと思う。

*加筆修正致しました。


エロス+虐殺 伊藤野枝と主義者 その後の日本

2022-08-26 23:38:08 | レビュー




今回、違うSNSでアップしたものを貼りました。

伊藤野枝は婦人解放運動家です。
当時では珍しい。そして自由恋愛をしていたので
世間の風当たりは強かった。
「吹けよ あれよ 風よ 嵐よ」
という言葉を遺しているので、それはどうでも構わない。
むしろその中で生きる
と思っていたのであろう。
ところで2022年9月4日BSプレミアムで
「風よ あらしよ」
というドラマが始まります。
伊藤野枝の顔と吉高由里子さんはどことなく似ている。
大杉栄役は永山栄太、辻潤役は稲垣吾郎さんです。
この事は前回のブログでも書きましたが…
私の贔屓は、辻潤です。
宮澤賢治の才能を、初めて評価したのが辻潤だそうです。


そして3時間はあるロングバージョンの映画だったので
次は後半の感想です。







※甘粕事件で惨殺された大杉栄、伊藤野枝、大杉の甥っ子6歳



※グローバル(wikiより)


新自由主義はちょっと違うのではないかと思われるかもしれないですが
国からの規制をひかえるというのは、昔とは違うと聞いたので。

アナーキズムとは、個人至上主義と同等の意味があると思うのです。

しかし大杉や野枝は差別をすべて失くしたいと思ったのでしょう。が
それは夢です。人々は何もかも平等でなんかは無く。
健康、才能と競争心の強さもそれぞれ違うので 結局頂点に立つ者は厳選される。


しかしここ数年、コロナという病気のためグローバルは裏目に出るし
停滞するのではないかという話しもあります。
日本だけでは無く世界はどうなるのでしょうね。
大杉さん、辻潤さん。

追記:映画を観て知ったのですが
伊藤野枝は女の地位確立を目指す平塚らいてうを尊敬していたのであるが
大杉と出会い感化されたのか それだけではなく階級、ブルジョアに対する
欺瞞を感じて 平塚らいてうとは袂を分かつ。

「ブルジョワが自分の私財を使い青鞜を作っている所詮お嬢様の戯れ」
のような表現も出る。(エロス+虐殺の中で)

しかし大杉はクロポトキンの思想から活動に入ったのであろうが、クロポトキンであっても裕福な家の出身である。
結局教育は裕福層の特権のひとつであるので、多くの思想家、革命家はそのような出身である。
それに資金が無いと活動は難しく、結局大杉は市子というパトロンを失い
野枝も平塚らいてうという後ろ盾を手放し歩みがいったん中断してしまった。

お金を得る行為と自分のやりたい事の正義が矛盾の音を立てていたのではないか。
階級、資本というものは存在を否定したくても難しいという事を書きたかったのです。
**大杉の件以外の話し 献金、チャリティーは合法的で良いのですが、やはり裕福な階級の人間の慈悲心によって補われる**

そういう活動家、redの方々はそれでも頑張る姿勢を崩さないようにしている…
虐げられている人間救済のために 活動する事は美しく見える。

そして更に、風や嵐に吹かれて、ふらつきそうになりながらも
立って進むまなざしや姿は、勇ましい強い生き方の見本になるので頑張って下さい。


どうも私の文章力は舌ったらずで
申し訳ないです。

Rengoku eroica - Part 1

2022-08-24 17:37:29 | レビュー
Rengoku eroica - Part 1

吉田喜重監督
「煉獄エロイカ」パート1↥
人は、自分では理解できないものに出会うと恐怖を感じる。
人間でもそうだし、
それがただの映画であっても自分の想像の
はるか上を行っているものを観ると
「怖い」もしくは「つまんない」
となって拒否をする。
そういう映画を吉田喜重さんは作っていた。
最近はほとんど映画の製作の話しを聞かない。
最も最近のでは「鏡の女たち」という映画

原爆の被害者の話しを、また難解に作っておられました。
御無事でしょうか。
ちなみに奥様は、吉田喜重監督作品でしょっちゅう主演をやっていた
岡田茉莉子さんです。
*「戒厳令」だけは違う女優さんでした。

↑二二六事件の首謀者とされた北一輝の映画を
また、前衛的に作っている。

「告白的女優論」でも、お綺麗でした。
岡田茉莉子さんもご無事でしょうか。


↑思想家として処刑された者の話し
しかしかなり前衛的。

※岡田茉莉子がやった役は伊藤野枝という日本の婦人解放運動家である。
平塚らいてうに憧れ「青鞜」で勤める。辻潤という思想家と結婚したが
大杉栄と出会い、夫を捨て大杉と暮らす。大杉も本妻がいながら次々と女と
付き合う。大杉は、それだけ魅力があったのだろう。
野枝と大杉が泊まっていた日陰茶屋という
旅館で事件が起こる。もうひとりの恋人が大杉を刺したのだ。

映画のその部分を、その女(当時新聞記者、訴えた時は議員)が観て
納得がいかずに
「上映するな」
という差し止めがあった。
そしてこの映画は、バージョン違いの物が作られた。

伊藤野枝は女性で思想家ゆえに大杉と共に処刑された人物なので
(その家の少年もまきぞえで一緒に惨殺される)のちに
ドラマ、舞台演劇のモデルにもなり、書籍でも遺された。

※ドラマは2022年に吉高由里子主演で放送されるのですね。
「風よあらしよ」というドラマ、大杉役は永山瑛太、辻潤は稲垣吾郎さん
今秋9月4日BSでやるそうです。
偶然今知ったのですが…びっくりしました。


そういえば、あまりにもインパクトのあるこの映画の題名
「エロス+虐殺」
に感化されて、私の私小説の題名に…
       ↡
「失わされた時を求めて 記憶+感覚」
「失わされた時を求めて 霧を払って見える事象+排反事象」
+をつけた事をお許しください。

映画「パラサイト」レビュー

2020-07-11 15:41:49 | レビュー
このブログでは、最初から、お知らせします💦



映画を観ていない人は読まないで下さい。




ポン•ジュノ監督がアカデミー賞をとったというのでビックリしました。亜細亜の映画で?という事と……
観たら更に驚きましたね。観た人にしか伝わらないでしょうけど。



自分達の生活とは違う臭いです。



ところで……








★殺人の追憶




*自分の書いた別の記事からのコピペあり。

*観て、アカデミー賞をとった事に驚いたというのは、ジョーカーと同じ←では無いという人もいますが!
☆貧富の差の突きつけ。
☆やりきれない世界。
という内容なので。
夢や、エンターテイメント性を重視するようなアカデミー賞でこれを…
ハリウッド…変わったな…と、思ったので。














ジョジョ•ラビット レビュー

2020-06-15 18:05:44 | レビュー



子供達の心は、身近な周りの人間達によって、形成される。



「目の前のうさぎを殺せ」
と、教官に命じられたジョジョは
可哀想で出来なかった。

ジョジョの心の中心には、母親の持っている他者、ほかの生き物に対する愛の心が生きていたのだろう……。

そんなジョジョ(10才)は
しかし学校で、
ユダヤ人は敵。
ユダヤ人は人間じゃないので……云々。
と、叩きこまれる。

ナチスの隊員になりたいジョジョの目の前に
ユダヤ人の少女が現れる。

ジョジョはユダヤ人の事を、存在を、
学校や太った女性教官(?)や、
周りから教わったような知識で罵倒する。

ジョジョの心の友ヒトラーも
「ユダヤ人の心を折ってやれ!」
と命ずる。

だが、少女は魔女のように怒り
逆にユダヤ人の素晴らしさを虚や実を混ぜて、ジョジョに語る。





他の民族の誇り。

それを全否定し、自国を素晴らしいものとする教育はどうなのか?

歴史は繰り返すのだろうか。

*よく考えてみたら、ユダヤ人にとっての《国》というのは住んでいる場所であったりするので…
ユダヤ人の愛国心
というのは?
という難しさがある。
なので、一部単語をcutしました。


ジョジョは、冒頭でうさぎに
憐れみを持った。

しかし、ドイツ人といえどもユダヤ人を助けると、一緒に殺されてしまうという法律が当時のドイツにはあった。

毎日悩み苦しむジョジョ。

愛。強さ。

そして、
突然自分の世界が変わってしまう事がある

という世界。

様々な死があるという事。

そういう映画を観ました。



テセウスの船 つじつまが合わない最終回なので裏設定を考えてみた。

2020-03-24 15:58:10 | レビュー
テレビドラマ
テセウスの船、見ていましたか?

テセウスの船を最後まで見て、最終回に

は?
と思った人だけ読んで下さい……。
ネタバレもありますので。

テセウスの船は、冤罪家族の辛さをSF の手法を使って表現?しているドラマだと思いながら見ていました。

しかし、ドラマの演出は不穏な感覚+ミステリー、ミスリードの連続で
それを追う視聴者。
佐野家の爽やかで可哀想な身の上を応援する視聴者。
で、わりと視聴率がとれた番組でした。
佐野家の親子がまた良い役者さんで、人柄も良くという感じで。

だけど最後のほうで佐野文吾は、熱血漢なのですが、それ故に人に恨まれたという結末にしました……。

あの演出で?ウソだろ?

と、思う人間は私だけではないみたいで今でも引きずっている人がいますね。

みきおの存在が強烈だったからです。

最初の事件。あれ、田中正志ですか?
あのワープロの文章、田中正志ですか?

予告みたいな絵を佐野家に見せるって田中正志の復讐としておかしくないか?

村八分でイジメられた田中正志がお楽しみ会に、参加出来ますかね?不自然なく。

犯人の一人として、文吾より捕まるに違いないと思います。





漫画ではみきおですよね。
たえずみきおは、疑われずに犯行を繰り返す危ない子供でした。

犯行を起こそうとした時、未来人の心に
「飲むな!!」
ってやたら、止められ
みきおにとって嫌な展開になっていった。
なんだ?こいつ?
と、みきおは非常に興味を持った。
未来からのノートも手に入れた。
未来からのレコーダーも手に入れた。
鈴から、
「今度生まれる子供の名前は心っていう名前にしたの。」
と聞き大爆笑をするみきお。
「最高だよ!」
と、まあ喜ぶ訳ですね。
自分のやる事は心にバレている。全て邪魔される。みきおは、自分ではやらない事にした。
以前木村先生から聞いた(裏設定)田中正志の事で思いつくみきお。
みきおは、正志に近づく。
「家族を崩壊させた佐野家に復讐しない?」(裏設定)
だって、どうして田中正志がみきおが同じような犯罪をやる子供だって分かるのよ。みきおが近づいたんでしょう?





みきおを育てるうちに木村先生は、みきおが大好きすぎて人をころしても守るわ!
みたいな人間になりましたよね。
2回目のパラレルワールドで。
あんな異様な絵を見てもみきおを守る木村先生もイカレたのか、コントロールされたのか。視聴者が
鬼!
という程に激変しています。

田中正志も決心しますよ!
「絶対に文吾を死刑にしなきゃ許せねえ」
と。

みきおは、心の落としたレコーダーを聞き自分の将来を確信するが、犯行は邪魔されるので違う方法を考える。
そしていざとなれば、自分は田中正志に従っただけという設定にしました。
レコーダーは、自分の声を重ね撮りして未来の証拠は消去。
自分はしなずに、田中正志をしなせてどうにかしようとしたら、
心がしんだ?
あー良かった。後は文吾が知るくらいだけど子供好きだし、大丈夫だろ?
ってとこですか……

田中正志は、一回みきおがころしているので(違う世界で)
また、口封じしているかもですよ。

そういう裏設定を考えてみました。

どうですか