安蘇のやぼやま日記

両毛線沿線の山々を、ノンビリと歩いています。

井上陽水の歌に妻を想う

2024年02月23日 | 音楽

 20代前半のころ、拓郎や陽水の歌をよく聞いていました。そして

社内で音楽好きの4人でバンドを組み、かなりバンド活動にのめり込んで

いました。今思えば、あの頃が青春時代真っ只中だったのかも知れません。

 陽水のLPレコードの中に「もどり道」というライヴ盤があるのですが

そのなかで、「いつのまにか少女は」という曲はお気に入りでした。

しかし、ずっと気になっていた曲は「帰郷(危篤電報を受け取って)」

という曲でした。詩の一節に「喉に血吐(ちへど)見せて狂い泣く」という

部分があるのです。これは、陽水の父上が亡くなるときの様子かと

思うのですが、まさに妻がこの状態だったのです。

 亡くなる直前、ほんとに短時間ですが、妻もこんな状態で

吐く前に苦しいと大きな声で言ったのです。こんな大きな声がでるのかと

逆にビックリしましたが、この苦しいという言葉が今でも

頭にこびりついて、離れません。

 44年の結婚生活がこんな形で終わるとはまったく想像

できませんでした。ほんとに寂しさ以外の言葉が思いつきません。


フォークの達人 友川かずき

2007年04月18日 | 音楽
 友川かずきといっても、知っている人は少ないかも知れない。私も数年前にNHK・BS放送で歌っているところを初めて、目にした。その歌いっぷりの凄まじいことといったらなかった。確か競輪のことを歌っていたのだが、狂的な歌い方といったらいいかも知れない。その後、気になっていて又聞きたいなーと思っていたところへ、今回の友川かずきの特集番組だった。

 今回の番組では、1時間30分枠ということもあり、コメント等も非常に面白かった。「競輪と映画のない人生なんて考えられない」とか!私は彼の映像を見ていて、宮沢賢治の「雨にもマケズ」の詩を思い出してしまった。つまり「欲はモタズ」のところ、欲望渦巻く現代社会で彼のような生き方をしている人がいたという驚き!彼の「人となり」を知りたい欲求にかられた。

 中学生時代に、中也の「骨」という詩に触発されたとのことだが、何と言う感受性、羨ましい限り。社会に出てからは、岡林信康の「山谷ブルース」のように日雇い労働者もしていたようだが。

 BS放送の担当者には、お願いしたい。歌詞が重要だと思うので、歌詞を映画の字幕スーパーのように、ながしてもらいたい。聞き取りにくいところもあるので!

 今回、なぎら健壱著「日本フォーク私的大全」を読み直したが、実に面白いエピソードが多くて、改めて笑ってしまった。又、大島渚監督に「戦場のメリークリスマス」の出演依頼を受けたことなど知らないことも多く、まだ読んでいない方には、おすすめしたい。最近は、絵画のほうの活躍も素晴らしいようで、テレビでも紹介されていたが、ひとつの才能にとどまらず、マルチな才能を発揮しているようだ。それにしても、レコードデビューのきっかけに、宇崎竜童氏の尽力があったとはビックリだ。


田中健のケーナを聞く

2007年02月13日 | 音楽
 2月12日、足利市民会館において行われた「ケーナ奏者&俳優 田中健~ペルーの響き~」というコンサートに行ってきました。



 このコンサート1000円です。いまどき1000円はうれしいですよね。もちろん田中健のケーナも良かったですが、一番印象に残っているのは、小学4年生の男の子です。田中健の赤トンボの演奏に合わせて男の子がステージに上がり、鳥の鳴き声のような音を出す、小さな竹製の楽器を田中健に依頼され演奏したのです。その男の子、実に素朴な男の子でした。一生懸命演奏したのです。しかも心を込めて演奏しているのがこちらにも伝わってきました。演奏時間が長かったにもかかわらず最後まで、指先がいたくなったかもしれないのに!
 田中健も胸が熱くなっているのがわかりました。もちろん私も胸が熱くなり、この子にエールを送ってしまいました。学校でトランペットを吹いているといってましたが、ずっと音楽を続けてほしいなと思いました。
 もちろん演奏後、この子はケーナをもらって帰ったのはいうまでもありません。


 
 今日はこのことだけでも、行ってよかったなと思いました。