星空自慢の宿 帯広八千代 YH Starry Sky Inn

日高山脈が綺麗に見える
北海道十勝 帯広 星空自慢の宿
大きな畑と森と空がいっぱいです。

アダム

2020年08月28日 21時02分00秒 | フィクション
歳とともに白いシャツが
窮屈そうになったウェイターのアダムに
カフェ、アンド クリームを
目配せでオーダー
カウンターに盛られたクロワッサンを
一つ・・・秋深くなった
朝をゆっくりと迎えるのが
日々になりつつあった、あの年、
僕は、パリ、
シェークスピア アンド カンパニーで
アメリカから来た陽気だけど
陰鬱な情緒いっぱいの作を
書き続けるスパンキーヘッドの
ジムライアンと、産まれは中国ラサ
カナダから来たチャィニーズ ガール
イン チン ヤン 真夏の暑い日に
水着姿でウロウロするのには
目のやり場に困ったけれど
愛すべきアジアン・・僕たちは
この世界的に有名なパリの本屋さん
シェークスピア アンド カンパニーの
部屋を間借りし、共同生活をしながら
文学作品を書き世界を目指す
作家の卵でした。ここから巣立った
アーネスト ヘミングウェイのように・・
・・・・
そんな夢も、少し覚め・・・
僕は作品に行き詰まり、
共同生活にも息詰まり、
彼らが起き出す前のひと時を
眠たげで緩い笑顔のゲイのアダムの
カフェで明日やこの先の自姿、未来像を
考える時は、何かの境目がソロソロと
自分に近づいているのを感じる時、、
かけがえのない光
・・
秋の緩い光が
我が聖母、ノートルダム大聖堂にさす頃
僕はさてと席を立ち、アダムにウィンクし
明日のデートの断りを入れ、、
自室の窓を開けるべく
螺旋階段を一歩一歩登って行きました。

全てフィクションです
🙇‍♂️