自然のメモ

林縁を残そう:モズのための生態インフラ:生垣ネットワーク

林縁とは森の端のことです。

 

前回、モズのために林縁が大事ということは、ちょこっと書きました。

マント植物群が上から覆いかぶさり、下から低木やシダが伸びる中は、うまいこと多重構想になっていって、巣を守るような不思議な空間を作っていくのです。

 

うちの近所にもちょっとしたヤマフジとツタに覆いかぶされる林縁があって、観察してみました。


そこに、今回、モズが来ていました。
カラスやトビがいるので、このモズも巣まで作ってくれそうにはないですが、中でじーじー大声で鳴いていました。

 

まあ、竹藪にやられかけている大した林縁でもないんですが💦(田舎なのに自然がないとはいつも言ってますが)

 

確かに、ヤマフジのツルなどは相当固いのでカラスが来たって食い破られる心配はない。そこにツルがかぶされば、さらに強固になれる。

蛇、イタチなどの天敵は中から襲ってくるでしょうが、そこは中が枝で密に入り組んでいれば、天然の防御柵になります。

下から低木や草が生え、上からはマント、ツルが降りて自然の林縁、多重構想になるなんて、自然の妙、上手いこと出来ていますね。

 

まさに、そうした林縁は、モズにとって、天然の要塞なのですね。

 

また、林縁は林縁の植物、草地があり、ここにしかない豊富な動植物の生息地でもあります。蝶、昆虫、カエル、トカゲなどが住み、生物多様性にひとやく買っている場でもあります。

ここも移行帯(エコトーン)なのですね。

移行帯(エコトーン)は多様な生態系があることで知られています。

 

草地が減っているのも、動植物が減っているのも、この林縁の草地も関係しているのだろうなと私は感じました。

 

日本は林縁がない。道路の路肩が挟まれている、山の土から削って山の斜面をセメントで固めたり、田んぼや宅地が山裾の際まで迫ったり。

 

林縁もそうですが、水辺から陸地への移行帯、川から陸への岸らの移行帯、干潟から陸地への移行領域、他もいろいろ移行帯はあると思いますが、この移行帯が大事なのです。他も大事ですが。

日本は、今後、これを大事にしていかねばなりませんね。

 

 

 

林縁はどこでもありますので、ちょっと林縁を意識して置いておくとか、林縁を残す、ということはやっていってもいいと思いますね。

 

 

 

バードライフスイスのHPでは、農園の林縁や生垣を広げて、モズを増やした話が載っていました。

 


バードライフ 

2020年の鳥、アカモズ

翻訳ではまたアカモズと出て来ますが、セアカモズのことです。

 

 

このHPでは、農園、果樹園、放牧地内で、昆虫などが採れる餌場と生垣構築や林縁で、モズの生態インフラを複数整える図が示されております。

 

確かに、林縁を残すことに加えて、多数の生態インフラがあるということは重要だなと、私も思いました。

 

多数の生態インフラがあれば、壊れたり、襲われたりで、駄目になっても違う場に移れるし、また、多数の中から自身に合ったところを選べる。そうなると、モズの生存確率は上がるでしょう。

 

 

ということで、

このHPのマネをして、日本の水田風景で、モズの生態インフラをどう取るか、私が落書きしてみました。

黄色は営巣地や生息場、赤の枠線は、昆虫が豊富になる予定の餌場です。

 


これはあくまで、何も考えず、私が適当にラインを引いただけですので、単なる私の妄想、想像です。

こうした図の本物設定は、いくらでも専門書が書けそうですし、本物の専門家がやる方がいいでしょう。バードライフのHPのほうも専門家らがやっています。

 

 

これだけ営巣地を取れたらだいぶ話が変わって来ますね。(あくまでイメージ図)

 

それに、この田んぼの間の森や農道林でしょうか。これは良いですね。

 

 

長崎の平戸の棚田の水田地帯を参考に。

 

例えば、もっと広い農地では、間に林縁を残した樹林帯をもっと植えても良いと思いますね。

 

あくまで素人の私が線を引いてますので、もっといろいろ見方があるかもしれません。

ただ、こうした林縁は大事にしましょう。

 

このバードライフのHPに出て来る具体的のどこかという、スイスの果樹園というのはこちらに載ってました。

バードライフ

ファーンスベルク果樹園

 

こういうことで、複数の果樹園と牧草地を住みやすい環境に改善して、モズが増えて行ったそうです。

 

これは農園や牧草観光園としたら一大テーマパークみたいになっていて、日本でやっても観光名所に出来るのでないかと思いました。

 

 

特に、黄色い〇の林縁の部分は、場を林縁用に残すという配慮さえあれば増やせるものだと思います。

 

日本では、下では海、川、水路、田んぼの生態系ネットワーク、上では小鳥たちの生態インフラ・ネットワークも出来るという話ですね。これは連結するでしょうね。

 

 

どこにでもある林縁、とくにモズがいる地域、農園、果樹園、田んぼ地域など、林縁を数メートルでも残すということを意識してもらいたいです。

(草地は毎年出穂前、在来種の種が結実した後の9月、フジ・ツルは残し何年か一度に切り戻す、低木も増えて広がって来たら切って行く)

 

しかし、昨今、この林縁がセイダカアワダチソウや、ツルがアレチウリで占領されるのをよく見かけます。
その時は、結実させないよう、引き抜いたり、刈り取ったりして、生やさないようにしてください。

 

 

こうして林縁が守られたら、小鳥だけでなく、野ネズミ、野ウサギとかももっと林縁を棲家とする動植物も増えてくれるでしょう。

 

そうなると、それを食べる動物たちや、猛禽類まで良い影響があるのでないかと思います。

 

 

こうしたモズの生垣ネットワークのように、生態インフラを各地に複数用意するということは、他のタカやハヤブサ類など、絶滅危惧種、他の動物たちにも言えることだと思います。

 

 

人気ブログランキングでフォロー

 

自然のメモ - にほんブログ村

 

 

「#生物多様性」人気ブログランキング「#生態系ネットワーク」人気ブログランキング「#自然再興」人気ブログランキング

「#山海川水路田んぼ」人気ブログランキング「#自然再生」人気ブログランキング

 

 

 

 

このブログを応援したかったら、したの写真をぽちっとしてね

でぐちになってるので、出るか戻るかしてね

 

 

環境問題・保護ランキング
環境問題・保護ランキング

 

生息地をふやそう

 

人気ブログランキング
人気ブログランキング

 

日本も昆虫基本計画で、昆虫やミツバチを増やそう

 

人気ブログランキング
人気ブログランキング

 

 

PVアクセスランキング にほんブログ村

ありがとうございました☆彡


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事