ドイツのwikiを調べていて、アイランド理論というのを見つけました。
ドイツのビオトープネットワークというのは、アイランド理論が根幹にあるようです。
コアエリアやビオトープエリアのことをよく、島と表現して使っています。
島と島をつなぐ、島と島のあいだに飛び地を入れて、コリドーでつなぐとかよく言っています。
この島、単に表現の一つなのかなと思っていたのですが、単純につなぐというものではなく、島(アイランド)理論をもとに考えられているようです。
これは日本でも生態系の復元、再生を考える時に大事になることと思います。
一般向けに書いているサイトがあまり見つからなかったので、例によって私が最初のアクセスポイントとして置いておこうかと思いました。
ドイツ
wikiより CC BY-SA 4.0 メロエ他
ビオトープネットワーク
島理論 より (要約しています)
島しょ生物地理学、島しょ理論(正確には、島嶼生物地理の平行理論)は、アメリカの理論生態学者ロバート H. マッカーサーとエドワード O. ウィルソンが 1963 年に初めて確立し 、1967 年に一般化された生態学理論です。
彼らは大小の孤立した海洋島の種の数を調べたところ、いろいろ発見しました。
島の個体群は常に絶滅のリスクにさらされており、これは個体群の大きさに関係し、さらに島のサイズ(収容力)に関係します。
小規模な個体群は、多かれ少なかれ、長い期間のあとにランダムに絶滅します。
自由に生息地を行き来することが出来れば、最終的に再び生息する可能性があります。
定着はその種の生物学的特性が必要ですが、何より、島の孤立に関係します。
生き延びられるかは、島の距離が関わってきます。
生息島のサイズが小さいと、たとえ生息環境の質が変わらなかったとしても、多くの種が絶滅します。
過渡期において、島には過剰な数が存在しますが、徐々に絶滅する運命にあります。
どの種が実際に生き残るかは、ある程度偶然に依存します。
残りの生息地島が互いに離れすぎていて、島への新たな侵入が不可能、または非常に低い確率0の場合、遅かれ早かれ、すべての島の種が絶滅することになります。
(逆に言うと、非常に大きな島で、いくつかの個体群があり、個体群サイズがそれぞれ大きいとき、絶滅の確立は0になります)
生息島への定着率を高めることが出来れば、生息島のサイズも質も増加してないに関わらず、より多くの種が生き残ることになります。
遺伝的多様性が失われると、生息地の変化に対応する可塑性が失われます。
ほぼ絶滅した後に個体群のサイズが再び増加すると、この個体群は元の個体群よりもはるかに脆弱になります (「遺伝的ボトルネック」)。
陸地で実際には、殺虫剤や肥料が吹き込まれたりすることがあります。
したがって、非常に小さいビオトープ島や狭いビオトープ島の価値は、実際には大幅に低下することがあります。
というこういうドイツのwikiではこのような書き方をされていますが、島の日本には、非常に思い当たるものがありますね。
ドイツは最近、徐々に調べているのですが、自然があちこち断片化しており、それで、ドイツはビオトープネットワークをつなげようとしているのですね。
繋げたら、それだけ生存する可能性は上がる、そして絶滅のリスクが下がるからです。
日本もまた生息地も分断しています。縮小もしています。
このアイランド理論に、日本自体がとても当てはまりますね。
(きっと、昔から大がかりな工事をした後、生物や植物が激減したり、絶滅したのは、避難したところでうまく生き延びられなかったのでしょうね。
生息地が一つの島と考えると、無理な移動をさせたのだろうと想像がつきます。今の太陽光や風車もそう。)
また、小さい島の個体群は遅かれ早かれ、絶滅する運命にある、これも重要です。
日本で生息していても、少なければ、絶滅する運命にあるのです。
・・・というなら、
生息地の拡大、島と島の移動が出来るようになること、個体群の増加と各大小の生息地での生息など、拡大すること、つなげること、距離を近づけること、増やすこと。
日本でも、今後、これらの改善が必要になって来ると言えます。
(イラストは自作)