炭素というと、排出を削減、と言われています。
炭素除去と言えば、炭素を直接回収して、土の下に貯蔵する。
日本では、この炭素除去と言えば、人間が回収するものだというが言われていますが、炭素を大気から減らし、溜めて置くことは海洋、森林、湿地、土壌、藻場などもずっとしています。
2050年炭素中立には吸収分が入っての設定ですから、抜きにしては到底、炭素中立など語れない存在です。
人間も電気パネルも、吸収もしません。(今から書くことには、少々吸収貯蔵は出て来ますが、農地も少々ありますが)
簡単にまとめると、この炭素を除去するのは、どういう方法があるのか、
・二酸化炭素除去・・機械で吸い込んで、大気から除去、その後、貯蔵
・二酸化炭素隔離
〇生物学的炭素隔離・・・森林、植林、草地、湿地、海洋、藻場、農業、農業カーボンファーミング、土壌有機物炭素隔離など(自然の力)
●地質学的炭素隔離・・・人間が、二酸化炭素回収・貯蔵(石油、製品などから発生するのを除去)
等、というものがあります。
(この分け方は、技術的、生物学的、地質的、海洋などもあり、もっとしっかりした方ならしっかり分けるでしょうが、私ですのでこれで)
ちょうど見つけた米国地質研究所でイラスト付きで分かりやすく解説されていたので、こちらに。
生物学的炭素隔離
Biological Carbon Sequestration
気候適応科学センター
パブリックドメイン
クレジット: 米国地質調査所
内務省/USGS
Integration and Application Network (ian.umces.edu/symbols/)
森林の木、根、草地の草も吸収して隔離します。死体も炭素として、土壌に入ります。我々も死んだら、この中に昔は入っていました。ブルーカーボン、湿地も炭素を蓄える吸収源。ということが書かれています。
そのブルーカーボンについて、詳しくはこちら。
上にも入っていますが、ブルーカーボンも炭素の吸収源であり、貯蔵、隔離します。
気候適応科学センター
パブリックドメイン
クレジット: 米国地質調査所
内務省/USGS
ベン・スリングスタッド、ORISEフェロー、国立気候適応科学センター
Marshes湿地みたいな沼地、マングローブ、海草や藻場。こちらも重要な炭素の貯蔵源です。
炭素は陸地から、光合成で植物を通じて、沿岸生態系に流れ、地下、海底などへ堆積していきます。
ですので、そもそも、沿岸の湿地、干潟なども炭素を隔離し、貯蔵しておける大事な場となっています。
パブリックドメイン
クレジット: 米国地質調査所
内務省/USGS
ベン・スリングスタッド
ORISEポストドクター研究員
ちなみに、人間のするもの
地質学的な炭素隔離
The Concept of Geologic Carbon Sequestration 地質学的炭素隔離の概念
地質学・エネルギー・鉱物科学センター 2011年(約)
パブリックドメイン
クレジット: 米国地質調査所
内務省/USGS
あとは、海洋、となります。
炭素循環の図ですが、下にoceans と出ています。
この海洋の吸収もかなり難解な話ですが、全体として海は、陸地と半々ぐらいで力を合わせて、地球の吸収をし、全体として、-にしてつり合いが取れている状態でした。人間の排出や開発がなければ。
USGS Carbon Cycle 炭素循環
パブリックドメイン
クレジット: 米国地質調査所
内務省/USGS
アリソン・ミムズ
シンボルは、Integration and Application Network (ian.umces.edu/symbols/) より提供されています。
炭素隔離については、自然の面もあり、知られてないながら重要度が高いと思われ、私もまだまだ分からないことが多いですが、またおいおい、見ていきたいと思います。
こういう炭素循環がある中、化石燃料の使用はもう言われて言わずもがなとなっていますが、吸収面での減少となっている都市化、森林伐採なども問題のようです。
ので、こうした吸収源に関する森林伐採などのさまざまな問題についても、また今後見て、考えていきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。