A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

これが最後のリーダーアルバムとは・・・

2011-09-16 | CONCORD
RAYAL BLUE / Marshal Royal


ベイシーのマーシャルロイヤル、エリントンのジョニーホッジス。2人は両バンドの番頭格だった。特徴あるサックスセクションを引っ張る牽引役として長年在籍して幾多のレコードに名を残している。2人の共通点は輝くアルト。パーカーのモダンアルトに先立つ、この2人にベニーカーターを加えた3人がスイングアルトの代表格で好きな3人だ。では、このアルトをじっくり聴きたいと思っても、マーシャルロイヤルの場合は、他の2人と較べてリーダーアルバムが見つからない。唯一と言っていいのが、Concordの2枚のアルバム。一枚は、先に紹介した”First Chair”。もう一枚がこのアルバムで、ラストリーダーアルバムになってしまう。1912年生まれのロイヤルはこの録音の時に78歳。年齢を感じさせない輝くアルトを聞かせてくれる。バックの4人はいつもの3人に、ドラムがジミースミスだ。
コンコルドレーベルの録音はどれも音のバランスがいい。レコーディングエンジニアとしてほとんどのレコーディング、マスター制作に関与しているフィルエドワードの好みなのだろう、ナチュラルな音質の物が多い。
このアルバムは特にアルトの響きと、それを囲むリズム隊のバランスもいい感じだ。多分に録音の質もあるが、マーシャルロイヤル自身のアルトの音が他のプレーヤーと較べて別格なのかもしれない。ボーカルで「ヴェルベットボイス」という表現を良く聴く。「ヴェルベットアルト」の番付があったら、3役入りは間違いないのがこのマーシャルロイヤル。
今年は、エリントン、ベイシーの両バンドが来日した。バンドカラーやアンサンブルワークはオリジナルのオーケストラの伝統を引き継いでいると思うが、両リードアルトの後継者となると、両巨匠の域に達するのは難しそうだ。
ROYAL BLUEというのは、青と紫を合わせた色、元の色に無い不思議な高貴さが漂う色だ。
マーシャルロイヤルも普段のビッグバンドとは違って、気心の通じ合うバックとのコラボレーションの中で、普段ビッグバンドでの演奏では一部でしか聴けないソリストとしての魅力をタップリ聴かせてくれる。

ベイシーオーケストラ時代の演奏


古いところでは、




1. Mean To Me
2. I’ll Be Comin’ Home
3. Avalon
4. Just Squeeze Me
5. Things Ain’t What They Used To Be
6. Teach Me Tonight
7. Royal Riff
8. I Got It Bad And That Ain’t Good
9. Everyting Happens To Me

Marshall Royal (as)
Monty Alexander (p)
Ray Brown (b)
Cal Collins (g)
Jimmie Smith (ds)

Produced By Carl Jefferson
Recorded at United Western Studios, Hollywood, CA, March 1980
Recording Engineer Phil Edwards
Originally released on Concord CJ-125
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