ターボ・モーターの"そんなボクです..."

ギターを弾いて歌う...そしてボクはロックンロールを今日も転がす。
ターボ・モーターの気まぐれダイアリー

84

2009年11月03日 | Weblog
1984年の12月...ひょっとしたら年が明けて85年だったかも知れない。
ボクとクラスメートのアランは12歳。小学6年生のガキだった。

ある日、アランが「レコード屋について来てほしい」と言う。
理由を聞くと、どうやら好きな女の子のためにレコードをプレゼントしたいとの事...

「あぁ、いいとも!」ボクはもちろんOKして、放課後に街のレコード屋さんへと二人でチャリンコを走らせた。

もう何のレコードを買うのか、どうやら彼はすでに心に決めていたらしい...
店に入って間もなく、彼は一枚のシングル盤を大事そうに持ってレジの前に立っていた。

「ジュリアに傷心」/ THE CHECKERS
http://www.youtube.com/watch?v=raHO3VibFLw

84年の夏前に大ブレイクしてから、クラスのボーイズ&ガールズは、ほとんどがチェッカーズのファンだった...
ボクもご多分にもれず、ある日、サンパツ屋のAMラジオから流れてきた「涙のリクエスト」を聴いて、やはり「コレはいい!」と夢中になった一人だった。

そんなチェッカーズのシングルを片手に握り締めながら、きっと彼は好きな女の子が喜ぶ姿を思い浮かべていたのだろう。

そう、彼が「首ったけ」だった女の子の名前はキャロライン。
クラスは違ったが、ボクも含めて同じ町に住んでる、まぁ言わばご近所さん。明るくて清潔感のある、たしかにキュートでチャーミングな女の子だった。

そんなキャロライン...じつは、ボクが以前、生まれて初めて好きになった女の子だった。

が、ご心配なく。当時のボクは、同じクラスメートのいとこにゾッコン(あえて昭和50年代的表現)だった。
ま、いずれにしても、地球に生まれてから、10年そこそこのグリーンボーイのたわ言の範囲だったワケなのだが...

アランが夢中になっているのは、もちろん知っていたし、何よりも彼ははかなりマジだった。そんな彼をボクも心から彼を応援した。

1985年。小学校を卒業し、ボクらは中学生になった。
当然のことながら環境も変わる。

・思春期...
・男子と女子...
・「あの娘とスキャンダル」...
・「夕焼けニャンニャン」...

その後、二人が付き合ったというウワサは、残念ながらついに聞くことは無かった。

ボクはボクでこの頃を境に、ぐっと内向的になり、極端に人見知りになった...きっとボクの中でも様々な感情が生まれてきたのだろう。

・思春期...
・男子と女子...
・「あの娘とスキャンダル」...
・「夕焼けニャンニャン」...
・「深呼吸して」...を歌う渡辺満里奈は最高にキュート。
・国鉄からJRへ...
・ブルーザー・ブロディ、新日本プロレスへ...
・卓球はやはり中国が最強か?...(1985~7年当時)
・真夜中のテレビで坊主頭で飛び跳ねながら「キスしてほしい」と歌う甲本ヒロト...(中3の夏休み)
・デーモン木暮、年齢「10万26歳」て。エエ年して、なんぼなんでも...and more

中学になってからも、ずっと聴いていたチェッカーズは、アルバムを出す度にグッと大人っぽさを増していった。中3の時に出たアルバム「GO!」は全てがメンバーによるオリジナル。
「I Love You,SAYONARA...」...

そして「My Guraduation」...つまり卒業。
http://www.youtube.com/watch?v=ci_gaWgr4ZA&feature=PlayList&p=EAAD0B6ADB9FFA1D&playnext=1&playnext_from=PL&index=54
キュート・ビート・クラブ・バンドの歌詞みたいに、「安物のトランクにスクールから盗んだ地球儀を詰め込んだ」かどうかは分からないが、1988年の春。ボクらは中学を卒業し別々の学校へ進学することになった。

そんな卒業式の前日、帰り道で偶然、キャロラインとすれ違った。

彼女はボクの名前を呼んだような気がしたが、ボクは、なぜか気恥ずかしくて、まともなアイサツも出来ずに、その場を通り過ぎて行ってしまったような気がする。

すれ違ってからしばらくして振り返ったボクは黙って、小さくなっていく彼女の後姿を見送った...

それ以降は、アランともキャロラインとも駅や帰り道で偶然会ったりしたことは何度かあったが、次第にその機会も減り、ついには無くなっていった。

ボクの音楽的嗜好もチェッカーズから次第に変わっていった。

ボウイ、ブルーハーツ、ビートルズに50年代のロックンロール...60年代、いにしえのアメリカンポップスで「恋の売り込み」。

迷っちゃいけないストレイ・キャッツ...モッドなビート・ミュージックやリズム&ブルースはハタチを過ぎてから。
さらば青春の光...
輝いてたリヴァプール。歌わせてよマージービート...

「どんなときも」聴いていた「部屋とYシャツと私」(ゴメン、これらは聴いてない。)
必ず最後に「愛は勝つ」(ゴメン、これも聴いてない。)

そしてまたTime Goes By...

2009年...誰が呼んだか昭和84年。
風の便りでは、二人ともそれぞれ最愛の人と結婚し、幸せに暮らしているという。
キャロラインは、昨年「ママ」になったそうだ。

季節が冬に近づいた頃、チェッカーズの「ジュリアに傷心」を聴くたびに、彼らのことを思い出す。

たかが10代になったばかり...
恋愛なんて憧れることさえままならなかったけれど、ちょうどあの頃から、ボクらは「様々な自分の気持ち」を「音楽」に託せるようになったのかも知れない...

1984年、ボクらは、たかが12歳の子供だったが、感情はずっとイノセントだったように思う...

最後まで拝読いただき、ありがとうございました☆

「時のK-City」
http://www.youtube.com/watch?v=G5tMEP7XylM

まさか35歳を過ぎてリーゼントにするとは夢にも思ってなかったョ。
が最近の口癖...そんなボクの「84」な思い出の曲です。