ハワイ旅行
過ぎて行く 過ぎて行く
何もせぬまま 一日が
酔うて酔うて 過ぎて行く
無気力な一日が 過ぎて行く
頭の機能 止まっている
思考の機能 止まっている
思考の機能 止まっている
ただただ ボ～っと 一日が
静寂な一日が 過ぎて行く
物音ひとつ 無き空間に
今日も一日 身を置きし
酔うて酔うて 耳澄ます
音無き世界に 身を置くや
時には静寂 波立つや
余りの静けさ 心騒めく
酔うて酔うて 苛立つや
何故か騒めき 苛立てり
酔うて酔うて 数えしや
オリンピックまで あと幾つ
指を降りて 数えしや
幼子の如し 数えしや
オリンピックまでを 数えてる
酔うて酔うて 待ちどおし
果てさて心配 始まりし
それまで命 持つのかと
己の歳を 数えてや
酔うて酔うて 心配ぞ
足腰立つのも 自信無し
明日をも分からぬ この身体
酔うて酔うて 思いしや
そろそろ世間も 騒ぎ出す
オリンピック オリンピックと
その時どうする どうするや
せめてそれまだ 元気をば
酔うて酔うて 願いしぞ
思い出す思い出す オリンピック
過去の東京 オリンピック
血沸き肉踊りし あの興奮
再び訪る オリンピック
酔うて酔うて 思い描きしや
若き青春 戻ること
酔うて酔うて 待ち焦がれしぞ
酔うて酔うて 見上げてる
ぼ～っと 見上げてる
雲ひとつ無い 青空を
何をするでも 無く
何をする 気も無く
ただ ボ～っと 青空を
酔うて酔うて 見上げてる
静寂の部屋に ひとりで
世俗の喧騒 全く無し
今日も虚しく 過ぎて行く
生きる 屍のごと
酔うて酔うて 過ぎて行く
五体満足 と言うのに
冬の陽だまりに 身を晒し
思考も途絶えて 時は過ぐ
酔うて酔うて 時は過ぐ
ただただ時に 身を任す
生きる価値さへ 見いだせず
残りの人生 虚しきや
酔うて酔うて 虚しきや
ハワイ旅行
酔うて酔うて 迷ってる
そろそろ車 買い替えを
廃車寸前 車をば
酔うて酔うて 迷ってる
今更 車持つのかと
問うてくる 我も居る
乗らぬ車を 今更に
何故何故 買うのかと
問うてくる 問うてくる
その気も大いに 有るなれど
酔うて酔うて 究極の
エコカーなるや 燃料電池車よ
夢の車に 乗ってみたや
既に発売 現実に
この世の土産 死に土産
酔うて酔うて 強まりし
最後の車 人生の
買うてやろかと 迷いしや
酔うて酔うて 人生の
最後の買い物 燃料電池車
思い描いて 過ぎて行く
酔うて酔うて 過ぎて行く
酔うて酔うて 彷徨える
老いた羊 一匹が
行く先見えず 彷徨える
目的見えず 彷徨える
酔うて酔うて 闇の中
残りの人生 悶々と
生きる楽しみ 何なるや
何の楽しみ 無き己
生きる甲斐とは 何なりや
酔うて酔うて 自問する
生甲斐無しの 日々送る
何の為に 生きている
問うてはみるも 応えられず
己は生きる 屍か
酔うて酔うて 虚しきや
五体満足 動くのに
思考だけが 遠ざかる
グラス片手に 酔うている
重ね重ねて 酔うている
リニア思いて 重ねしや
あと何年と 数えしや
己の歳と 重ねしや
果てさてそれまで 届きしや
酔うて酔うて この先を
寿命重ねて 描きしぞ
夢の特急 超特急
この世の土産 あの世へと
果たして持ちて 行けるかと
心許なし 気もするや
酔うて酔うて 過ぎて行く
この先何の 楽しみ有るや
せめて思い出 リニアにて
旅の思い出 作りたし
酔うて酔うて 立つのにも
スッキリ立てぬ この身体
果たしてリニア 間に合うか
持つか持たぬか 心配ぞ
酔うて酔うて 心配ぞ
酔うて酔うて 思いしや
こんな兄弟 有りしかと
家を出て 半世紀
兄弟まともに 顔を見ず
過ぎし年月 半世紀
こんな兄弟 有りしかと
今更驚き 驚愕ぞ
それもこれも 己の不徳
思うて思うて 半世紀
酔うて酔うて 過ごし来る
己の所為ぞ 親不孝
家を飛び出し 半世紀
意思の疎通 無きままに
過ぎて過ぎて 半世紀
父も亡くなり 母も又
こんな子供 有りしかと
己を責めるも 時すでに
遅しと 過ぎ行くや
酔うて酔うて 嘆きてる
全てが 己の所為と
