居眠りバクの音楽回想

チェンバリスト井上裕子の音楽エッセイブログ。

~読後記~Toccata di Frescobaldi 

2010-12-02 00:03:27 | エッセイ
フレスコバルディのトッカータ集第一巻の序文を再読して

彼の目的がひとつ、明らかになりました。

それは、テンポに関することです。

繰り返し述べられ、さらに推奨される演奏法から考察される事は

「あまり早く弾きすぎないこと」

彼が指の敏捷さを示して良いと述べているのは

唯一、二重走句の部分だけです。

フレスコバルディのトッカータは

情感がより重要なのだと思いました。

拍感のないトッカータでは、楽曲へのより深い理解と、意思が必要です。