足取りのおぼつかなくなった母を連れて
温泉へ行ってきました
遠出はもう無理なので車で10分の温泉
貸し切り露天風呂 45分は長いようで短い
広いお風呂 二人締め ばぁちゃん 泳ぐか
スイートルーム 部屋に温泉があり
部屋食
ふたりであきれるほど食べ しゃべり
楽しい時間でした
と、いいたいところだけど
母は日頃のストレスがたまっていたのでしょう
口を開けば愚痴ばかり
ずーーーーーっと聞かされて まいってしまいました
でもそこは娘の役割
うん うん とやさしく聞いてあげました ではなく
ぶっちょうずらして母には聞こえないのをいいことに
返事もせず ずーーとテレビを見ていました
こんな旅行 楽しかった?
すぐに忘れてしまうからいいか
お餅 注文して全種類持ってきてもらい
ふたりで平らげました
歳を取るというのはつまらない
いいことなんか何もない という母
わかる 私もそう思う
出来なくなることが増える
こんなはずじゃなかったと思うことが増える
若い人たちに置いて行かれる焦燥感
何気ない言葉がバカにされているように感じる
もう充分生きた と思っても自分の寿命を決められない理不尽さ
でもね お母さん 私と違ってあなたはいい人生だったでしょ
息子や嫁さんがあなたの健康を気遣ってくれる
病院通いも付き添ってくれる
これまでも孫との時間がたっぷりあったね
楽しい思い出たくさん作ったよね
私にはない時間を持っている
いずれあなたの娘、私はひとりぼっちになるのよ
今も毎日悲しい つらいと言って泣いているのよ
いろいろ話をしたい 愚痴じゃなくて
楽しい思い出話をしたい
だから 補聴器してよ