朝家でトイレに行く暇がなく、通勤途中で腹が痛くなってしまった。
高層ビルのトイレは清潔で管理が行き届いている。
俺はゆったりとした気分でトイレに入った。
その時に気付いた。
足元に携帯電話が落ちていた。
俺は特に興味もなく、そのままで届ける気もなく、用を足すことに集中した。
その時に小さく、扉をたたく音がした。
「すみません、そこに携帯落ちていませんか?」
俺は無言で、落ちている携帯電話を足で押すように扉の下の隙間から、外部に出した。
「ああ、良かった、ありがとうございます」
そう言い残し、立ち去る足音がする。
俺は気に留めることもなく便器に座っていた。
その時、バタバタと走る音が近づいてきた。
「おい、この野郎、携帯のメール見ただろう」先ほどの男の声だ。
人の好意に何因縁つけているんだと、腹がたった。
男は扉をガンガンと蹴っている。
新手の恐喝かと思い、少し心が躍った。
俺はわざと弱者のふりで声を出した。
「なっなんですか?みていませんよ」
男はいい気になる。
「メールが開かれているんだよ、早く出てこいよ!!」
さて、どうしよう朝からよい気晴らしができそうだと、わくわくする。
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高層ビルのトイレは清潔で管理が行き届いている。
俺はゆったりとした気分でトイレに入った。
その時に気付いた。
足元に携帯電話が落ちていた。
俺は特に興味もなく、そのままで届ける気もなく、用を足すことに集中した。
その時に小さく、扉をたたく音がした。
「すみません、そこに携帯落ちていませんか?」
俺は無言で、落ちている携帯電話を足で押すように扉の下の隙間から、外部に出した。
「ああ、良かった、ありがとうございます」
そう言い残し、立ち去る足音がする。
俺は気に留めることもなく便器に座っていた。
その時、バタバタと走る音が近づいてきた。
「おい、この野郎、携帯のメール見ただろう」先ほどの男の声だ。
人の好意に何因縁つけているんだと、腹がたった。
男は扉をガンガンと蹴っている。
新手の恐喝かと思い、少し心が躍った。
俺はわざと弱者のふりで声を出した。
「なっなんですか?みていませんよ」
男はいい気になる。
「メールが開かれているんだよ、早く出てこいよ!!」
さて、どうしよう朝からよい気晴らしができそうだと、わくわくする。
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