日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

ブラジル政治入門

2005年08月27日 05時31分21秒 | ブラジル事情
 ブラジルは今連日政治汚職の嵐が吹き荒れている。もう3ヶ月くらいこんな状態である。新聞も毎日記事の3分の1くらいは汚職のことで、僕自身はいい加減うんざりしており、読む気にもならない。

 そもそもは、ブラジルの郵便局の民間企業に対する仕入れ部長が、その仕入れ先リストに1つの企業を入れる見返りに賄賂を渡していたのをビデオに録画されていたのが発端。いわゆる公的機関と民間機関の間の入札における癒着である。

 この部長は、この仕組みの黒幕はPTBという政党の党首ジェファーソンであることを述べる。(5月18日)これに対してジェファーソンは無実を訴えた。そして、雑誌社VEJAにPTBが指名したブラジル再保険機構のトップから毎月多額の献金をジェファーソンが要求していたことをすっぱ抜かれる。これに対してジェファーソンは、PPやPLの党員はPT(政府与党)からPT支持のために賄賂をもらっていたことを打ち明ける。

 つまり、「お前、悪い事してお金もらってるだろ」と言われたのに対し、「悪いのは俺だけじゃない。他のみんなだって悪い事してるんだもんね。」と開き直って、与党をも道連れにし、あわよくば自分をヒーローのように仕立て上げようとしたわけである。

 政府は国民やら政府野党の圧力などもあり、これらの件の審問委員会を設けて、調査に乗り始めた。その調査の中で、いろいろな事実が判明してきてるわけだが、与党PTの大臣、会計士など軒並みやめていっており、毎日誰かが出てきて新事実を告発しているというわけである。

 肝心のルーラ大統領(PT)は、「PT内に政治腐敗があるのは遺憾だ」として、腐敗の根絶をするよう命令するとともに、自分の関与を全面否定してきた。そして、国民もヒーロー的存在であるルーラを信じていたのだが、ここにきて情勢は一変。弾劾裁判をという声も挙がってきている。また、次回の大統領選挙予想においても支持率を大きく減らし始めた。
 
 浮気をした夫・妻と同じで、こういう場面でシラを切るのは当たり前だが、ルーラが何も知らないはずは絶対にあり得ないのである。そして、はっきり言って、お金で政治家を買うなんて言うことも前政権でも絶対に起こっていたはずで、今回はたまたま告発合戦になってしまったということであろう。

 今までのブラジルであれば、この政治の混乱により経済が一気に悪化し、インフレ、ドル高が進むというのがお決まりであったが、今回の所その傾向はほとんどない。先週末に遂にルーラの右腕である大蔵大臣にまで告発が及び、ドルが少し高くなってしまったが、経済は至って堅調である。

 それにしても、ブラジルの経済は三流、政治は五流だな。一方、日本の経済は一流、政治は三流ってところかな。

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2005-08-29 15:25:40
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