日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

ブラジル市場で迷走するトヨタ

2013年03月01日 11時39分47秒 | ブラジル事情

 僕が昨年予想した通り、ヒュンダイの大衆車HB20は売れ、トヨタの大衆車のエチオスは全く売れていない。

 その記事をご覧になりたい方はこちらから。

 2013年1月の自動車の販売台数ランキングを見ると、HB20は9030台で9位、エチオスは2034台で24位。4倍以上の差をつけられている。

 だから、言ったじゃんと言いたい。

 ブラジル人はダサいデザインの車は買わないんだって。トヨタがいくらブランド力があるからと言って、そのブランド名だけじゃだめ。

 しかも、デザインの悪さだけでなく、価格も他社の同等クラスの車と比べて高い。

 これじゃあ売れないよ。

 因みに、日産の大衆車マーチは2531台で22位、トヨタのカローラは3866台で16位。

 ブラジルでは高級車の部類に入るカローラより売れない大衆車って何と思う。

  世界標準の戦略車としてインドなどで先行して販売していたけど、インドでは売れたのかな。インドの経済状況、消費者の好みなどが違えば、インドでは売れるのかもしれないが、そもそも同じタイプの車が全世界の消費者に受け入れられて売れるというのは難しいと思う。

 もちろんコストダウンが主な目的だと思うけど、しっかりと地域の経済状況や消費者の好みをマーケティング調査した上で売らないと売れない。

 韓国のHB20はブラジル向けに開発され、1位のフォルクスワーゲンのGOLの牙城を脅かすコンセプトの下に発売されている。

 1位のGOLは22338台の販売台数で、まだ溝を空けられているとは言え、初めての大衆車販売で9000台で8位というのは手ごたえありという感じだと思う。

 僕はこのエチオスをブラジルで今後も販売していくのは無理があると思う。エチオスでは天下は取れない。ただ、一度販売し始めちゃったから、このままある程度は続けなきゃならないんだろうけど、赤字垂れ流して、ブランド力を下げるだけにしかならないと思う。

 もうエチオスは早めに諦めて、ブラジル専用の車を開発して、トヨタに南米市場を席巻してもらいたいなあ。

 因みに、トヨタは今年の1月から満を持してプリウスの販売を始めた。その価格は何と120830レアル(約565万)。僕が住むポルトアレグレでは、大衆向けの新築マンションなら1軒買える値段だ。

 車1台と家1軒が同じって。。。。そんな高い車買えないよ。

 まあ、でもブラジルには富裕層がいるから、買う人もいるんだろうけど。

 ただ、僕が気になるのはハイブリッドという装備。ブラジルはアルコール車が標準であり、現時点でハイブリッドという装備は消費者に何の付加価値をもたらさない。

 プリウスは文句なくいい車だと信じている。でも、ハイブリッドという装備があるためにブラジルでむやみに高くなるというのはマイナス点でしかない。

 今はトヨタにも多くの東大卒の人が入社していると聞く。彼らは自分の頭で考える能力がないのだろうか。

 トヨタには他にもっとブラジルに持ってきた方がいいだろうと思われる魅力的な車がたくさんある。なぜそれを選ばないのか、それとも選べないのか。

 とにかく、迷走し過ぎ。このままだと日本の電機メーカーの二の舞になりかねない。頑張ってほしい。

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1 コメント

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ほんとですよね・・・ (Piyo)
2013-03-06 05:50:52
初めてブログを拝見した通りすがりのものですが、
その通り!と思い、思わずコメントさせていただきます。

ブラジルではホンダの方が現地のニーズを汲み取った車を販売しているように思えます。

確かに値段は高いけれど、燃費など日本車の性能は高いので、頑張ってほしいですね
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