日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

在外選挙 in Brazil

2009年08月21日 12時22分18秒 | ブラジル事情
 衆議院選挙の在外選挙を行った。

 日本では1度だけ選挙で投票したことがある。父親と一緒に近くの投票所に行ったのを覚えている。確か何もわからずに投票した。後にも先にもこれが最初で最後。25歳で日本から海外に出てしまったために、選挙というものに全く縁がなかった。

 今回の在外選挙が2回目。海外にいても選挙に投票できるという制度はすごいが、これが世界中で実施されているとなると、人件費や会場費、通信費など、その選挙費用は相当なものだと想像される。一方、海外にいる選挙権を持った日本人の数は僅かであるから、そのコストパフォーマンスたるや、民間企業なら大赤字で倒産だ。

 日本は経済は一流で、政治は三流などと言われて来たが、先日、経済も二流だか三流だと大臣が発言した出来事があった。まさにその通りだ。経済も落ち込んでいるのは、結局日本の政治のレベルの低さに起因している。

 もちろん、世界大恐慌の影響で、日本経済も停滞を余儀なくされている状況は理解できる。しかし、そういう時だからこそ、日本の政治家が指導力を発揮して、日本という国をいい方向に引っ張っていければいいのだが、現在はリーダーシップのある政治家がいないのが現状である。

 政界はすべて2世・3世で、首相は3代続けて世襲議員である。しかも、親の七光りで首相になった彼らの政治の迷走ぶりは目も当てられない。現首相に関して言えば、漢字が読めないことでマスコミから叩かれるというレベルの低さ。日本もここまで落ちたかと嘆きたくなる日本国民は僕だけじゃあないだろう。

 ブラジルの現大統領ルーラは、小学校しか卒業していない。さらに、彼は人生においてほとんど働いていない。勤務中に誤って小指を切って、それを理由に退職して政治家に転身。労働党を創設して、万年野党のリーダーとして与党に対抗してきた人である。

 指切ったくらいで退職するのはどうかと思うが、大統領まで出世してしまうのはすごいの一言に尽きる。その類似した経歴からも、ブラジルの田中角栄と言えるだろう。また、類似するのは経歴だけではない。ルーラ大統領の話し方はだみ声で、ブラジル北部の人の独特な訛りもあり、ポルトガル語の文法も時々間違い、カリスマもある。

 一時、お金に関する疑惑なども浮かび上がったが、「知らぬ存ぜぬ」でとうとうやりすごしてしまった。あまりにも人気があるため、大統領の三選を認めるよう法律を改正しようと画策さえしている。彼は現在2期目で8年大統領を務めるわけで、さらに4年の任期を務める三期目はないとは思う。

 一方、日本の首相は小泉首相以降、ほぼ1年ごとに交代している。どんな優秀な指導者でも1年で結果を出せる訳がない。4,5年くらいは日本のトップとして国を先導してくれないと日本は良くならない。

 日本の首相は世界的に見て、ブラジルの大統領より知名度低いと思う。少なくともブラジル人は日本の首相が誰だか知らない。先進国首脳会議なんて、一度ポケモンのピカチュウのお面で出たら、一気に注目度が上がって覚えてもらえるかもしれない。
 
 日本はいつまでもアメリカの顔色を見ながら政策を決めるのではなく、世界唯一の被爆国として、国際社会で積極的に発言していってほしい。基本的にアメリカ人って世界中の人から嫌われている。中国人もブラジル人もアメリカ人が大嫌い。日本人だけ、何でアメリカにペコペコしてばかりいるのだろうか。
 
 日本政府はもっと国内産業を育て、ある程度公平な社会システムの中で、日本人が豊かな生活を送れるような社会の構築に尽力してほしい。でも、変わらないのかな。いい所も悪い所も変わらない。結局、それは国も人も同じ。悪いところを直すより、いい所を伸ばしたほうがいいのかも。

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1 コメント

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Unknown (とおりすがり)
2009-11-11 14:56:18
>現首相に関して言えば、漢字が読めないことでマスコミから叩かれるというレベルの低さ。日本もここまで落ちたかと嘆きたくなる日本国民は僕だけじゃあないだろう。


レベルが低いのはマスコミに完全に洗脳され報道を丸呑みしかできない貴方ですよ。前首相の功績で世界は金融恐慌を免れました。海外で間違った知識を知ったかぶりでひけらかすことほど恥ずかしいことはありません。もっと勉強してください。
http://www.youtube.com/watch?v=nzcic3oCdlY
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