「アリス・イン・ワンダーランド」を娘と見て

映画『アリス・イン・ワンダーランド』予告編


　日曜日は６歳の娘と一緒に「アリス・イン・ワンダーランド」を映画館に見に行った。

　ブラジルは先週の金曜日から封切りされたようで、日曜日の午後は長蛇の列ができるほどの盛況ぶりで、映画館の劇場内は満席であった。子供と一緒に来ている家族連れが本当に多かった。あまりにも人が多かったため、席をめぐって一部で喧嘩すら起きていた。

　この映画も今流行の３Ｄである。３Ｄの映画だと普通の映画の料金より２倍近くしてしまうが、娘が３Ｄを見たがるので仕方がない。娘が喜ぶ姿を見たいというのが親心というものだ。

　僕は不思議の国のアリスの原作はあまり知らない。小さい頃に有名な物語はよく読んだはずだが、記憶力が悪いので全く覚えていない。

　この映画はその原作の続きで全くオリジナルのようであるが、僕自身は全く新鮮な気持ちでこの映画を見ることができた。

　ただ、このブログで何回か書いてきたが、何でもかんでも映画を３Ｄにする意味があるのかについて疑問を感じる。この映画は基本的には子供向けであり、子供は３Ｄが大好きだから意味があるのかもしれないが。

　アバターもそうだったが、今回の「アリス・イン・ワンダーランド」でも、ストーリー自体よりもグラフィックの方に感心してしまった。不思議の国が本当に幻想的な世界であり、現代の最新グラフィック技術だからこそ初めて創り得た映像のような気がする。

　ジョニー・デップが相変わらず変わった役を演じていたのはいつものことだが、あまりにも化粧が濃く、表情があまり読めない。彼が普通の役で出演している作品を見たことがないので、彼の演技がどうなのかも実際のところ分からない。

　娘は映画の上映中、僕の横でいろいろ説明してくれた。もちろんポルトガル語でだが。それでも、映画のストーリーを僕に説明できるくらい成長した娘を見て、親としては本当に嬉しく感じる。まあ、そのうち僕のポルトガル語の理解力のなさを馬鹿にし始めるのだろうが、あと３、４年は大丈夫だろう。

　帰りの車中で、私が一番気に入ったのはジョニー・デップの役と嬉しそうに話す娘を見て、ああ今日一緒に映画を見れて本当に良かったと思うのは、子供を持つ親なら誰でもそうかと思う。

　最近、子供向けの映画ばかりで、全く大人向けの映画を見られていないことに不満は残る。しかし、こういう不満が言えるのも子供を持つ人の１つの幸せかなあと思う。世の中には子供が欲しくてもできない人がいっぱいいるのだから。