ネタバレありです
たかみーが、エッセイで紹介していた「ベニスに死す」
すっごい美少年が出てるというので、これは絶対観たいと思い、
まずは小説から読みました。
この本のカバーの写真からもう美しいです。
著名な老作家アシェンバッハがベニスに休暇に来て、
美少年のタジオに出会います。
そしてこのタジオに恋?焦がれてしまった彼は、常軌を越えた行動を抑えきれなくなって苦悩します。
同時にベニスに疫病が蔓延しているのを知り...。
疫病...、この時はコレラみたいですが、
この点は現代とかぶりました。
小説は哲学的な難しい表現が多いなあと感じましたが、
アシェンバッハとタジオの行く末が気になって、無理なく読み終えました。
で、映画も観たーい!と思い
探したらAmazonプライムでレンタルできたので、早速観ました。
1971年公開作品
ストーリーは原作が忠実に再現されている感じでした。
この美少年タジオを演じるのは、ビョルン・アンドレセン、当時16歳。
(なんと今は65歳。THE ALFEEさん達と同い年じゃあないか!)
彼のセリフはあまりなくて、立ってポーズをとったり、微笑んだりと、ひたすら美しくカメラに収まるのがメイン!
私はむしろ主人公のアシェンバッハを演じたダーク・ボガードの方に、なぜか引き込まれました。
1999年に78歳で亡くなったそうです。
ということは、この映画は50歳の時。
結構若いじゃん。
ベニスに着いて船を降りる時、化粧をして若作りをしていた老人に嫌悪感を抱いた主人公が、
最後には自分も化粧をしてしまうという、
恋とは人をこうも変えてしまうんだなあと
なんかしみじみ思いました。
あと最初はホテルのビーチにたくさん人がいたのに、
最後はパラパラとしか人がいなくなってるというところが、
今に通じるなあ、とも感じました。
この作品はもう忘れられない映画のひとつになりました。
この作品を見るよう、間接的に後押ししてくれたたかみーに感謝です。