真の動物福祉牧場を目指して

「Detours(抜け道)」とアメリカ

前回に引き続き、「罪と許しについて」で紹介したアルバムから入らせて貰い、今回はアメリカにそのヒントを求めます。

「抜け道」は「ワイルド フラワー」とほぼ同時に、2000.9.11の直後に出た事は前に紹介し、シェリル-クロウの一番脂がのってた時期の作品です。

共にアメリカの「罪と許し」をテーマにしており、「ワイルド フラワー」が内面的な「許し」に深くフォーカスしている一方、「抜け道」は社会的な「罪と許し」を広く歌っております。

そこには「罪」の根源を「Gasoline」としてオイルが尽きる近未来を歌ったモノや、「アブラハムの子供達」は心で経がり「許し」合えるという歌、果てはアメリカを「Babylon」として歌い上げたモノまであり、「この混沌(mess)に神の祝福あれ」と歌います。

でも一番「抜け道」感が出ているのは「Love is free」かと思い、戦争なんかとは一切関わらず愛の世界に「抜け道」しようと歌っています。

アメリカには今でもそうした「抜け道」が存在し、それは団塊の世代(日米共通)のヒッピー達が築いた道が残っていると言えます。

こうした「Legacy (遺産 キャロル-キング)」は、多くの映画やアーティストを産み出す力をアメリカにもたらしています。
更にそうした芸術は「Power to the people」をアメリカ人にもたらし、「Power of equality(大平等観)」すらも手にする人がアメリカには多く居ると私は思います。

以前紹介したニール-ヤング(Buffalo Springfield)の「Living with war」でもそうした人達が多く歌われており、かつてのヒッピー達は9.11の後の戦乱に真っ向(抜け道)から立ち向かっております。

こうした反抗的なレガシィを引き継ぐアーティストとして、ディキシー-チックス(南部のお出来 女性トリオ)を今回初めて紹介します。
彼女たちは9.11後の戦争に真っ向から反対を表明し、ブッシュの最大の敵としてメディアで騒がれました。

それ程に南部やカントリー(田舎)で彼女たちの人気は高く、未だに北部の政府を毛嫌いする南部人や無政府主義者(アーミッシュやクェーカーなども含む)が居るのは事実です。

これは同じ大国である中国にも当てはまる話で、やはり北国と南国、都市と田舎では人の心と文化が異なるモノなのでしょう。(日本と沖縄も裁判で争いました)

ディキシー-チックスは現代のヒッピーと言えるホワイト-トラッシュ(白人のくず)を良く歌っており、代表作としては「Home」が挙げられます。
9.11の直後に出した「Taking the long way」はそれまでのカントリー調から一転、ロック調でアメリカの「罪と許し」を歌っており聴き応えが有ります。

もう一人、我々の世代(40代)のアメリカ女性アーティストの代表格として、サラ-マクラフリン(以前「セイント フランシスの祈り」を紹介)の9.11後の「罪と許し」のアルバム「Afterglow(後光)」を紹介します。

サラはかなり宗教色の強いアーティストで、彼女のクリスマス アルバムは私の知る限り一番ドラマティックです。
シェリルの実にパワフルなクリスマス アルバムも一聴の価値があり、ディランのクリスマス アルバムはユニセフに捧げられたチャリティー アルバムです。

「後光」では「Fallin」でとても深い落胆を歌い、「World on Fire」で火を消そう立ち向かい、「Answer」で混迷するアメリカの答えに成ろうとしております。
こうした気概は是非とも見習いたいモノで、私も何がしかの「答え」を物語で示したいと思います。

続いて映画に話を移しますが、だいぶ長くなったので手短に、アメリカを代表するベテラン俳優二人に絞って語らせて貰います。

一人目はジャック-ニコルソンで、彼の映画は既に「イージー ライダー」と「カッコーの巣の上で」を紹介しました。
ニコルソンの映画はアメリカを知る上で外せないような気がし、ヒッピーモノの「ファイブ イージー ピース」や渋い軍隊モノ「冬のカモメ」、そしてサイコホラーの「シャイニング」など、実に味わい深い作品を産んでおります。

もう一人はリチャード-ギアとし、南北戦争の後遺症を描いた「ジャック サマーズビー」は前に紹介しそびれてました。(内戦についての回で)
これは「戦争に敗れて南部に戻って来た夫(貴族)が別人の様になってしまった」というテーマの物語なのですが、実は本当に別人だったという実話を元にした作品です。

ギアはこうした反逆児を善く演じており、「愛と青春の旅立ち」が有名ですが今回は後期作品の「ハンティング パーティー」を紹介します。

ここでギアは反逆的なジャーナリストを演じており、それは商業的なジャーナリズムに対する反逆であり、真実を掴んだのにその正義が伝わらず、成されない事に対して反逆します。(ボスニア内戦が舞台)

この映画で描かれる「罪と許し」にはそんなに賛同する者ではありませんが、映画でここまでこのテーマを深く描いた作品は珍しいので紹介しました。
これはアメリカの良心を描いているとも言え、「Hachi」もそんなアメリカの善い面を描いてます。

この「アメリカの良心」はチベット独立運動を強く支持しており、彼は熱心な仏教徒である事も表明しております。






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