これまでイデオロギーを単純に「理想主義」と訳して来ましたが、より正確には「観念形態」という哲学的な用語が当てはまるようです。
観念の解説としては「観念と概念の違い」が詳しいかと思い、語源のイデアは「認識が意識する主観の内的な問題として捉えられた意識形態」らしいです。
これではまったく何を言っているのか解らないので、具体的に言いますと「自分の中での特に大きな問題に対する意識の持ち方」と言った処でしょう。
「観念形態」は単純に「考え方」と捉えるコトも可能ですが、「イデオロギー」はより社会的な意味を持つ言葉なので、「集合意識の形態」と訳すのも良いかと思います。
この「集合意識」によって社会は善くも悪くもなるので、政治的なイデオロギーにはやはり「理想主義」が相応しく、社会を悪くする集合意識を称賛する政党は病んでいると言えます。
「中華人民共和国」はそんな党によって建てられた新しい国で、この国名からして「観念形態」に無理があります。
それは「中華民族の人民が作る共和国」というイデオロギーですが、現実には自らを中華民族とは認識しない民族が多く居り、人民には政治的な力が与えられていないので、共和国という「観念形態」も欺瞞に過ぎません。
なので中国の「集合意識の形態」はバラバラの状態で、これは「理想主義」に向けてまとめ上げる必要があるので、それを成せる「本当の理想主義」を徳流河(ドゥルーガ)は追求します。
ルーガはそれをフランスに習って「自由、平等、博愛」とし、この理想主義的な集合意識を中国に広めようとします。
前置きが長くなったので、次回は直ぐにルーガの演説に入ろうと思います。