まずは日本からにしますと、この伝統的な中国のライバル国では、幾度も中国革命の後方拠点が置かれてきた歴史があります。
それは梁啓超、孫文、魯迅、郭沫若、蒋介石などの革命家たちが日本に拠点を置いたコトが有名で、現代でも日本には多くの中国人留学生が来て、「白紙運動」などを展開しています。
これはそれまで受けて来たドンからの洗脳教育を「白紙」に戻そうという運動で、「言論の自由」に目覚めた留学生たちは、ドンに対抗する「革命の旗」を挙げております。
この旗幟(きし)がより鮮明なのは台湾で、この島国はドンによって大陸から追い出された人々によって作られたので、いつの日か中国の天下を奪還しようと考える人々が多く居ます。
彼等はドンと軍事的に対立しているので、今回チベット蜂起軍が放った「最期の一発」から核弾頭が取り外されていたコトに強い不満を抱きますが、それによって北京市民が立ち上がったコトは賞讚します。
ドンがこの抗議運動を行う市民達に対して、「海外勢力に操られた叛逆者ども」というレッテルを貼ったのはある意味で正しく、確かに台湾は出来うる限りの支援を北京での「中南海占拠運動」に贈ります。
一方でアメリカは、経済制裁などの国際的な圧力を更に強めて行きます。
近未来ではロシア-中国-北朝鮮の経済ブロック化はより進むと思われるので、それに対抗する為にアメリカ-日本-韓国の経済ブロックは強化されます。
アメリカと中国との関係は現在よりもハッキリした敵対関係になり、「悪の枢軸」を崩壊させるコトこそがアメリカの使命と捉えて、NATOなどの軍事同盟も強化して行くでしょう。
その一環として、インドや南米・アフリカ諸国などから成る「グローバル・サウス連合」を、如何に自陣営に取り込めるかが焦点となります。
現在ロシアと中国はアフリカ諸国の取り込みに成功していますが、インドがグローバル・サウスの「まとめ役」として存在感を高めて来ているので、アメリカはインドとの同盟関係をより強化すると思われます。
実際に、このアメリカ-インドの軍事同盟はすでに出来上がっており、物語で大いに活躍させているSFF(スペシャル-フロンティア-フォース)はCIAと共同戦線を張っています。
これこそドンが最も警戒する「海外勢力」で、SFFは東チベットでの蜂起に継ぐ新たな作戦を練っているとします。
それは前回の蜂起にて、最期まで「不殺生の戦い」を貫いたコトで、世界中から集まった賞讚を活かすモノとします。
チベット独立運動はあくまでも「聖戦」とする必要性があり、武力ではとても敵わないドンを倒すタメには、「最期の一発」に込められたような理想主義が必要になります。