当ブログの頭書で、「有機農業シリーズ」の締めとしてこの題名を掲げました。 この回は自分で言うのもナンですが、散文詩として良く書けているので読んで頂けると嬉しいです。
さて、今回は「ブレサリアンの種」として「聖なるうんこ」を語るのですが、このジャンルでは「糞便移植」を專門に行っている「シンバイオシス研究所」のブログが非常に優れているので、技術的な話はそちらに譲らせて貰います。
私は前回の物語「Shu-Shan」で、知識人達の抹殺が図られた労働改造所に於いて、農聖サイオンが「聖なるうんこ」を3000人の囚人に「移植」して餓死から救ったシーンを描きましたが、もう一人登場させたブレサリアンの「聖戦士ターシャ」にもそうしたレガシー(遺産)を残して貰うコトにします。
彼女はヒマラヤを越えて逃げるトゥルク達を守る為に、一人で百人の人民解放軍精鋭と戦って果てますが、この戦いについては「チベタンの勇士」で描いて以降もたびたび補足して来ました。 今回でこのシーンをひとまず完成稿としますが、先ずはターシャが一人でケチャの部隊を離れて決死の戦いに赴くに当って、どうしても最期を共にしたいと訴える男の勇士を退けるシーンからとします。
これはターシャが「足手まといだから付いて来るな」と切り捨てるのですが、実際に食事や睡眠を必要とする常人では、覚醒剤を使用して山中を10日間も不眠不休で行軍する解放軍の追撃は不可能で、闇夜の奇襲を得意とし気配を消すコトに長けた「つむじ風のターシャ」にとって、図体のデカイ男など足手まといでしかありませんでした。 ケチャもそれを良く理解し、「成就者(ブレサリアン)の言う事を聞けないヤツは除隊する」と命じます。
かくして勇士は涙を飲んでターシャと別れるのですが、彼女はその涙に感謝して形見の品として丸薬を渡します。
この丸薬は後の戦いで、ターシャの放つ毒矢を受けて全身がシビレ、呼吸すらままならなく成って部隊から捨て去られた兵士達にも与えられるとします。 この部隊は孫文徳の息の根を止めるまでは帰還できず、なんとかヒマラヤ山中で追い付こうと必死だったので仲間の為に人工呼吸を続けるコトなど出来ませんでした。
ターシャは部隊が去ったあと、意識を失っている兵士を蘇生させ、解毒剤として丸薬も飲ませます。 「これでお前は助かる」と言い残し、追撃を続けてトゥルクと秀祥(シューシャン)の命を救います。 不殺生の戦いも完遂させられ、解放軍兵士達の心と体にレガシーを残します。