ジョイス・マイヤーの本
『思考という名の戦場より』
第1章 思考は戦いの場
・エペソ人への手紙6:12
私たちの格闘は血肉に対するものではなく、支配、力、この暗闇の世界の支配者たち、また天井にいるもろもろの悪霊に対するものです。
この聖書のことばは、私たちが今まさに、戦いの場にいることを教えています。さらに詳しく見ていくと、私たちの戦いは、人間に対してではなく、悪魔とその手下である悪霊たちに対するものだということがわかります。敵であるサタンは、周到に練られた計画と巧妙に罠により、戦略的に私たちを欺き、騙し、こうして私たちを滅ぼそうとするのです。
悪魔はうそつきです。イエスは悪魔のことを、
・ヨハネの福音書8:44
あなたがたは、悪魔である父から出た者であって、あなたがたの父の欲望を成し遂げたいと思っています。悪魔は初めから人殺しで、真理に立っていません。彼のうちには真理がないからです。悪魔は、偽りを言うとき、自分の本性から話します。なぜなら彼は偽り者、また偽りの父だからです。
と呼ばれました。悪魔は、平気でうそをつきます。私たちについても、周囲の人たちについても、あるいは置かれた状況についても、まったくのでたらめを、あたかもそれらしく耳元でささやくのです。しかし、一度にすべてのうそをぶちまけるわけではありません。
悪魔は巧妙な手口で、私たちの思考に攻撃を挑みます。たとえば、ちょっとガミガミ言いたくなるような状況をあえて作ったりします。他にも、私たちを疑わせたり、恐怖心を植え付けたり、不安な気持ちにさせたり、こむずかしい理屈にこだわらせるような場面をセッティングするのです。悪魔は決して急がず、ゆっくりと慎重に罠を仕掛けてきます。つまり、周到に練られた計画を実行するには、時間がかかるということです。悪魔は長い時間をかけて、私たちひとりひとりをじっくりと観察し、どうすれば破滅の道へと引きずり込めるのかと、綿密に策略を練るのです。
何が好きで何が嫌いか、悪魔は私たちの好みをよく知っています。それだけでなく、不安に思っていること、弱さ、恐れているものなど、よく調べ上げています。また、どんなことでイライラするのかも知っています。私たちを滅ぼすためなら、惜しみなく時間を費やすのです。すなわち、忍耐こそ、悪魔の最も得意とすることなのです。
続く