昨今、いわゆる「中国脅威論」によって、尖閣諸島における領有権をめぐって、さまざまに議論が為されてはいるようだが、私自身もこれまでは尖閣諸島の領有権においては、「断固守るべき」という姿勢であり、元石原東京都知事のときに魚釣島を元の所有者から購入するための資金集めにも協力(募金)させていただいたこともある。
しかしながら、いま現在の私の本音からいえば「尖閣諸島をシナ人に譲ってあげてはどうなのか」に至っており、しかしながらも決して、反日的・売国的なことではない、とも自負している。
十数億ともいう人口を抱えるシナ中央政府の実状を考えれば、ひとりでも多くの人民の生命を守るためには、領土を拡張し食料や物資を確保しなければならないわけであって、このことをもってわが国としては寛容な心でもって尖閣の領有権を破棄し、困っている隣人をたすけてあげればよいだけなのである。
これは「困ったときはお互い様」の精神であり、これぞ日本人の心ではないのか。
本当に「保守」だの「国粋」だのと称するのであれば、相手がどうあれ、こうした精神を貫くことこそが本筋であろう。
また、こうした寛容な心を世界中の人々に見せつけてやることで、一種の自己防衛にも繋がっていくということを知るべきであり、陰でこそこそと反日的・売国的なおこないをする者たちとは明らかに違うわけだ。
日本政府は絶対といって国民に対して説明責任を果たすことはない。そうであるからして日本人は自らで考え、右だ左だと右往左往させられてしまい、結果おなじ日本人同士で罵り合わなくてならないことが起きてしまう。それが現時点のわが国の姿なのだ。
このような発展性もない議論などは、まさに虚しいのひとことに尽きるのではないか。それに、シナ人が日本の土地を買い占めているというが、それでは日本人が好景気に酔いしれていたとき(バブル絶頂期に)は、隣国やその他国々において、行儀の悪い行ないをしなかったとでも言いたいのかな。
そんなはずはないであろう。少なくとも日本男児(50代より上)の一部は、海外の女性をカネで買いあさっていた事実は消えることはないし、そうした日本男児の態度をみて、その国々のひとたちはどういうふうに感じたことであろうか。きっと「ジャップめ!」と思ったはずだ。
他国の領土をカネで買いあさることと、他国の女性をカネで買いあさることと、どちらが人道的に劣っている行為であるかは、いうに及ぶことではないが、いま一度、そうした自らの行ないを反省しつつ、隣国に対しては寛容な心で接しておれば、いずれこちらが困ったことが起きたとき、もしかすると尖閣諸島返還よりももっと大きな恩恵というものが、次世代の日本国民を包み込むことになるやもしれないのだ。
現在のようにただただ論争し、戦争をも辞さない態度で臨んだところで、喜ぶのは一部の白人たちや利権にまみれた者たちでしかないのだから。