和貴の『 以 和 為 貴 』

論語:公冶長第五 〔13〕 夫子の性と天道とを言うは


論語を現代語訳してみました。



公冶長 第五

《原文》
子貢曰、夫子之文章、可得而聞也。夫子之言性與天道、不可得而聞也。

《翻訳》
子貢
〔しこう) 曰〔い〕わく、夫子〔ふうし〕の文章〔ぶんしょう〕は、得〔え〕て聞〔き〕く可〔べ〕し。夫子の性〔せい〕と天道〔てんどう〕とを言〔い〕うは、得て聞く可からざるなり。




《現代語訳》


子貢さんがさらに、次のように仰られました。


先生からは詩書〔ししょ〕や礼楽〔れいらく〕などの古典学〔こてんがく〕を学ぶことができますが、人や物の本質的なことや実体(=性)となる普遍〔ふへん〕的なもの(=天道)については、聞いて学ぶものではない、ということですね、と。


〈つづく〉



《雑感コーナー》 以上、ご覧いただき有難う御座います。

古代とはいえ、当時は文明的にも世界トップクラスだった周王朝ですから、どうしても人間の本質的なところは置き去りにされてしまっていたと思います。けれども、そうした本質的なところを考えることが出来るだけの、ゆとりは大切でしょうね。(^^♪

話は変わりますが、城外に出れば、まだまだ人間の本質的な部分も多かったでしょうし、そうした意味においては、日本の藤原宮を一歩踏み出してみると、そこには周辺に広がる田畑や大和三山などがあり、また、古代の遺跡なんかもゴロゴロとあったりなんかして、なぜに、「まほろばの里」なんて呼ばれるのか、つくづく考えさせられます。

ちなみに教科書に載っている石舞台古墳は、高校生のときに夜遅くに友人らと缶蹴りしてよく遊んだ場所のひとつです。実家からバイクで15分くらいだったし…(*‘∀‘)


※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考


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