肝心なところの答えはいつもスルーだ。
心配するけど核の部分を聞こうとはしない。
だからちぐはぐで、なんだかふわふわしたままの会話になってしまう。
最終的に、自分の話をしたいらしい、逆に慰めてほしいようだ。
うわべだけということも。
でもそうやって、声をかけてくれるだけでもありがたいか。
ありがたいだろう。
優しい言葉をかけてくれて
私に気づいてくれた。
それだけで、私はもう号泣してしまう。
それがなきゃ私は気づかない
つつかれただけでとめどなく溢れてくるものがあるなんて。
泣くのは何か理由があるからだとその人は言う。説明しなきゃ、言ってくれなきゃわからないと。
でも、ただ言葉ではまだ今の時点であらわにできない、理由なき号泣だってあることを
彼はおそらく知らない。
恩を売る。
買った振りをして、感謝しておかなければ。
この人とはうまくやっていきたいのだし。
ありがたいと思う。
私の存在を
彼は知っていてくれるのだ。