旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

“山笑う”七ツ森のふもとを巡る~原阿佐緒記念館

2009-05-03 23:28:31 | 宮城県の山
「山笑う」とは春の季語。

   故郷やどちらを見ても山笑ふ  正岡子規

   みちのくの山笑ひをり昼の酒  青柳志解樹

ここ数日の天気の良さもあり、山々はいっせいに新緑を競うようになった。クヌギやナラの林の中に、ヤマザクラやヤマツツジが咲く。ヤナギは小雪のようにワタボウシを飛ばす。

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淡いパステルカラーの景色を眺めていると、たしかに山が笑っているように思えてくる。


陽気に誘われ、今日は久しぶりに七ツ森のふもとにある南川ダム湖に出かけてみた。

途中、最初に立ち寄った宮床宝蔵(みやとこたからぐら)。名前からすると、どこかの観光地で見かける“いかがわしい秘蔵館”のように想像されてしまいそうだが、ここは宮床地区に居を構えていた伊達家ゆかりの品々などを展示・紹介しているれっきとした郷土資料館。周囲には旧宮床伊達家住宅(大和町指定文化財)があり、散策路なども整備されている。









次に訪れたのは、原阿佐緒記念館。
原阿佐緒(はらあさお)は、明治21年(1888年)にここ宮床で素封家の一人娘として生まれ、後に与謝野晶子、斎藤茂吉、島木赤彦らの指導を受けた、美貌と才能あわせもつ歌人。







いよいよ、南川ダム湖畔の七ツ森湖畔公園に。
遅咲きのヤエザクラが満開の広場には沢山のグループが陣どり、あたたかな春日を楽しんでいる。売店には、コゴミ、ワラビ、アイコ、ギョウジャニンニク、ウド、コシアブラなどの山菜が並び、こちらも買い物客で大変な混雑ぶり。「山笑う」という季語も、ここではさしずめ「山の恵みに笑う」ということの意味になりそうな・・・。








手打ち蕎麦(そば)の大ざると山菜の天ぷらを食べ、里の味を楽しんだ。

  その後は、大崎市三本木で開催されている「菜の花まつり」に足を延ばした。 ⇒ こちら  
       

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