昨日、久し振りに映画を見に出かけた。作品は、盲目の津軽三味線の巨匠 高橋竹山の半生を描いたもの。
竹山役は林 隆三。母親役に乙羽信子、妻役には倍賞美津子。他にそうそうたるメンバー。監督は新藤兼人。
この作品は、林さんの代表作。ご本人もライフワークにされている『林隆三と楽しむ宮澤賢治童話の世界』朗読公演の合間では、高橋竹山とのエピソードを必ず紹介している。
それにしても、ボサマ(門付けをしながら放浪する盲目の旅芸人)として生きた高橋竹山のあまりに過酷な半生。寒さしのぎの着物や履物も無く、吹雪の中を“門付け”して歩いてはわずかな米や金子を手にいれ、日を過ごすしかない。
極貧におかれながら、我が子の行く末を案じて止まない母。寒風吹きすさぶ中を、自分が持つ棒に盲目の嫁(イタコ)を署ルまらせ、先導し、息子を探し訪ねるその姿。
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確かにその当時の東北地方は、とりわけ貧しかった。我が郷里も同様。そういえば、大黒舞の格好をした人が二人来て、我が家の土間で歌っていたこともあった。
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しかし、映画を見たショックはとても大きい。昨夜は、いろんなことを思い出し、うつらうつらの一晩を過ごした、今日は気分転換にと、朝から、庭に花を植えたり、選定した木々の枝を丸めたりと体を動かしてはみたが、駄目。それならいっそのことと、竹山関係の本を買おうと仙台駅前の丸善に出かけもしたが、肝心の本は無く。いまだ解消されずにいる。
まさに名画中の“名画”。
※映画はこちらで上映中。
・場所 桜井薬局セントラルホール
・期間 11/24(土)~11/30(金)
11月27日 15:40の回には、林 隆三さんの舞台挨拶がある。
※高橋竹山 資料室 ⇒ こちら
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