最近、思いを新たにした。それは、際(きわ)を見たいという衝動にも似ている。
かつて、隣県との広域プロジェクト構想づくりに参画していたときにも同じ思いをしたことがある。人が行き来する県境はどうなっているか? 地形は? 植層は? 暮らしや生業(なりわい)は? まあ、そういったものへの関心であったが・・・。ということで、時間を見つけては、岩手県、山形県、福島県との境めぐりをした。
それが近頃は、もっと変容してきた。貞山運河の周辺を歩き回るようになって、川と海の出合う河口の突端であるとか水門とかにやたら興味が湧いてきた。阿武隈川や名取川と太平洋、砂押川と砂押貞山運河の仙台湾や塩釜湾との合流点、七ヶ浜町湊浜と仙台港、鳴瀬川と石巻湾(東松島市野蒜下沼)などなど。
「或るものの際」は「こちら」と「あちら」を分かつものであるから、そこに立てばそれぞれ違った世界を同時に感覚できる。 この世界とは、“水の違い” “水門の形状”といった外形に止まらず、「境」を作った人間の「こちら」と「あちら」に賭ける思惑の歴史と言い換えても良いのかもしれない。
こんな歩き方をしようとすると、これまで行って来た場所にもまだまだ見残しがあることになる。
桜が咲いたら、出かけるつもり。1月に購入してからまだ一度も使っていない“折りたたみ自転車”もあるのだから。
※トップの画像は、七北川河口(蒲生)からの奥羽山脈遠望。
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