旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

寒風沢の美女を探して

2010-10-11 23:48:36 | 水の道逍遥
見残してきたものはやはりあきらめ切れない。

どうなっているか自分の目で確かめるため、いつものようにマリンゲート塩釜から船に乗り、ウミネコに“カッパエビセン”をあげながら寒風沢島(さぶさわじま:宮城県塩竈市)に渡った。

天気は申し分なし。

船には、途中の島々に向かう釣り道具を抱えた家族連れが多数。
立ち寄る港の岸壁にはすでに大勢の釣り人がいる。

こちらは、寒風沢港の浮き桟橋に到着後ただちに歩きを開始。
ひたすら鰐ヶ渕水道を目指す。
道は舗装されていて極めて歩きやすい。
すれ違う島の皆さんは「こんにちは!!」と声をかけてくれる。
つい心が青空になる。

歩くこと約25分で到着。
眼と鼻の先は、奥松島の宮戸島(東松島市)。
ここにも無料の渡し船があったら、桂島~野々島~寒風沢~宮戸島と「源義経の八艘飛び」のごとく島々を渡っていけるのにとつい思ってしまう。

肝心の美女浦は・・・。
眺望のきく所をさがし、木立のなかの踏みしだかれた部分をたどり、クモの巣を払いのけながら岬の突端まで行く。
そこには塩竈市の設置した地籍図根三角点があった。

やはり美女は隠れている。
“深窓の令嬢”とはよく言ったものだ。
美女浦は、とても穏やか。
気高さが感じられる。
釣り船もここには入り込んでいない。

    *

来た道を戻り、元屋敷浜に行く。
こちらも良い表情を見せてくれる。
護岸堤の後ろ側には、刈り取られ棒がけにされた稲穂。
野鳥防御のネットが張られている。
30~40分おきには「ヴァウン」と猟銃に似た鳥追いの爆裂音。

そんな中で、護岸堤に腰かけ昼食。

    *

慌てて港に戻り、朴島(ほうじま)に渡る。
この島には38分しかいられない。

せかせかと歩き、神明社に立ち寄り、島の高台に向かう。

小分けされた畑。
春には菜の花が咲き乱れる一帯も、いまは一部が大豆畑の姿をとどめているだけ。

タブ林の中の祠(ほこら)に近寄ったとき、足もとで大きな蛇がうごめいた。
長さ1.2メートル以上はあろうかというシマヘビ。
悲鳴をあげてしまった。


はたけの向こうにコスモスの花。
青空に映えてとてもきれい。
空と海とピンクのコスモス。
「これはいい!!」
カメラの角度を変えてはみたものの、空と海の両方を入れことができない。

と、またしても目の前に大きなヘビ。
さっきと同じくらいの大きさのシマヘビ。

もうダメ!!
退散!!


これらのことはさておき、この島の放つ趣きは好きだ。
心に沁みる。

※2007.11.05にも寒風沢野々島桂島を訪問  



(▲今回たどったコース:朱線・字 市発行チラシを加工・転載)


(▲鰐ケ渕水道)


(▲美女浦先)


(▲美女浦)


(▲元屋敷浜)


(▲朴島)


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