今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズも三周目に突入です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もないだろうということで、一周あたり四十四作品を紹介できると思います。
三周目の第一回目、今回は「い」「ろ」「は」です。
「い」・・・銀杏(いちょう)
黄色く色づいたイチョウの葉を描きました。上方落語「八五郎坊主」に取材した作品です。「尊いお寺はご門から」という言葉は、甚兵衛はんの紹介で下寺町のズクネン寺で出家をしようと、八五郎が訪れた時の寺刹の描写に出てきます。境内には鶏頭の花が咲いていたりもするので、季節は秋のようです。
樹木の名としての「銀杏」は季語ではありませんが、葉が緑から黄色に劇的に変化したり、実としての銀杏(ギンナン)が実ったりするのが秋です。
「ろ」・・・ローファー
この絵ははがき絵ではありません。おえかきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で描いて、「おえかき投稿」した絵です。「相方」と二人で合作しています。この絵には「歩」という字をデザインして書き添えていますが、文字もいろいろに書きかえたりして楽しんでいます。
これは文字を「遊」に書きかえたバージョンです。素敵な靴を履いて遊びに出かけるイメージです。
遊びよりも通学やビジネスにふさわしいと感じて、さっそうと歩く感じをイメージして文字を「凛」に書きかえたバージョンです。一つの絵を描いて、文字をいろいろに書きかえて遊ぶのが楽しいです。
ローファーは一年中履ける靴ですが、特に靴の選択に迷いがちな夏に最適となります。夏の季語に入れるかどうかは微妙なところです。
「は」・・・葉牡丹
葉ボタンを描いてハングルで「小寒」と書き添えました。二十四節気のひとつで、一月六日ごろから二週間ぐらいをあてます。いわゆる「寒の入り」ですね。ずいぶん前に二十四節気をそろえて描いたシリーズです。
俳句では「葉牡丹」も「小寒」も冬の季語です。この葉牡丹は紫っぽい色です。もっと白っぽいものもあって、紫と白をあわせて植えて「紅白」に仕立てることも多いようです。