今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズも三周目に突入です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もないだろうということで、四十四作品を紹介できると思います。
三周目の第三回目、今回は「と」「ち」「り」です。
『と』・・・ドーナツ
チョコレートドーナツを描きました。いろいろな食べ物をいろいろと理由をでっちあげて「カロリーゼロ」だと主張するシリーズの一番初めに描いたのがこれだったと思います。ドーナツ(リングドーナツ)はそもそも形が「0(ゼロ)」を表していますね。
ドーナツは季語ではないので、ドーナツを俳句に詠む場合、他の季語と取り合わせる必要があります。
『ち』・・・チケット売り場
韓国旅行をしていて、このようなすごい日本語に出合うことがあります。飲食店の看板などに特に多いように思います。これは国立博物館のチケット売り場で見つけたもので、珍しいので絵に表したものです。
ここがチケット売り場であることを4か国語で書いてあります。一番上はハングルで、ちょっとデザイン性のある書体で「매표소(メピョソ)」と書いてあります。おそらく漢字語で「賣票所」だと思います。二段目は英語で「Ticket Office」、問題は三段目の日本語です。「千ケシト売つ場」ですね。「せんけしとうつば」と読むのでしょうか。4段目の中国語「售票处」は正しく書かれているようです。国立博物館のチケット売り場ですからこれぐらいで済んでいますが、町の飲食店では「ホルモソ焼き」「東莱パヅヨソ」「カう才ケ」「生えで炒める」「ぶたカヒ」など、素敵な看板が見られます。はじめのうちは面白くて写真など撮っていましたが、飽きてしまいました。ちなみに例に挙げたものは順に「ホルモン焼き」「東莱パジョン」「カラオケ「生えび炒め」「ぶたカルビ」だと思われます。
『り』・・・りんご
なぞなぞです。「ごめんなさいと言う時に食べるくだものは何?」とハングルで書きました。
答えは「사과(サグァ)」です。「りんご」を意味する韓国語(固有語)です。「謝過」という漢字語もハングルで書くと「사과」となり、「謝罪」を意味します。
それはさておき、りんご=林檎は秋の季語です。林檎の花、花林檎と言えば春の季語になります。