今までに書いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズの「二周目」です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばしましょう。「を」と「ん」で始まるはがき絵もおそらく見つからないと思われます。
二周目の第四回目、今回は「ぬ」「る」そして「を」をとばして「わ」です。
『ぬ』・・・ヌードル
カップヌードルを描きました。ハングルで「以熱治熱(イヨルチヨル)」を表す「이열치열」と「暑い日には熱いものを食べよう!」という意味のことが書いてあります。一年中よく食べられているカップ麺ですが、冬に体を温めるイメージが強いかもしれませんね。俳句の季語としては定着していないと思われます。
コロナで長らく旅行に行ってませんが、韓国によく出かけたものです。外食が安くておいしいので助かりました。市場で食材を買ってきて家で作るよりも安いのでは?と思うほどでした。暑い夏の日には冷たいものよりも熱いクッパなどを食べた方が汗がドバっと出て、かえって涼しくなったものです。
『る』・・・ルピアレッド
ルピアレッドという品種のメロンを描きました。メロンは漢字で甜瓜と書くことを知りました。書き添えてあるハングルは「白露」です。二十四節気のひとつで9月8日~9月22日ごろです。草に置いた露が白く光って見え(草露白し)、セキレイが鳴き始め(鶺鴒鳴く)、ツバメが南に帰っていく(玄鳥去る)時候です。
冷やして食べるイメージが強いからか、俳句では夏の季語に分類されるメロンですが、ハウス栽培の普及で一年中売られています。ここではあえて秋の実りに仲間入りさせてみたというわけです。甘く上品で高価です。
日本では白と言えば雪のイメージですが、中国では白は秋を象徴する色です。春は青(青春)、夏は朱(朱夏)、秋は白(白秋)、冬は黒(玄冬)です。東に青龍、南に朱雀、西に白虎、北に玄武という四神とも合致しています。
『わ』・・・ワニ
ワニの頭部を描きました。歯が互い違いになっているようです。ハングルで「악어의 턱(ワニのあご)」と書き添えてあります。ワニは韓国語で「악어(アゴ)」といいます。顎は韓国語で「턱(トク)」です。日本語と韓国語の両方を知っている人だけがこれをダジャレとわかる仕組みです。
ワニは日本では俳句の季語とは認定されていないようです。「渦巻に身を任せては鰐浮ける 石橋初穂」という句があり、「鰐(わに)」を季語として扱っている句がないとは言えないのですが、この句は日本ではなくブラジルの俳句です。
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