小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

パワハラ

2014-11-21 02:55:18 | 武道・スポーツ
佐山サトルの、昔の、シューティングの厳しい指導のYou-Tubeの動画で、これを、パワハラとコメントしていた人が結構、いる。これは、全くの間違いである。あれは、決して、パワハラではない。

佐山サトル自身、言っているが、アドレナリンを高めることが、スポーツの上達には、どうしても、必要なのである。

スポーツの技術は、ただ、続けていれば、上手くなる、というものでは、決してない。

実際、スポーツを何年も続けても、一向に上手くならない人も、多く存在する。

アドレナリンを高める、ということは、「やる気」を高める、ということなのである。

「やる気」がなく、漫然と、スポーツを続けていても、技術の上達は、望めない、か、上達するにしても、すごく、時間がかかってしまう。

本人に、「やる気」があるなら、問題はない。上達する。しかし本人に、「やる気」がない場合、本人に、「やる気、を持って練習しないと、上達しない」ということを、わからせてあげることが、必要なのである。これを教えるのは、非常に難しい。

スポーツの練習過程では、みな、今の自分の技術が、限界状態と感じているはずである。スポーツをしている人は、みな、「オレは、はたして、これ以上、上手くなれるのだろうか?」という不安の疑問を持っているはずである。そして、一生懸命、練習する。しかし、なかなか上達しない。それで、やめていく人もいるだろう。

しかし、「もうこれ以上は、上手くなれないのでは?」と感じていても、「やる気」を持って練習を続けていれば、苦しい、つらい、長い期間のあと、必ず、上達する時が来るのである。

上手くなれない不安と絶望を感じながらも、それでも、あきらめず、「やる気」を持って練習を続けた人だけが、「達人」になれるのである。限界を突破できるのである。

ただ、これは、上手くなりたいと思っている人だけでいい。スポーツを、体力をつける目的で、やっている人は、無理する必要はない。

また、パワハラとは、頭が弱く、スポーツの論理、というものなど全く、わからないバカコーチ(世の大多数のコーチ)がするものであって、スポーツの理論を知っている人の、しごき、は、決してパワハラではない。しかし、そういう理論的なことを知っている、頭のいいコーチは、パワハラなど、しないものである。

むしろ、生徒を上達させる、一番の特効薬は、生徒の長所を褒める、ことなのである。なぜなら、人間は、誰だって、褒められたがっている。褒められると嬉しい。そして、褒められると、コーチとの良い関係が出来る。そして、誉められることによって、「自発的な、やる気」が生まれることが多いからである。

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