モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

憧れの土樋ガーデン(2)有色領域。

2023年06月29日 | ガーデン紀行/本州

(本頁は「憧れの土樋ガーデン(1)白の領域。」の続きです。)


白系ガーデンも見る角度によっては、有色ガーデンになる。 




フウリンオダマキ Semiaquilegia の一種と
ダイアンサス Dianthus の一種。

 
 

フオプシス・スティローサ Phuopsis stylosa
洋書で時々みかけるが、実物は土樋Gが初めて。                                    

 


右上、ペンステモンの一種。


ちょっと意外に思うかもしれないが、土樋ガーデンにはバラもあった(実は50本以上あると聞く)。
バイカウツギとバラ `ジュード・ジ・オブスキュア'、右の斑入り低木は斑入りサンゴミズキ。 




個人的にはバラはあまり興味が無いので、今回はブルー系のみ紹介しておく。 

バラ `ターンブルー'                    
 


右上、バラ `ニューウェーブ'

青味は左に譲るものの、ピンクが強い分、見やすい。

ところで、この情景を見ていたら、何故か
♪Wednesday morning at five o'clock as the day begins ...
で始まるビートルズの名曲、
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の中の
シーズ・リービング・ホーム She's Leaving Home 
が浮かんできた。




この曲が浮かんだのは、優美なメロディと弦楽演奏ゆえであって、歌詞の意味は全く関係ない。

ネペタ。                     

 


右上、ピンクの穂花の低木はセアノサス `マリーシモン' 。





芝生の向こうの有色ボーダーにも行ってみよう。


有色ボーダー には、すぐ上の写真から見える入口ではなく、順路(正門)から堂々と入ってみた。
木道も煉瓦の土止めも彼女独りの手作りと聞く。 



大暴れのコルクヴィッチア Kolkwitzia amabilis

タニウツギより小花だが花つきは良し。ツクバネウツギの仲間。               

 

右上のゲラニウム・ビオコボ(前出)は背はちっこいが、がっしりした草姿でびっしりと咲く。

この坂の両側は種類が多すぎて、何をどう紹介していいものやら。


 

ユーフォルビア・グリフィシィ Euphorbia griffithii
(^^;)自分は開花前に枯らした。

 

右上、アリウム・クリストフィー Allium cristophii

昨年はうちの庭でもおおいに頑張ってくれたが、今年は葉しか出なかった。
こちらは4シーズン目の開花と聞いて驚く。 雫石の気候は英国と同じなのか。

ディケロステマ・イダ-マイア Dichelostemma ida-maia
こんな植物が地植えで咲くとは・・・(^o^;) 




たぶんゲラニウム プシロステモン Geranium psilostemon




たぶんゲラニウム `ジョンソンズブルー' Geranium `Johnson's Blue' 。




坂道の上の方。                    

 

右上、バ(ヴァ)ーバスカムの一種。

カンパニュラ・ラティフォリア Campanula latifolia

 


右上はフラワーアレンジメントのような配置。手前にキバナノコギリソウ。 
ご本人曰く、
「ごった植えでも、超乾燥地なので蒸れ知らず。水遣りしてないし・・・」 

まだ続きがあります。「憧れの土樋ガーデン(3)」に続く。



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憧れの土樋ガーデン(1)白の領域。

2023年06月28日 | ガーデン紀行/本州

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである(再アップ)。

岩手の土樋ガーデンは個人の和風じゃないお庭としては、
おそらく日本一綺麗なうっため(「うっとり溜息」の略)ガーデンだと
私は思うのだが(ご本人は完全否定されている)、
諸事情あってなかなか見られない。

そんな伝説のガーデンが、久々にベールを・・・というか、
もしかしたら今回実質初めて、2009年6月下旬に一般公開された。

さいわいなことに、私にもいち早くお声が掛かったので、
数日前の左足首捻挫(場所はこちらで)も何のその、
6月19日金曜日、カイシャを休んで ε=ε=へ(+´π`;)ノ 東へと走って行った。

前々日、某園芸誌の取材があり、某有名カメラマンが撮影して行かれたというが、
雑誌への掲載は来年だそうだ。

それまではとても待てないので、(ご本人了解のもと)拙サイトで特別に紹介させて頂く。

まずは白の領域から。




 


右上、花つきのいい白穂花はカンパニュラ・ラティフォリア Campanula latifolia 。

↓はモモバギキョウ Campanula persicifolia の白。

 


前年、倉本聰脚本の「風のガーデン」(こちら)がテレビで放映され、
雪のように白いカンパニュラが印象的だった(歌は平原綾香)が、
土樋ガーデンではずっと前からこの素材を使われていた。
高温多湿に弱く、秋田ではすぐ枯れる花なので、岩手の気候が羨ましい。

おおっ( ̄π ̄;新たな白軍団。
手前左より、ラムズイヤー Stachs byzantia、シロヨモギ、リボングラスなど。

 


ラムズイヤーとモモバギキョウ。

 


右上はバ(ヴァ)ーバスカムの一種、オニシモツケなど。

ジギタリス。


 



ゲラニウム 'スプリッシュ スプラッシュ' Geranium 'Sprish Splash'  。



ゲラニウム・サングイネウム Geranium sanguineum の白。

 
 


右上はオンファロデス・リニフォリア Omphalodes linifolia 。
土樋ガーデンでは珍しく一年草。

ゲラニウム・ビオコボ。




イヌコリヤナギ `ハクロニシキ' Salix integra `Hakuro-nishiki'
とシャクヤク。

 


右上は、アストランティア・マヨールやブルーレースフラワー、
アグロステンマ・ギタゴ(白花)、ミヤコワスレなどが混じり咲く。

こういうお庭をボーダーガーデン、或いはイングリッシュ・ボーダーと呼ぶ。
土地の狭い日本ではなかなか難しい。




背の高い草は
セイヨウカノコソウ Valeriana officinalis  。

 


右上、丈のある白小花はアブラナ科の Crambe cordifolia  。

おや。奇遇にもうちと同じセリ科が。

オルレア・グランディフォリア Orlaya grandiflora  。最近はセリ科が面白い!

 

右上のセリ科はなんとただの「人参」だった。

これも一応、セリ科。エリンギウムの一種(蕾)。



この白アリウムは昔うちにあった。

アリウム・ニグラム?とゲラニウム・ファエウム(クロバナフウロ)の白 。




ヤマブキショウマの仲間、

アルンクス・シルヴェスター Aruncus sylvester  。

 


この屋敷のロビニア(ニセアカシア) `フリーシア'(右上、黄色っぽい葉の樹木)
ひこばえが出ないと聞く。
うちではでかくなり過ぎたので(T_T)伐採した。


憧れの土樋ガーデン(2)有色領域。」へ続く。


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旧池田氏庭園・払田分家の紅葉(2021年11月8日)

2021年11月28日 | ガーデン紀行/本州

昨日一昨日と二日続けて独り山歩きさせてもらったので、
11月8日は5日の水心苑(こちら)同様、家内を伴って、下界の紅葉狩りに出かけた。

この日、最初に行ったのは大仙市にある旧池田氏庭園(払田分家)。
先週末、地元紙でちょうど見頃との記事を見たばかりだった。

ここはなかなか佳かった。




庭園の解説



門をくぐると・・・

 








                                       庭園の外の風景。バックのお山は真昼岳。
 





 


続いて落ちた葉も。




今度は落ち葉の羅列。

 






 


再び地上の紅葉







 


同じような写真ばかりで恐縮。これでこの庭園は終わりにする。
この後は一旦、横手まで行って引き返し、真昼岳に向かった。

美郷町郊外から真昼岳を望む。



この山には今年、二回も登った。
その後、千畑のラベンダー園に立ち寄る。


ラベンダー園駐車場の柿の種号                           ラベンダー園から見た真昼岳
 



ラベンダーは刈り取られた後だ。真昼岳を眺めながら握り飯をほおばる。




以上。


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家内と水心苑で紅葉を。(2021年11月5日)

2021年11月21日 | ガーデン紀行/本州

このところ私だけが山に行き、紅葉を見ているので、たまには家内も連れて紅葉狩りに行った。
場所は秋田市の北側にある水心苑という日本庭園。
ここを訪ねるのは、結婚したばかりの頃で、確か両親も連れて来た記憶がある。

当時、この庭園は出来たばかりの頃で、園芸にも造園にも興味の無かった時期だったので、
来たと言う以外の記憶は無い。

秋の紅葉シーズンに来たのはもちろん今回が初めてだ。紅葉する木はあるのだろうかと心配したが、
奥に進むにつれ、けっこうみごとな紅葉を愉しむことができた。




この角度もよかった。













 





 


落葉ばかりだが、こういう紅葉はいかがだろう。










池と紅葉。







 





私は池に映った紅葉に感心し、家内は錦鯉に夢中だった。

以上。

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風雅舎の記憶(2003年6月29日)

2021年02月13日 | ガーデン紀行/本州

本記事は自ホームページの旧記事(2003年頃作成)をブログ用にリメイクしたものであるが、新たに後日談を書き加えている。

風雅舎の存在は1993年、BISES ビズ誌(当時の誌名は、私の部屋ビス)で知った。

当時の私は園芸づいて三年目くらい。自らのスタイルや方向性を模索している真っ最中で、
そういう時に出会ったBISES ビズ誌のインパクトは強烈だった。
それを機にRHSJ(英国王立園芸協会日本支部)に入会、英語を読めないのに洋書を取り寄せて勉強したり、

種子の海外通販にチャレンジしたりと、私のGライフの中では、最もワクワクo(^-^)oした時期だったと言える。
ところが、いざ向こうの植物を植えるとうまく育たん。
英国と日本では、気候はもちろん園芸を取り巻く文化や思想も大きく違うことに気付き、
挫折を感じ始めた時期でもあった。

それでもワーッと花の咲く「いんぐり庭」は素晴らしい。そのスタイルを基調としつつも、
日本いや秋田の気候や風土に合った庭を作ってみたい。
出来たら、(`◇´)これが私の庭だーっ!と言えるようなものを作り上げたい。

風雅舎がビス誌で連載していた「花の庭を作ってみよう」の記事は、
そういった私に多くのヒントを与えてくれる数少ない情報源だった。




早いものであれから十年もの歳月が経った。
今回(2003年6月28,29日)、
兵庫県の庭どころ花どころを当時のガーデン友、
安西さんやMさん夫妻と一緒に廻る機会を得たが、そのトリ、6月29日の午後に立ち寄ったのが風雅舎だった。


 
「花の庭を作ってみよう」                                 風雅舎入口の
ビロウドモウズイカ
加地一雅 郁代・著、婦人生活社・刊 


ここでは入口にビロモウの犠杖兵が立っていた。
この珍妙な帰化植物は北国特有のものだと思っていたのだが、
今回の旅行では、西国でも頻回に見かけた。
スモークツリーは入園者の頭にかぶさるようにピンクの煙を放出していた。
植花夢や伊予田邸にも立派なものがあったが、こちらで代表させて頂く。




庭園に入ると、最初に出迎えたのは、ハルシャギク。
ワイルドな草姿が心地よい。 




メインガーデンにはユーフォルビアの大株が。

これは Euphorbia characias でいいのかな。バックのモデルはMさんの旦那。




シダレヤナギの下には小さな池があり、見慣れぬ水草が植わっていた。
ナイフのような形をした葉はミズカンナだ。


ミズカンナの繁み                               シラサギスゲ
 


ミズカンナ Thalia dealbata は米国原産。所属するクズウコン科は熱帯に分布の中心があり、

日本には自生していない。同科のカラテア Calathea は観葉植物として有名。
シラサギスゲ(シューティングスター)Rhynchospora colorata は中米原産。
カヤツリグサ科としては珍しく虫媒花と聞く。
 

芝生の縁に少し湿った一画があり、そこには白い鳥をイメージする草花があしらわれていた。
ハンゲショウ Saururus chinensis 。こちらは鶴か白鳥をイメージ。日本原産で、ドクダミ科。 










この一画は「ブリリアント・ガーデン」と呼ぶのだそうだ。

どこかで聞いたことのあるような名前だが、それはさておき、白を基調としたシックなコーナーだ。
ベンチの陰にちょっと面白い植物を見つけた。

メリアンツス・マヨール Melianthus major (ミツバナ科)。
イングリづいたばかりの頃、洋書で見て、面白い植物だなと思った。
花はさておき葉の形や質感が気になる。南アフリカ原産で寒さに弱いらしく、秋田では無理だろうと諦めていた。
通販等でも見かけたことは無い。今回、ここで初めて遭遇した。

メリアンツス・マヨール。葉に触るとピーナッツのような香りがした。



ワイルドオーツの大株。                          細道の入口に立つビロモウ犠杖兵
 


ワイルドオーツ Chasmanthium latifolium(流通名:宿根コバンソウ)は私もすぐ自庭に導入した
(2020年時点でまだ残っている)。 

ワイルドオーツの繁みを過ぎると、陰ぐりの世界(ウッドランド)に入って行く。

青黒い葉のセージ。上の黒っぽい葉はフォレストパンジー。



下草は主に羊歯や日本の野草などが使われていた。
薄暗い林の中に、スポットライトが当たったように明るい葉の植物を見つけた。
キンミズヒキ属
Agrimonia の黄金葉品種かな(あとで私も導入)。
 

ウッドランドの中でもひと休み出来る。                                                        黄金葉のキンミズヒキ
 



コンテナもさり気なく。

青葉のHostaと燻し銀のHeuchera
 



風雅舎のガーデンは植花夢のように広大ではなかった。
外から見ると、あれっ (´π`;)と思うくらいコンパクトなのだ。

しかしいざ中に入ると、これがけっこう広く感じる。庭を広く見せる工夫や遊びが随所にあった。
当初、私は(`◇´)ドバーッと花の洪水的ボーダーガーデンをイメージしていたのだが、それは間違いだった。
「花の庭を作ってみよう」から既に十年、経っている。ここには成熟した大人のガーデンがあった。

植花夢と同様、ここも園芸ショップが併設されている。

ガーデン入口から売店内を望む。
 


トケイソウの花

 



と言うより、こちらはショップの方がガーデンよりも広かった。

植花夢や山本地区ショップ同様、秋田では売ってない珍しい種類がいっぱい。
ねえ(*^o^*)買って!の誘惑を振り払うのにどれほど難儀したことか。


上右の紫葉の植物(低木?)はうっかり名前をメモしそびれてしまった。
小さな白い実がついていた
(シラタマミズキ・シベリアンパールだろうか)。
木で囲った池は初めて見た。 




泡正しくも極めて充実した二日間だったが、残念だったことがふたつ。
ひとつはこれだけ数多の園芸店やナーセリーを廻ったのに、
何一つポット苗を買うことが出来なかった点だ。
その理由は私自身、四国での幽閉?がまだ一ヶ月続くから。

仮に買ったとしても、どうやって秋田に送るのか。
送っても、植える場所は無いし、ひと月もビニポットのまま、家人がメンテできるものやら。

まあ私の烏賊心を刺激した植物の多くは安西さんやM夫妻が買ってくれたようなので、しかる後に・・・(´π`;)☆\バキ
もうひとつは風雅舎ではオーナーの加地さんに会えなかったこと。この日は不在だった。


後日談(1)
その年の10月、岩手のガーデン友達から、加地さんが岩手にいらっしゃって、講演を行うとの連絡が入った。
講演会場は盛岡市だったので、私も家内を連れて拝聴させて頂く。その後の懇親会にも参加させて頂き、
初めて面会が叶った。




講演の翌日、(2003年)10月19日、土樋ガーデン見学に同行させて頂く。




土樋ガーデンは何度も見ているが、
素人のお庭としては日本一、美しいお庭だ!。詳細は ⇒ こちら


後日談(2)
それから14年。なんということかーっ。(つдi) 2018年1月、加地さんの訃報を知った。
関連のurlはこちら
謹んでご冥福をお祈りするとともにいま一度、感謝申し上げたい。


以上。

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