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My Best Films in 2020

2021年01月02日 | 映画

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします

例年お正月は旅先で迎えるのが習わしになっていましたが、今年はコロナの心配もあり、旅行を取りやめて久しぶりに自宅で新年を迎えることになりました。

関東式のお雑煮といただきものお節で新年を迎え、昼は実家に年始のあいさつ。夜は奈良のお酒も少しいただきました。穏やかな新年を迎えることができたことに感謝です。

さて毎年恒例の My Best Films。昨年はコロナの影響に個人的な忙しさも加わり、映画館に足を運ぶ機会が激減しましたが、心に残った作品を書き留めておきます。

*** 新作映画 ***

2020年に日本で劇場公開された映画から3作品を選びました。

ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 (Little Women)
 + オーチャードハウスと、ベートーヴェンの「悲愴」

グレタ・ガーウィグ監督による新解釈で現代によみがえった若草物語。原作をリスペクトしつつ、現代に生きる私たちを応援し、勇気を与える作品となっていました。エンディングの一連のシーンの清々しさ、心地よさ。音楽、舞台、衣装もすべて私好みでした。

レイニーデイ・イン・ニューヨーク (A Rainy Day in New York)
 + Everything Happens to Me @レイニーデイ・イン・ニューヨーク

ウディ・アレン監督によるニューヨークを舞台にしたコミカルなラブストーリー。アレンらしいおしゃれでシニカル会話、レトロな音楽、マンハッタンの風景、すべてが好みで、気持ちが高揚するのを感じました。

一方でこの後 Amazon Prime 見たアレンの前作「女と男の観覧車」(Wonder Wheel) もすごくよかったです。こういうギリシャ悲劇的なサスペンスもまた、アレンならではの世界だなーとうなりました。

マーティン・エデン (Martin Eden)

「1917 命をかけた伝令」(1917) と迷いに迷って本作に。一筋縄ではいかない人生の皮肉と残酷さ、ほろ苦い結末、旅情あふれる風景と、イタリア映画ならではの深い味わいに魅了されました。この映画で知った主演のルカ・マリネッリのアクの強さも魅力的でした。

地味な作品ですが、オバマ前大統領も本作を 2020年の Favorite Movies のひとつに選んでいて、ちょっとうれしくなりました。

*** 旧作映画 ***

2019年以前に公開された映画から1作品を選びました。

マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ (Maggie's Plan)

感想も書いていないのに恐縮ですが、アダム・ドライバーの「ザ・レポート」(The Report) と迷いに迷って、まったく違う本作に。レベッカ・ミラー監督、グレタ・ガーウィグ主演の、ニューヨークを舞台にしたコミカルな恋愛ドタバタ劇です。

グレタ・ガーウィグ演じる不器用なマギーがとにかく愛おしくて、つい感情移入して応援しながら見ていました。イーサン・ホークのダメ男ぶりはまさにニン。ラストのええ~?というほのめかしも絶妙で、見た後で幸せな気分になる作品でした。

*** 番外編 ***

個人的には昨年は長いブランクの末に再就職した節目の年でもありました。仕事に慣れるのもたいへんで、夜中にはっと目を覚ますことも少なからずありましたが、それ以上に苦労したのは人間関係の難しさでした。そんな私をいつも支えてくれたのはこの作品です。

プラダを着た悪魔 (The Devil Wears Prada)

本作は単なるおしゃれ映画ではありません。新しい環境の中、厳しい上司、いじわるな先輩に苦労しながら、主人公が自分の力で道を切り開いていく物語なのですよね。

辛い時には、自分はプラダを着た悪魔のアン・ハサウェイなんだ、とかなり図々しい妄想をして自分を励ましていました。映画の力を再認識した年でもありました。

今年もすてきな作品との出会いがありますように。

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