セレンディピティ ダイアリー

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東京藝術大学 モーニング・コンサート

2018年07月31日 | 舞台・音楽会

東京藝術大学・奏楽堂で開催されているモーニング・コンサートに行ってきました。

東京藝術大学 モーニング・コンサートは、学内各専攻科から選抜された優秀な学生が、ソリストあるいは作曲者として、藝大フィルハーモニア管弦楽団(東京藝術大学に所属するプロのオーケストラ)と共演するコンサートです。2018年・第9回となるこの日は、作曲科4年生の山下真実さん、ピアノ科3年生の尾城杏奈さんが、日々の研鑽を披露されました。

奏楽堂というので、てっきりこちらかと思ったら...

門が閉まっています。どうしたことかともう一度チケットを確認すると、大学構内の奏楽堂でした。^^; こちらの旧奏楽堂は現在保存活用のための工事中で、11月に再開されるということです。

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まずは山下真実さんによる作曲の発表です。タイトルは "Theory of GRAFFITI" 。現代音楽によく用いられる不協和音は苦手ですが、この作品は視覚的イメージが浮かんで、とっつきやすそう...と期待しました。私が習っていたピアノの先生が実は作曲専攻で、月1回作曲のレッスン(楽典・ソルフェージュなど)があったこともあり、作曲に興味がありました。

山下さんは他大学の経済学部を卒業してから東京藝大の作曲科に入学されたというユニークな経歴の方。この作品は1960年代にニューヨークではじまったグラフィティアート、いわゆるスプレーを使った街の落書きアートを音楽で表現しているそうです。

曲の前半では、スプレーやマーカーを使って絵や文字が描かれていく様子が、躍動感のあるリズムと音で表現されていました。何種類もの打楽器の音や、時につんざくような管楽器の音から、夜の街でひと目を忍んで作品を仕上げる、アーティストの敏捷な動きを想像しました。スプレー缶を楽器代わりに、プシューッという音も使われていました。

そして後半では、ニューヨークでゲリラ的にグラフィティアートを展開したアーティスト、バンクシーの活動が音楽で表現されていました。警察や人々をも巻き込んだ大騒動、描いては消されるのイタチごっこが、パワフルな音の洪水によって表現され、ちょっぴり頭がクラクラしつつも、エネルギーに圧倒されました。

 

(バンクシーのグラフィティアート)

その後は、尾城杏奈さんによるピアノで、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番が演奏されました。この曲は、ラフマニノフが1909年のアメリカ訪問にあわせて完成させ、ラフマニノフのピアノとウォルター・ダムロッシュの指揮、ニューヨーク・フィルによって初演され、大きな成功を収めたそうです。

甘美で華やかな、ラフマニノフらしいドラマティックな作品。すばらしい演奏にうっとりしました。

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羊と鋼の森(映画)

2018年07月30日 | 映画

ピアノの調律師の青年の成長を描いた、宮下奈都さんの本屋大賞受賞作を、山崎賢人さん主演で映画化。三浦友和さん、鈴木亮平さんが共演しています。

羊と鋼の森

高校の体育館で、板鳥(三浦友和)が調律するピアノの音色に魅せられた外村(山崎賢人)は、調律師となることを決意します。専門学校で調律を学び、板鳥のいる楽器店に就職した外村は、先輩調律師の柳(鈴木亮平)をはじめ、調律の仕事を通じて出会うさまざまな人たちとの関わりの中で、悩み、成長していきます...。

原作は読んでいたものの、映画は見なくてもいいかな?と思っていましたが、息子から”感動した”と聞いて、見てみたくなりました。(原作の感想はコチラ

実は原作を読んだ時に、これから社会に出る若者たちにぴったりの小説だと思ったのですが、息子に勧めたことはなかったので、思いがけずに気持ちが届いたことが、ちょっとうれしくもありました。

そして、映画はといえば... 自分でも驚くくらい何度も泣いてしまいました。特に音楽に感動しました。小説を読んだ時には、ふつうにいいお話だな~と思ったし、コンサートでもそんなに泣くことはないのですが、これはやはりストーリーと音楽の相乗効果なのだと思います。小説に息が吹き込まれるというのはこういうことなんだな...と実感しました。

そして音楽にも、物語によって息が吹き込まれたのを感じました。たどたどしい”子犬のワルツ”にこんなに泣かされるなんて。また、2人姉妹の個性が、演奏によってみごとに描き分けられているのも楽しかった。小説という2次元の世界が、映像という3次元の世界に、さらに音楽が加わって4次元の世界にまで高められているのを感じました。

そして、小説を読んだだけでは想像が及ばなかったことが、映像によって新しい世界を与えられたとも思いました。たとえば、外村たちが働いている楽器店。小説を読んだ時にはごくふつうの楽器店を想像していたので、レンガ造りの趣のある空間に、それだけで物語が感じられてワクワクしました。

それから、北海道のどこまでもまっ白な銀世界と、深い森。空撮で見る広大な原生林には、日本にこんな場所があるなんて...と目を見張りました。あとから原作者の宮下奈都さんが北海道に住んでいたことがあると知りましたが、宮下さんの北海道愛が映像世界にも表れているように感じました。

外村の成長物語に関しては... 彼の生真面目さに時にイラッとしつつも^^ まっすぐな情熱に心が洗われました。”僕のせいだ、わ~っ”というのは、社会経験のある人なら、新人時代に誰もが通った道ではないでしょうか。そんな懐かしさも感じながら、いつしかエールを送っていました。

【関連記事】羊と鋼の森(原作) (2018-01-04)

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紅芯大根と、コリンキー

2018年07月29日 | 料理

先日初めて紅芯大根とコリンキーを買いました。

レストランのサラダに入っているのを食べたことはありますが、お店で見たのは初めて。新しくできた八百屋さんにあったので、即買いしました。お兄さんが半分でもいいですよ~とおっしゃったので、切ってもらいました。

中が赤くて、外が緑で、スイカみたいだな~と思ったら、やはり英語ではwatermelon radishというそうです。もとは中国から来た品種で、中国では赤がおめでたいのでお祝い事に使ったり、きれいな色を生かしてカーヴィングしたりするそうです。(詳細はコチラ) 生食向きの大根で、辛味が少なく、パリッとした食感が楽しめます。

もうひとつはコリンキーという生食できるかぼちゃです。こちらはスーパーで見つけました。やはりレストランのサラダに入っているのを食べたことがあり、その時は”新鮮なかぼちゃは生で食べられるのね~”と感心しましたが、今思えばコリンキーだったのですね。品種改良によって生まれたかぼちゃだそうです。(詳細はコチラ)

一般のかぼちゃに比べて身が柔らかく、皮もするするとむけて扱いやすいです。かぼちゃというよりズッキーニみたい。クセのない味で、私は生でいただきましたが、ふつうのかぼちゃのように煮たり焼いたりして食べることもできるそうです。

早速いろいろ作ってみました。

和風サラダ。水菜と大根、紅芯大根をカットしたら水に放ってパリッとさせます。グリルで焼いた油揚げといっしょに和風ドレッシング(しょうゆ・酢・グレープシードオイル・和からし)で和えました。

この日はローストビーフのつけ合わせにしました。紅芯大根、コリンキー、ちぎったサニーレタスを水に放ってパリッとさせ、フレンチドレッシング(酢・グレープシードオイル・塩・粒マスタード)で和えました。お肉で野菜を巻き巻きして食べるとおいしいです。

浅漬けです。紅芯大根、コリンキー、きゅうりをスライスし、塩、砂糖少々、水少々といっしょにZiplockに入れて軽くもみ、冷蔵庫に入れてなじませます。

いつもは柿とセロリで作っているサラダですが、コリンキーと柿の色が似ている...と思って作ったら大正解でした。コリンキーと軽く塩したセロリを酢・オリーブオイル・塩であえました。

どれも簡単にできますが、カラフルで夏にぴったりの一品となりました。

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アメリカン・アサシン

2018年07月28日 | 映画

ヴィンス・フリンのスパイ小説「ミッチ・ラップ」シリーズから初の映画化。「メイズ・ランナー」シリーズのディラン・オブライエンが主演し、マイケル・キートンが共演しています。

アメリカン・アサシン (American Assassin)

スペインのイビザ島で今まさに恋人にプロポーズをしたばかりのミッチ(ディラン・オブライエン)は、突然の無差別テロで、恋人を目の前で殺されてしまいます。復讐を誓ったミッチは体を鍛え、アラビア語を習得してテロリスト集団に近づき、やがてリーダーのマンスールに対峙する機会を得ますが、そこに突然CIAが現れ、テロリスト全員を射殺してしまいます。

自分の手で復讐を果たせなかったミッチは悔しさを爆発させますが、実はCIAはミッチを早くから監視し、彼の能力を高く評価していたのでした。CIAにスカウトされたミッチは、鬼教官ハーリー(マイケル・キートン)のもとで過酷な訓練を積み、核兵器テロを阻止するチームに抜擢されてイスタンブールへと向かいますが...。

予告を見て、主演の俳優さんがかっこいいな~と気になっていた作品。映像がスタイリッシュで、マイケル・キートンも出ているし、スパイ映画が好きということもあって期待して見に行きました。

主演のディアン・オブライエンは、”メイズ・ランナー”でブレイクした俳優さんなんですね。ジュブナイル映画と思ってほとんどノーマークだったので、彼のこともまったく知りませんでした。影のある二枚目で、どことなくアラン・ドロンを彷彿とさせます。ジム・スタージェスにも少し雰囲気が似ているかな?と思いました。

映画はスピード感があって、リアリティのあるキレキレのアクションがかっこいい。ハーリーは冷酷な鬼教官で「敵に捕まっても、助けには行かない。自ら命を絶て。」と繰り返し教え子たちに言い、それが物語の伏線にもなっていますが、どんなに過酷な訓練にもついてくるミッチのことは、一目置いているようです。

ただミッチの場合、出発点が復讐心から来ているために、私情をコントロールできずに激情にかられるところがあり、ハーリーは心配しているのでした。彼らの上司であるCIAの副長官(サナ・レイサン)もミッチを気に入っているようですし、なんだかんだで愛されています。^^

ロシアのプルトニウムをテロリスト集団に渡そうしている”ゴースト”というキーパーソンがいて、ミッチやハーリーはイスタンブールで何度も危険な目に遭います。いったい彼は何者なのか、なぜこんなことをするのか... のちに真相が明らかになります。

”ボーン”を思わせる、シリアスでリアルなスパイアクションに引き込まれましたが、拷問シーンはかなり過酷で、見れない場面もありました。そして、せっかくリアリティ路線でずっときていたのに、クライマックスが荒唐無稽だったのが少々残念でした。

特に核に対する扱いがあまりに軽いのが、私には見過ごすことができなかった...。テロリスト=イスラム系という決めつけも気になりました。本作がシリーズ化されるかどうかはわかりませんが、ディランくんには注目していきたいと思います。^^

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ブルーベリー狩り2018 & MAR-DE NAPOLI 

2018年07月27日 | おでかけ

今年も練馬区の観光農園にブルーベリー狩りに行ってきました。練馬区内には約30か所のブルーベリー観光農園がありますが、我が家は毎年案内状を送ってくださる「ファーム大泉学園」さんのところに伺います。

ブルーベリー観光農園(練馬区公式サイト)

3連休の初日に行くことにしましたが、この日は朝から35℃を超えるという猛暑日。しかも練馬区といえば、23区で一番暑くなる区なのですよね…。^^; でももうすっかりその気になっていたので、思い切ってでかけてきました。

しっかり日焼け止めを塗っていきましたが、じりじりと焼けつくような陽射しが肌に痛いほど。ブルーベリーの木は人の高さほどしかないので、木陰に隠れるというわけにはいかず、ただならぬ暑さでしたが、それでもたわわに実ったブルーベリーを見ると、自然と気持ちがうきうきしてきました。

美しいブルーベリーにうっとり。7月4日にオープンしたばかりなので、味はまだ若く、やや酸っぱさを感じましたが、できるだけ大きくて色の濃いものを選んで摘みました。市販のブルーベリーと比べ、粒が大きくてびっくりします。表面が白く粉をふいているのは、ブルームといって新鮮さの証なんですよ。

昨年は3人で1時間以上かけて4.1kgも摘みましたが、今年は2人で暑さでへばって40分くらいでギブアップしたのでちょっと少なめ。それでも2.8kgになりました。大きいコンテナ2つは冷凍庫に入れて、ヨーグルトに入れたり、スムージーにしたり、冬頃まで少しずつ楽しみたいと思います。

【関連記事】
ブルーベリー狩り 2017
ブルーベリー狩り ~2016

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帰りは農園の近くにあるピッツェリア、MAR-DE NAPOLI (マルデナポリ)でお昼をいただきました。聞いたことがあると思ったら、都内に何店かあるそうです。ファミリーフレンドリーでブルーの窓枠とひさしがかわいい、イタリア風の一軒家レストランです。私たちはランチセットからピッツァとパスタをそれぞれ選んでシェアしていただきました。

アンチョビ入りのマルゲリータ。もちっとしたクラストがおいしい。

茄子の入ったクリームミートソース。これも大好きな組合せです。

ケーキのメニューも充実していました。大きなタルトが中心です。こちらはモンブランタルト。

フルーツタルトは夏らしくさっぱりとしたお味。このほかに前菜三種盛り合わせと、フォカッチャ、飲みものがつきます。どれもおいしくて大満足でした。

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カメラを止めるな!

2018年07月26日 | 映画

劇場で見た映画の感想がなかなか進まなくて、たまっている状態が続いていますが、順番を変更して今週火曜日に見た作品を先にご紹介させていただきますね。

カメラを止めるな! (One Cut of the Dead)

先週くらいからTwitterのタイムラインに何度も出てきて、異様な盛り上がりを見せていた本作。といっても具体的な内容や感想はほとんど書かれていなくて、”とにかく見てくれ”、”今年一番おもしろかった”といった具合。都内の小さいシアターで上映しているようですが、どこも満席が続いているらしい...。

気になって、月曜日の夜にふと上映館のひとつ、ユーロスペースのHPをのぞいてみたら、翌火曜日の午前の回に空席があったので、衝動的にポチッとしてしまいました。10分前くらいにシアターに着くと、いつになくオンラインチケットの発券機の前に長い長い列ができていました。

ようやくチケットを手に席に向かうと、既に会場はほぼ満席で熱気に包まれています。予告映像が一通り終わった後、まだ発券が終わっていない人がいるとのスタッフからの説明があり、このまましばらく待つことに...。異例づくしの展開に、キツネにつままれたようになっていると、ようやく映画がはじまりました。

映画の内容について、ここでは詳細は触れませんが、一言でいうとゾンビ映画とそのメイキング。といっても全然怖くないので、どうぞご安心を。^^ 最初は、なんだかしっくりこなくて軽くイラッとするかもしれませんが、それには理由があるのです。最後には、きっとカタルシスを感じる... かもしれません。^^

映画愛、家族愛にあふれた作品で、そういえば高校の文化祭の時に、クラスで映画を撮ったことがあったな...とふと昔を思い出すような、手作りの温かさがありますが、クリストファー・ノーラン監督の「メメント」みたいな斬新さも感じます(ほんとか?)。

映画を製作したのは、映画専門学校の「ENBUゼミナール」というところで、監督は本作が長編デビュー作となる上田慎一郎さん。出演している俳優さんたちはほとんど無名の新人さんだそうですが、個性的な役どころで、これからどんどん活躍しそうな予感がします。

上映館も拡大中で、来月初めにはTOHOシネマズはじめ、全国の劇場で拡大上映することが決まったそうです。(Real Sound) 国内外で数々の賞を獲得し、VarietyThe Holywood Reporter などの映画有力誌にも取り上げられています。少々話題が先行し過ぎかと思いましたが、評価も得ているのですね。楽しい作品ですが、SNSの威力にも驚きました。

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ワンダー 君は太陽

2018年07月25日 | 映画

R・J・パラシオのベストセラー小説を、「ウォールフラワー」のスティーブン・チョボスキー監督が映画化。「ルーム」のジェイコブ・トレンブレイが顔に障害を持つ少年オギーを演じ、ジュリア・ロバーツ、オーウェン・ウィルソンが共演しています。

ワンダー 君は太陽 (Wonder)

トリーチャーコリンズ症候群という遺伝子性の病気で、顔が変形して生まれたオギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は、27回もの手術を受けなければならず、小さい時から自宅学習を続けてきました。5年生になり、母(ジュリア・ロバーツ)の決断で初めて学校に通うことになったものの、級友たちから好奇の目で見られ、避けられ、孤立してしまいます。

それでも家族が見守る中、勇気をふりしぼって学校に通い続けたオギーは、やがて同じクラスのジャック(ノア・ジュプ)と仲良くなりますが...。

予告を見た時は、難病ものか...と実はあまり気持ちが動かなかったのですが、そんな自分を叱りつけたくなるほど、素直に心に響くすてきな作品でした。先に見た友人から、懐かしかったと聞いていたのですが、映画を見て納得しました。

いっしょにするのはおこがましいですが、子どもを初めてアメリカの学校に入れた時の緊張感や、学校に慣れるまでの日々を思い出したりして…。本作は障害を持った子どもが主人公ですが、マイノリティや社会的弱者への不寛容が気になる昨今だから、”人に優しく”という普遍的なテーマが、静かな重みを持って胸に迫りました。

物語は本作の”太陽”ともいうべきオギーを中心に展開していきますが、オギーを取り巻く惑星たち...姉やジャック、姉の親友ミランダの視点も描かれているのがおもしろかった。姉ヴィアは、両親が病弱なオギーにかかりきりだったため、手のわずらわせてはいけないと、甘えることもできず、人知れず寂しい思いをしてきたこと。

ジャックやミランダの視点では、誰もが持っている心の弱さと、それを乗り越えるまでの過程がていねいに描かれていて、彼らの気持ちに寄り添いながら見ていました。

校長先生の教育者としての姿勢にも感銘を受けました。親が学校に多額の寄付をしているからといって特別扱いすることなく、いじめっ子に適切な処分を与えたこと。日本だといじめられる側に問題があるとして転校させられるという話も聞くので、学校側のいじめを許さない毅然とした姿勢にはっとさせられました。

私自身、アメリカの学校のいじめへの対応はとにかく早いと記憶しています。特に人種や文化に関しては敏感で、些細な差別の芽も許さない土壌があり、弱者をいじめることがいかに卑怯か、家庭でも学校でも徹底的に教えます。

ジュリアンがオギーをいじめたのは、オギーが優秀でユーモアがあり、誰からも好かれることに脅威を感じていたのかもしれません。でもきっと仲直りできたと思うので、あんなことになってとても残念でした。

サイエンスフェアも懐かしかった。実験は親の監視下でやりますが、私もこういうことは大好きなので大いに燃えました。^^ オギーは授業で学んだ光の反射をちゃんと取り入れた実験だったので、さすがだな〜と妙なところで感心しました。

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お台場海浜公園

2018年07月21日 | おでかけ

久しぶりにお台場に来たので、シルク・ドゥ・ソレイユの公演のあと、お台場海浜公園に寄ってみることにしました。

水上バス乗り場の近くからパノラマ撮影でパチリ。本格的な夏を迎え、人工のビーチでは砂浜で遊ぶ子どもたち、のんびり景色を眺めている人、テントを張ってミニキャンプを楽しむ人、寝そべって体を焼いている人たちと大賑わいでした。目の前に台場とレインボーブリッジが見えますが、パノラマ撮影だと実際よりかなり小さく、遠く見えますね。(中央奥)

ボードウォークを自由の女神方面にのんびりと歩きました。そろそろ夕陽が沈むところで、あたりが少しずつ暗くなっています。

大きな石がごろごろしている磯浜エリアへ。パノラマで撮ると、手前のゴツゴツした磯浜と対岸のクールなウォーターフロントのコントラストがおもしろく、ちょっぴりSFチックな写真になりました。^^ 左奥にレインボーブリッジが見えます。

自由の女神のところから階段を上って。湾内に観光船や屋形船の姿が増えてきました。船から見る夜景もきれいでしょうね。

自由の女神

アクアシティとフジテレビ本社ビル

帰りは台場駅からゆりかもめに乗って新橋へ。お魚のおいしい居酒屋さんで大人の時間を楽しみました。

お刺身の盛り合わせ。どれも新鮮でおいしかったですが、最初にいただいた生牡蠣が最高でした。

鯛のかぶと煮。むくむくとした身がたっぷり詰まっています。こっくりとした味付けでおいしかった。

ゴーヤのサラダ。お酒はプレミアムモルツの生ビールと、日本酒の八海山をいただきました。久しぶりにたくさん飲んで、頭がクラクラしましたが、なんとか無事に帰りました。^^

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シルク・ドゥ・ソレイユ キュリオス

2018年07月20日 | 舞台・音楽会

来日公演中のシルク・ドゥ・ソレイユの最新作「キュリオス」を見に行きました。のんびりしているうちに予約するのが遅れて、ぎりぎりの千秋楽になってしまいましたが、やっぱり見に行ってよかったです。東京公演は終了しましたが、7月29日より大阪、のち名古屋、福岡、仙台と巡演します。

シルク・ドゥ・ソレイユは、1984年にカナダのモントリオールで生まれたサーカス。15年前に初めて見た時に、従来のサーカスの枠を超えた芸術性の高いパフォーマンスに感動し、以来何度となく見てきました。今回の公演のタイトル「キュリオス」(KURIOS)は”好奇心”と”骨董品”という2つの意味があるそうです。

場所はお台場の広場に特設された大型テント”ビッグトップ”。パフォーマーのことを考えて温度が低めに設定されているので夏も快適です。中央の円いステージは、レトロな実験室のような設えで、舞台がはじまる前から、白衣を着た博士と奇妙なクリーチャーがパントマイムで観客を楽しませ、わくわく期待が高まりました。

舞台がはじまると、ステージ中央に大きな機関車が登場。時は産業革命の時代。中から19世紀の衣装に身を包んだマダムや紳士、曲芸師や音楽家が下りてきて、にぎやかにジャグリングや演奏、ダンスなどが始まり、一気に物語の世界に引き込まれました。

「ロシアン・クレードル」船のマストような高いところで、大きな男性が小柄な女性を放り投げては捕まえて、女性は空中で宙返り。軽々と宙を舞っているのがすごい。

「エアリアル・バイシクル」空中に吊られた自転車をこいだり、ぶらさがったり。吊り輪のような楽しいパフォーマンスです。

「コントーション」大仏のような大きな手の上で、4人のパフォーマーがアクロバティックなポーズを決めます。イソギンチャクか?ウミウシか?軟体動物のような体の柔らかさにびっくりしました。幻想的で美しかったです。

「アクロネット」シルク・ドゥ・ソレイユおなじみの大きなネットを使ったトランポリンの演技ですが、毎回趣向が違っていておもしろい。レインコートを着たパフォーマーたちがやってきた...と思いきや、コートを脱ぐと海の世界が繰り広げられました。

「バンキン」ラストは、シンクロナイズド床体操?リズミカルで息のぴったりあった演技から目が離せませんでした。

カーテンコールでは撮影の時間がありました。少し熱気が伝わるでしょうか? 今回、なんだかとっても短く感じられたのですが、楽しい時はあっという間に過ぎてしまうものかもしれません。夢のひとときを満喫しました。

(パフォーマンスの画像は、ネットよりお借りしました)

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レディ・バード

2018年07月18日 | 映画

「フランシス・ハ」のグレタ・ガーウィグによる監督デビュー作。「ブルックリン」のシアーシャ・ローナンが主演し、監督の自伝的要素を盛り込んだ青春映画です。

レディ・バード (Lady Bird)

2002年、カリフォルニア州サクラメント。カトリック系の高校に通うクリスティン(シアーシャ・ローナン)は、大都会ニューヨークの大学への進学を希望していましたが、経済的理由から母親に反対され、成績の方も今ひとつ。閉塞感の中で、親友ジュリー(ビーニー・フェルドスタイン)に誘われ、いっしょに演劇部に入りますが...。

グレタ・ガーウィグが好きで、シアーシャ・ローナン、ルーカス・ヘッジス、ティモシー・シャラメと、今勢いに乗っている若手実力派俳優たちが出演していることもあって、楽しみにしていた作品です。本作は「フランシス・ハ」のプリクエルともいえる物語で、ガーウィグの高校時代がモチーフとなっています。

「フランシス・ハ」では、ガーウィグ演じる脱力系主人公の、ドジでちょっぴり不器用なキャラクターに不思議な魅力を感じていましたが、本作でシアーシャが演じる主人公クリスティンは、気が強くてしたたかで、時に他者への思いやりに欠け、正直共感できないところも多かったです。

それでも自分がイヤ、家族がイヤ、友達がイヤ、自意識過剰で、自信と劣等感のアンビバレントな感情に苛まれる、この時期特有のあれこれは、遠い昔を思い出しつつ、理解できるような気がしました。

突然解雇されて職を失うも、クリスティンの夢をなんとかかなえてあげたいと応援し、手を尽くしてくれるお父さん。クリスティンとはいつもケンカばかりしていても、心の中では娘の幸せを願っているお母さん。お母さんがつい現実的なことを言ってしまうのは、一家を経済的に支えるという重荷を背負っているからでもあるのでしょうね。

そんな母の苦労を知ってか知らずか、いつもふわふわして、恋に遊びに夢中なクリスティン。日本とは受験制度が違うとはいえ、まったく勉強している様子がないのに、よく合格したなーと思いますが^^ ちょうど9.11の後で、ニューヨークを志望する人が少なかったのも彼女にとってはラッキーでした。

高校を卒業して親元を離れ、念願のニューヨークでの一人暮らし。学生生活をはじめるも、早速酔いつぶれて病院に運ばれるクリスティンにやれやれ...と思いつつ、彼女の学生生活に幸あれと祈らずにはいられませんでした。

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